星空を見上げてみよう

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★☆★季節は夏。海や山など大自然の中で楽しんだ後、ふと本当の星空に気づく瞬間。その安らぎの時間をエスコート致します★☆★

このページはめずらしい天文現象、見頃の天体など
夜空を見上げるきっかけとなる情報をお知らせします。

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☆★星空を見上げてみよう・バックナンバー★☆

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夏の天の川(MilkyWay in the Summer Sky)

 夜空の澄み切った高山や高原、海辺に出かけたさいに、満天の星空の中、雲の様な淡い光の帯が天頂から南の空の地平線に向かってまるで流れ落ちる滝のような光景に目を奪われたことはないでしょうか?
 この光の帯の正体は実は、非常に遠くにある暗く見える星々の集まりで、我々の銀河系の円板部の恒星が天球に投影されたものです。そのなかでも、銀河系中心方向であるいて座の付近の天の川は幅広く、またひときわ明るく輝き非常に見事です。(我々の太陽系は銀河系中心から遠く離れた辺境、オリオン腕と呼ばれる場所に位置し、そこから銀河系中心部を眺めている為、天の川の明るさと星の数は非対称に見えます。)
 ここでは、七月七日に天の川(河)を渡って出逢うという、牽牛星と織女星を含む、夏の大三角形や、夏の天の川でもっとも明るい部分に位置する、さそり座、いて座などの夏の星座を紹介します。
 ぜひみなさんも幻想的な夏の天の川や、力強い夏の星座達を楽しんでくださいね(^-^)

夏の星座と天の川の画像もお楽しみ下さい
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さそり座(JPEG:175KB) 通常サイズのイメージ(約1000x1000ピクセル) 縮小サイズのイメージ(約500x500ピクセル)

 この日の乗鞍岳は時折薄曇が流れるものの、この時期(梅雨)にしては珍しく夕方から明け方にかけて快晴となり、素晴らしい星空と輝くような天の川を見ることができました。
 真っ赤に輝くアンタレス(α−Sco:さそり座の1等星)を中心に大きくS字のカーブを描く姿は、南の地平付近によく目に付き、夏の代表的な星座の風格充分です。特にさそりのしっぽの部分から立ち上る天の川付近には、小型の双眼鏡などでも大変美しく観望できるM6やM7などの大型の散開星団がたくさん見られます。また、アンタレス付近に広がる散光星雲は天文ファンには有名で、全天で一番カラフルな星域です。ぜひGALLERYのコーナーで、その美しい姿をご覧ください。画面下中央やや右の光の奇跡は乗鞍岳国立コロナ観測所。
1997年6月8日、マミヤRZフィルムフォルダー利用自作ペンタックス67マウントカメラ+PENTAX67・105mmF2.4−>F3 フィルムは Fujicolr Super G400 ACE(標準現像)にて30分露光。 撮影地は岐阜県乗鞍岳畳平駐車場。
夏の大三角形(JPEG:203KB) 通常サイズのイメージ(約1000x1000ピクセル) 縮小サイズのイメージ(約500x500ピクセル)

 夏の宵の天頂に輝く3個の明るい星でつくる巨大な三角形は『夏の大三角』と呼ばれて夏の星座を探す為のよい目印になってくれています。画像の中央を横切る天の川の光ぼうの中央上やや左寄りに七夕の織姫星・こと座のベガが、天の川をはさんで画面右端には牽牛星・わし座のアルタイルが、そして、画面左端天の川の上には白鳥座の尾の部分に輝くデネブが見えています。
1997年6月8日、マミヤRZフィルムフォルダー利用自作ペンタックス67マウントカメラ+PENTAX67・55mmF4−>F5.6 フィルムは Fujicolr Super G400 ACE(標準現像)にて40分露光。 撮影地は岐阜県乗鞍岳畳平駐車場。
天の川中心部(JPEG:190KB) 通常サイズのイメージ(約1000x1000ピクセル) 縮小サイズのイメージ(約500x500ピクセル)

 夏の天の川でもっとも魅力的な輝きを放っているのは、射手座の南斗六星のあたりから、たて座のひときわ濃くなったスモール・スター・クラウドと呼ばれる部分で、まるで、光の入道雲のように見えます。点々と天の川沿いに散らばる赤い散光星雲や、色とりどりに輝く散開星団、球状星団など、双眼鏡を向けただけでも、次々と目の前を横切り、飽きることなく私達の目を楽しませてくれます。このあたりには、M8(干潟星雲)、M20(三裂星雲)、M16、M17(オメガ星雲)など有名な散光星雲も多く、星図を片手にぜひ双眼鏡で探してみてください。各星雲のUPの画像はGALLERYのコーナーにありますので、(M20の画像は榎本司のGALLERY、M8とM20、M16とM17の画像は山田啓作氏のGALLERYにあります)ぜひその美しい姿をご覧になるとともに、天の川中心部の画像と見比べてみて、どこにその星雲があるのか、ぜひ探してみてください。
1997年6月8日、マミヤRZフィルムフォルダー利用自作ペンタックス67マウントカメラ+PENTAX67・105mmF2.4−>F3 フィルムは Fujicolr Super G400 ACE(標準現像)にて30分露光。 撮影地は岐阜県乗鞍岳畳平駐車場。

☆★夏の星座と天の川の見え方★☆

夏の星座と天の川の見え方
2003年8月1日午後21時00分ころの南を中心とした星空

[天の川を観測する為のヒント]
天の川の光は非常に微弱で淡いので、美しい天の川の姿を見る為には夜空の暗い観測場所を選ぶことが重要です。どうしても、星空の綺麗な場所へ遠征できない場合は、街明かりや外灯の光が直接目に入らない観測場所を選んでください。また月明かりも天の川を見る妨げになりますので、月明かりのある時刻を避けて観測してください。下図の月齢カレンダーが参考にして、観測の日時を決めると良いでしょう。
 2003年は大接近中の火星が東南の空に赤々と輝く姿が、ひときわ目を引くでしょう。

新月(一晩中星空を楽しめます)新月(一晩中星空を楽しめます)
半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)
満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)
半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)
素晴らしい天の川に出会えたら、ぜひ双眼鏡天体望遠鏡を使って天の川に潜む星雲星団を探索してみてください。視野の中を次々によぎる神秘的な星雲星団の姿にきっととりこになるはずです。このとき、星図や星雲星団のガイドブックなどがあると大変重宝します。また、星図などの書籍を夜見る場合には暗闇になれた目を眩惑しない様にライトには赤いセロファン等をはっておきましょう。
星図や星雲星団のガイドブックとしては以下のものが便利でかつ入手しやすいでしょう。
新標準星図(広瀬秀雄監修、中野繁編著:地人書館)
全天星雲星団ガイドブック(藤井旭著:誠文堂新光社)

2003年夏・月齢カレンダー

2003年7月 7日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 14日満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月 21日半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)下弦の月 29日新月(一晩中星空を楽しめます)新月  
2003年8月 5日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 12日満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月 20日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 28日新月(一晩中星空を楽しめます)新月  
2003年9月 3日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 11日満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月 19日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 26日新月(一晩中星空を楽しめます)新月  

夏の天の川を見てみたいけど、どうすればいいの?と言う方はメールでお問い合わせ下さい。

ペルセウス座γ流星群(γPerseus Meteor Swarm)

 ペルセウス座に輻射点を持つ、ペルセウス座γ流星群は7月末から約1ヶ月間も活動し、ほとんど一晩中、明るくて痕を残す長経路の流星を楽しむことができる。特に、8月13日 明け方頃の極大期には、1時間に40〜50個の流星を見ることができます。
 この流星群の母彗星であるスイフトタットル彗星が回帰した1991年〜1992年には、1時間に200〜400個近くの流星が見られ、多くの天文ファンを驚かせた。(この大出現の夜、筆者は種子島に向かうべく九州自動車道を爆走中でこの世紀の天文ショーを見逃してしまった・・・。)

1991年に大出現したペルセウス座γ流星群
1991年に大出現したペルセウス座γ流星群

1991年に大出現したペルセウス座γ流星群
1991年に大出現したペルセウス座γ流星群

1991年に大出現したペルセウス座γ流星群
1991年に大出現したペルセウス座γ流星群(Photographed by Kiyohiko Oikawa)

[用語]

流星(流れ星) 太陽系空間に散在する宇宙塵などが地球の引力に捕らわれ大気中に突入するさい、空気との摩擦によって高温となり、発行しながら飛行する現象を言う。
流星群 毎年、同時期に活動する輻射点を同じとする流星を流星群と呼び、輻射点近くの明るい恒星の名をとって流星群名を命名する。
輻射点 流星群に属している流星のそれぞれの飛行経路を逆向きにのばすと、天球上の一点に行きつく、この点を輻射点と言う。
痕(流星痕) 明るい流星が見られた後に、時折見られる流星の痕。

☆★ペルセウス座γ流星群の見え方★☆

ペルセウス座γ流星群の見え方
2002年8月13日午前02時00分ころの北東を中心とした星空

[ペルセウス座γ流星群を見る為のヒント]
 ペルセウス座γ流星群の活動期間は7月末から8月中旬頃までありますが、極大期の8月13日頃をはさむ数日間は、特に流星の出現数が増え、見やすいので観測にはこの時期が適しています。なお月明かりは流星の観測の妨げになりますので、観測する日は月齢カレンダーを参考に月明かりのない夜を選んでください。2003年は 満月過ぎの月明かり があり最悪の条件となりますが、明るい流星は月明かりの元でも見やすいため、諦めずに挑戦してみてください。月明かりを避け、8月5〜8日の明け方に観測するのもよいでしょう。(掲載した図は2002年のものですが、2003年でも土星がふたご座付近に移動している以外は全く同じです。)
新月(一晩中星空を楽しめます)新月(一晩中星空を楽しめます)
半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)
満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)
半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)
 この流星群の輻射点のあるペルセウス座は夜半過ぎに北東の方向から昇ってきます。輻射点が地平線下に沈んでいるときには流星は見られませんので、輻射点が昇る夜半過ぎから明け方にかけて観測するとよいでしょう。北東の方向を向きゆったりとした椅子に腰掛けたり、地面にシートをひき寝転んだりして天頂のあたりを眺めてみましょう。輻射点の方向からいくつもの明るい流星が流れるのが見られます。特に極大期の頃なら1時間に数十個の流星を見ることができるでしょう。
 観測場所には、街明かりや外灯の光が直接目に入らない、星空が綺麗に見える場所を選んでくださいね。

2003年ペルセウス座γ流星群・月齢カレンダー

2003年7月 7日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 14日満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月 21日半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)下弦の月 29日新月(一晩中星空を楽しめます)新月  
2003年8月 5日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 12日満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月 20日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月 28日新月(一晩中星空を楽しめます)新月  

ペルセウス座γ流星群を見てみたいけど、どうすればいいの?と言う方はメールでお問い合わせ下さい。

 

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