星空を見上げてみよう

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★☆★流れ星のシャワーを体験しよう★しし座流星群が33年ぶりに大出現すると予想されています★☆★

このページはめずらしい天文現象、見頃の天体など
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しし座γ流星群(γLeonids Meteor Swarm)

 しし座γ星付近に輻射点がある流星群で、母彗星はテンペル・タットル彗星です。33年ごとに大出現し、流星雨が降ることで有名な流星群で、過去1799年、1833年、1866年、1966年に大流星雨が見られました。
 1998年には大出現が予想され、マスコミでも大きく取り上げられるなど、多くの人の話題となりましたが、もっとも流星が観測された、中東〜ヨーロッパでも1時間当たり最大300個程度しか観測されませんでした。日本でも、予想より極大がはやまったことで輻射点が昇る頃にはすでにピークが過ぎてしまっていて、1時間あたり50個程度の出現と残念な結果となっています。ただ午前3時頃に出現した-4等級の大火球は多くの人に目撃され話題になりました。
 1999年にはヨーロッパ〜アフリカ地域での1時間あたり5000個程度の大出現がおこりました。NHKのハイビジョンカメラで捉えられた映像が放送され憶えている方も多いと思います。日本では19日未明に1時間あたり300個程度の出現が見られましたが、暗い流星が多く0等級より明るいものは数個程度しか見られませんでした。
 昨年、一昨年と、しし座流星群の出現ピーク時刻をほぼ正確に予想することに成功したデビット・アッシャ博士により、2001年11月19日未明には日本を含むアジア地域で1時間あたり数万個という大出現がおこると予想されています。今年は月明かりもなく最高の条件でこの流星群を楽しめます。もし大出現が起こればその美しい光景は一生の思い出になることが間違いありません。ぜひご家族でこの世紀の天体ショー、しし座流星群をお楽しみください。

1833年にアメリカで見られた大出現を記録した木版画
1833年にアメリカで見られた
大出現を記録した木版画

 

 流星群の流星物質の元は、彗星が太陽に近づいたときに放出したダストの密集域だといわれています。このダストを撒き散らした彗星を「母彗星」と呼び、しし座流星群の母彗星はテンペル・タットル彗星です。
 通常、ダストの密集域は彗星軌道に沿って存在し、そのなかに密度が高い部分、ダストトレイルが存在します。地球がこのダストトレイルを横切るとき、流星雨がおこると考えられています。
 流星の平均高度は成層圏と電離圏の境界、80〜130kmくらいで、明るい流星の場合は80〜150kmほどから光りはじめ、30〜60kmほどで消失するものが多いようです。これは、旅客機の15km、上層雲の8kmよりもはるかに高い高度です。
 参考までに、オーロラの高度はカーテン状のもので130〜100km、脈動型で100〜90km、極冠グロー型のもので90〜80km、低・中緯度オーロラでは500〜300kmほどです。人工衛星はそれよりも高く、宇宙ステーション・ミールは300km、スペースシャトルは450km、ハッブ宇宙望遠鏡は600kmほど上空を飛行しています。

[用語]

流星(流れ星) 太陽系空間に散在する宇宙塵などが地球の引力に捕らわれ大気中に突入するさい、空気との摩擦によって高温となり、発行しながら飛行する現象を言う。
流星群 毎年、同時期に活動する輻射点を同じとする流星を流星群と呼び、輻射点近くの明るい恒星の名をとって流星群名を命名する。
流星雨 放射点から大量の流星が流れる現象。ふつう大出現のピークは数時間程度と短いが、1時間に万以上のオーダーの流星が出現することもある。濃密な流星物質と地球が出会ったときに起こり、周期彗星との関係が指摘される流星群では、母彗星の回帰ごとに大出現の期待が高まる。
輻射点 流星群に属している流星のそれぞれの飛行経路を逆向きにのばすと、天球上の一点に行きつく、この点を輻射点と言う。
痕(流星痕) 明るい流星が見られた後に、時折見られる流星の痕。
母彗星 流星群の流星物質の元は、彗星が太陽に近づいたときに放出したダストの密集域だといわれている。このダストを撒き散らした彗星を「母彗星」と呼ぶ。放射点の移動などの観測からダスト塊の軌道が計算され、これに合致する母彗星の軌道が求められる。

☆★1998年の出現で見られた大火球★☆

 下写真に写っている-6等級の火球は、今回の出現のうちの最も明るかったもので、集まった人々を驚かせ感激させた。写真は中央下にしし座が左端に北斗七星が見えて、火球の巨大さ、明るさがわかる。

1998年11月18日午前4時ころの出現した大火球
1998年11月18日午前4時ころの出現した大火球
(ペンタックス67+SMCPフィッシュアイ35mmF4.5開放)

☆★しし座γ流星群の見え方★☆

2001年11月19日午前3時ころの東を中心とした星空
2001年11月19日午前3時ころの東を中心とした星空

[しし座γ流星群を見る為のヒント]

 今年の極大予想は、デビット・アッシャ博士によると、11月18日19:01、11月19日02:31、11月19日03:19です。11月18日19:01のピークは日本では輻射点が地平線下のため見ることができませんが、11月19日02:31、11月19日03:19のピークは輻射点も充分高く、また月明かりによる影響もないため、最高の条件でのぞむことができるでしょう。出現数は1時間あたり最大15000個ほどと予想されています。
 流星を見るには、特別な観測機材は必要としませんが、やはり夜空が充分に暗く、星空のよくみえる郊外に出掛けてみたいものです。都心にお住まいの方でどうしても出掛けられない方は、なるべく街灯等の明かりが直接目にあたらないような場所、たとえば、公園や海辺などを探してみましょう。上図の星図を便りに東の空が開けた場所を探してみてください。この時期は寒さも厳しくなるので、防寒にも充分気をつけてくださいね。
 筆者も晴れ間を求めて、素晴らしい星空に元へ遠征したいと考えています。予想はあくまでも予想で、必ず大出現がおこるとの保証はありませんが、もし大出現が起こればその美しい光景は一生の思い出になることが間違いありません。ぜひこの世紀の天体ショーをお楽しみください。



新月(一晩中星空を楽しめます)新月(一晩中星空を楽しめます)
半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)
満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)
半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)

2001年しし座γ流星群・月齢カレンダー

2001年11月 1日満月(一晩中、月明かりが邪魔して星空を楽しむのは困難です)満月 8日半月(下弦の月:月が昇る夜半過ぎまで星空が楽しめます)下弦の月 15日新月(一晩中星空を楽しめます)新月 23日半月(上弦の月:月は夜半過ぎに沈み明け方まで星空を楽しめます)上弦の月

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