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2001年 Photo特集 No.1

   
2001.4.28 宮城県北 栗駒山麓周辺









春の真ん中で

               nonya

両手を広げて
確かめよう
自分の大きさを
風に晒して

意識を投げ出して
分かち合おう
草花の歓びを
光にまみれて

みなぎる力に
大地は膨れ上がり
すべての輪郭が
鮮やかに彩られていく

季節の息吹にむせて
胸の奥から飛び出した
きらめきの行方を
追いかけて

いつまでも
遠くを見ていた
よく晴れた
春の真ん中で





作者のHP  http://www.interq.or.jp/rock/nonya/
     Mail      nonya@rock.interq.or.jp








春のことば
                              やこうせい

 
久しぶりの休みに晴れ渡った空
そういえばこのところ夜の散歩もできていなかったっけ・・・
山の中の田んぼ道
くねくねと曲がりくねっているところが
何だかとてもやさしくて
 

起こされたばかりの田んぼのにごり水から
蛙たちの命の歌が幾重にも重なり合って
オオイヌフグリやエノコログサが
小さな再会を祝い合う
ああ
あったかいね
ここにも
生きてるね
あそこにも
息づいているね
風もここから
ふもとにわたって行くよ
いつかまた
君たちを育んだ土の上にも
その音の無いことばを乗せて





作者のHhttp://homepage1.nifty.com/yakousei/index.html
作者のMAILアドレス fwhn1974@mb.infoweb.ne.jp









新 緑
              yk



山は さみどり 淡き 花の 点描

陽春 きわまり 鶯 詠い



森羅万象 装いも新たに

集(つど)い来たりて ほほえみを交(か)わす



きょうは 森の記念日

ひそやかな 生の 祝祭











 
 春でした
               
くた


陽も長くなって
もう無くなったと思っていた
花びらがみっつ
緑の VIVIO t-top のフロントガラスで
ふわりとしていた

走り出すと

「春ですね」

って言って消えていったあの微笑みのように
夕映えのなかへ ふわり

カンナの咲き終わる頃には
また
微笑む顔を見せてくれますか








作者のHP http://laguz.gaiax.com/home/kuta
作者へのMail kutaoff@hotmail.com









五月の詩

              yk




田んぼに水が張られたら

急に五月が目を覚ました



薫風が止めば鏡の現出

空が朝の身支度をする



鏡のふちの畦道も

もうすっかり緑色に潤って

山も明るく笑っている



ここから夏への地平線は

青く遙かな蜃気楼のよ
うだ
        




















 言 の 葉

                  榎本 初





櫻の蕊が降る頃に



真っ白な陶の器を

両の掌でつつんで



揺らら葉櫻



真っ白な陶の器を

ひかり零れないように



ひかり零れないように










作者のHPアドレス http://www1.gateway.ne.jp/~well/ 
作者のMailアドレス  well@gw1.gateway.ne.jp




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