被団協新聞

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米軍横須賀基地への原子力空母配備にあたっての声明

2005年10月28日

理事長 横瀬 昭幸 殿

日本原水爆被害者団体協議会
Tel: 03-3438-1897

 報道によれば、米海軍は28日、神奈川県の米軍横須賀基地にニミッツ級原子力空母を配備すると発表した。日本への原子力空母の配備は初めてである。米海軍は発表文で、朝鮮海峡や台湾海峡有事などを念頭に、前方展開している海軍の能力を向上させる必要があるとしている。

広島・長崎の原爆で肉親や友人、知人の命を奪われ、放射線による後遺症に苦しみながら、二度とこのような苦しみがくり返されることのないように訴えつづけてきた被爆者は、放射線によるさまざまな被害を深く憂慮し、いかなる理由によろうとも、原子力を用いた軍事施設、艦船の国内配備には反対せざるを得ない。攻撃の対象となった結果生ずる放射線の被害はとりかえしのつかないものとなる。

米軍はいま日本全土にわたってわがもの顔で戦争体制の再編強化をすすめており、その一環としての今回の措置も、日本をいっそう核戦争の策源地とするものである。アジアと世界の平和と安全にとって、重大な危険をつくりだすものであり、とりわけ反核平和を願う日本国民の心を逆撫でにする暴挙である。

核兵器廃絶へ新たな決意で人類が努力すべき被爆60周年の年に、米軍がおこなったこの暴挙に強く抗議し、撤回をもとめるものである。あわせて母港化を承認した日本政府に対しても強く抗議する。