「はしがき」から引用する
(前略)最近のように,エネルギーや資源の制約のもとで,環境を保全しつつ生産活動を行なうためには,技術的にもまた政策的にも最適性の追求はますます重要になってきている.(中略)
技術者といえども応用上必要な数学的理論を自分のものとして理解しておくことが必要であり,そのために本書が役立つことを希望している.
1章から3章までの末尾には問題がある。解答はない。
私は頭が弱いので、内容がわからない。それでも1問ぐらいは問題を解いてみよう。p.62 問題 1 から引用する。
6) `x, y, z` を正の変数,`a, b, c` を正の定数とする.
`g(x, y,z) = a^2 / x + b^2 / y + c^2 / z - 1 = 0`の制約条件のもとで, `f(x,y,z) = x + y + z` を最小にする最適問題の解は,`x = sa, y = sb, z = sc (s = a + b + c)` で与えられることを証明せよ.
いかにもラグランジュの未定乗数法を使え、といわんばかりの問題だ。やってみる。
未定乗数を `w` とする。`L(x, y, z, w) = x + y + z + w(a^2/x + b^2/x + c^2/z - 1)=0` とおく。変数 `x, y, z, w` について L でそれぞれ偏微分した式を 0 とおく。
`x, y, z, a, b, c` がすべて正であることに注意すると、とおくと第1式、第2式、第3式からそれぞれ次を得る。
問題はここからだ。この `x, y, z` の組は極値の候補にすぎない。極値であること、極値であれば最小値であることをいわなければならない。これが、正直言ってよくわからない。
書名 | 最適化と最適制御 |
著者 | 坂和愛幸 |
発行日 | 1985 年 10 月 31 日 第 1 版 第 2 刷発行 |
発行元 | 森北出版 |
定価 | 2500 円(本体) |
サイズ | A5版 156 ページ |
ISBN | 4-627-00530-X |
その他 | 草加市立図書館にて借りて読む |
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