「まえがき」から引用する。
(前略)計量社会学という用語について若干の説明を付け加えておく。(中略)
私は頭が弱いのでわからない。さすがにそれだけでは申し訳ないので、頭が弱いなりに思った感想を付け加える。
「2 章 因子分析」で、
ある大学 1 年生 (100 名) に対し,21 名の政治家について,政治家としてのえらさの点から見て 10 点満点で評価させた.
という記述がある。この 21 名の政治家とは誰か。p.30 にある表 2.3 から列挙する。
私は「2. ドプチェク」の名前を知らなかった。調べてみると、チェコスロヴァキアの「プラハの春」を主導した人物だった。 また、「12 R. ケネディ」も知らなかった。J. F. ケネディの実の弟ということがあとで調べてわかった。 これでは、本書を読む資格がないな。
「6 章 展開法」の 「6.1 展開法(unfolding technique)」は、次のように始まる。p.109 から引用する。
`N` 人の人と `n` 個の対象があって,各人が `n` 個の対象に選好の順位をつけるとする. これらの人と対象は `m` 次元ユークリッド空間の点として表現され,人は自己に対応する点(中略)と対象との距離の小さいほど, その対象を他の対象よりもより選好し,距離の大きさに従って選好順序をつくる.
これだけ読んでも、何のことだかさっぱりわからない。ここで `m` 次元ユークリッド空間の点、と出てくるが、この `m` は所与のものなのだろうか。
それとも `N` 人による `n` 個の対象の選好の順位から自動的に決まるものなのだろうか。ここではわからない。
読み進めて、この `m` は所与のもので、2 とか 3 とかにしておけばよいもののようだ。少なくとも表現においては紙面で図をかくものであるから、
2 の場合が都合がいいと思う。この方法は、pp.113-116 に実例があるのでそれを見てこういうことかとわかった。
この実例では、耐久消費財の購入における消費者の情報活動
に関する資料に基づいて説明されている。
購入を決定するのに、次のどの基準が優先されるか?
優先順位は全部で 24 通りあるわけだ。全部で 1688 世帯から面接して調べたらしい。すごいことだ。
書名 | 計量社会学入門 |
著者 | 西田春彦 |
発行日 | 1973 年 7 月 5 日 第 1 版 第 1 刷発行 |
発行元 | 森北出版 |
定価 | 1200 円(本体) |
サイズ | A5版 ページ |
ISBN | |
その他 | 草加市立図書館にて借りて読む |
まりんきょ学問所 > 読んだ本の記録 > 西田春彦: 計量社会学入門