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アメリカの19回目の臨界前核実験に抗議

2002年9月27日

アメリカ合衆国大統領
ジョージ・W・ブッシュ 殿

日本原水爆被害者団体協議会

米国は本日(現地時間26日)通算19回目の臨界前核実験をネバダ実験場でおこなった。前回からわずか1カ月を待たず、世界世論の非難をよそにおこなわれた今回の実験は、ブッシュ政権になってじつに6回目である。
核兵器は悪魔の兵器であり、絶対悪である。使用することはもちろん、研究・開発も実験も人間として断じて許すことはできない。核兵器をふりかざして他国を威嚇するものは悪魔である。
ブッシュ大統領が「悪の枢軸」の一員と呼ぶイラクに対し核兵器の使用を選択肢にふくむ先制攻撃を公言し、さらに臨界前核実験をおこなったことは、いずれもまさしく悪魔の行為にほかならない。
57年前、広島・長崎でアメリカの原爆を受け、非人道残虐の極限を味わわされたわれわれ被爆者は、ブッシュ政権の傍若無人なこの行為を渾身の怒りをこめて糾弾し、抗議する。

われわれは要求する

臨界前核実験計画をただちに放棄せよ。 イラクへの先制攻撃計画をただちに放棄せよ。いかなる事態であっても、核兵器を使うな。 「核態勢見直し」政策を撤回し、2000年NPT再検討会議での「自国の核兵器の完全な廃絶を達成するという明確な約束」を誠実に実行にうつせ。 核兵器廃絶の国際条約締結のための多国間交渉をただちに開始せよ。