リハビリテーションの作業療法や養護教育の作業学習などで、レザークラフトはよく行われている作業種目です。私が片手作業用に製作した補助具を中心に、紹介致します。
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実施例
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作業の小技
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作業の小技


 作業の時のちょっとした小技を紹介します。




1.レース針の使い方

 レース針が折れやすい、あるいはレースが抜けてしまう、という話を聞いて考えた方法です。穴に通して接着してしまいます。


レースの先端を細くして薄くします。針穴に通る部分を少し細く切り取ります。ハサミ・カッター・彫刻刀なんでもOKです。 針穴にレースを通します。後はしっかり接着すれば取り付け完了です。


2.ちょっとした固定

 片手で染色したり接着剤をつけたりするときの、簡単な固定法でまず思いつくのは文鎮でしょうか。でも場所をとってしまい、革が隠れて作業がやりにくくなってしまうときがありそうです。そんなときは、丸ギリで固定してしまいましょう。
 作業台の上にビニプライなどが敷いてあれば、気兼ねなくキリを刺すことができます。

 写真では丸ギリは1本ですが、2本使うとずれないですね。汚してもいい余裕の部分があれば、ほかにもいろいろな固定法がありそうです。


革に余裕のない時は、布テープを貼ります。裏地を広めに接着しても良いですね。 革に穴があかず、操作が簡単です。隠れてしまう部分もなく、作業もしやすいです。




 これは文鎮で固定しています。
 作業台の端にセットして、レースでかがるときなどの状態です。

 パーツの仮組にはモールを使っています。ケースの中には雑誌を切った物を入れてあります。重りは2つで2キロくらいです。

 




3.市販の雑貨を利用した面取り−1:ツメの甘皮切り


 この写真は、ツメのお手入れように販売されている、「甘皮きり」です。左側が販売されている製品そのままの形です。

 右側の先端の形が左側のものと違っているのがわかると思います。先端の角のような部分を、裏側に反らせています。

 形状をよく見ていただくとわかりますが、左側のものは製品の表側を上にして置いていますし、右側のものは製品の裏側を上にして置いています。

 このように先端の形状を変えると、普通の面取りのように使うことができます。もともと丈夫に作られている製品ではないので、使用感はどこか頼りない感じがしますが、小さい面取りとして十分に機能しました。


 左の写真のように、面取りをすることができて、手入れも普通の面取りと同じようにできます。

 先端の角だけでなく、金属部分を全体的に裏側に反らせると、使いやすい角度になるようです。

 この、甘皮きりを面取りに使用するというアイデアは、福岡県にお住まいで、福祉関係の仕事をされているFさんからメールで教えていただいたものです。



4.市販の雑貨を利用した面取り−2:リッパー(糸切り)


 手芸店などで、糸切り道具として販売されている、リッパーという名称の道具を、面取りとして使うことができます。

 左の写真のように、先端が2本に分かれていて、それぞれ長さも形状も違う、非対称のユニークな形をしています。

 このままでも、一応は面取りは可能なのですが、やはり使いやすい形ではありません。

 多少は手を加えた方が、使いやすくなります。


 この写真は、面取りとして使いやすいように、先端を加工したものです。ぱっと見ると、面取り専用に最初から作られた道具のように見えますね。

 まず、先端の角をペンチで適当な長さに切ります。それから金工用のヤスリで長さや形を微調整しました。仕上げは耐水ペーパーです。

 写真ではわかりませんが、真っ直ぐだった軸も、少し曲げました。すぐにポキッと折れそうな鋼材だったので、火であぶりながら曲げました。


 実際に、面取りをしてみます。

 写真ではわかりにくいのですが、かなり広めの面取りとして使用することができます。力の入れ加減にもよりますが、通常の国内の市販品よりも、。

 作りがきゃしゃで、ハードに使うという向きの工具ではありませんが、もともとの刃が硬く薄いので、切れ味はなかなかのものがあります。

 お手入れも、普通の面取りと同様の方法で可能だと思われます。

 このリッパーを面取りに使うというアイデアは、私の工房のお客様のR.Mさんから教えていただいたものです。



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