番外編
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
「太陽の欠片8」
【A】
開かれた身体に、ぐいっと強い力がかかる。
竦む身体。
軋む音がするようだ。
ピシリ、と。
裂けるような音とともに、割れたガラスの欠片が、僕の身体に突き刺さるような痛みが走る。
夢中でしがみつく僕。
痛い!痛い、痛い…。
蹂躙された過去が、ふと頭を過ぎった。
(初めてじゃないってわかったら、嫌われてしまうだろうか?)
この人は、離れてしまうだろうか?
そう思ったら、悲しくて。
悲しくて、彼に抱き付いた。
もっと僕の傍にいて。
深く、彼が刺さる。
増す痛みが、止まった。
見上げれば、彼は戸惑ったように僕を見て。
(気付かれた!?)
そして、気遣うように、僕の耳朶を弄りながら囁く。
「力、抜いて」
僕の身体の強張りが解けるまで、待つつもり?
ふわあっと、優しい何かに包まれたようだ。
どこからか涌いてくるこの想いを、何と呼ぶのだろう?
僕たちを…僕を苦しめていたガラスが、柔らかに溶けていく。
このまま、僕たちも溶け合ってしまいたい。
NEXT