4. 高すぎるウルトラマラソン参加料 |
フルマラソン以上の距離を走るウルトラマラソン大会は歴史も浅い。次々に新しい大会が行われるようになったが参加料が高すぎると思っているのは私だけだろうか。国内のウルトラマラソンで一般
的な距離は100kmで一番大会数も多い。主な100kmマラソン17大会の平均参加料は12,500円だ。一方フルマラソンの平均参加料は3,440円(数が多いので近畿地方で行われる年間20大会に絞った。)で距離が長くなれば増える経費もあると思うが、はたしてウルトラマラソンはフルマラソンの3.6倍も経費がかかるのであろうか。
大会運営費の内訳はパンフレット、ゼッケン、Tシャツなどの参加賞、入賞賞品、エイドステーションの飲食物、記録証の作成・発送、保険料、収容バス、レースタイムの計測委託(チャンピオンチップ等)、スタッフの人件費、テーブルなどの備品、テント設営、ウインドブレーカー、ゲストランナーの経費などである。
ほとんどの大会にはスポンサーが付き、主催者が自治体の場合は自治体からも出資がある。これらの内容はフルマラソンの場合もほとんど同じで時間と距離が長くなればエイドステーションの数や飲食物、運営関係者も増えることになる。逆にハーフや10kmの大会ではエイドステーションの数は減るが基本的な大会運営費はコース距離にあまり関係なくかかる。距離が2倍になれば経費も2倍かかるわけではない。
ウルトラマラソン大会の中には前夜祭や完走パーティーまたは食事込み、あるいは豪華な参加賞などで還元するところもあるがこれとて一部の大会にしか過ぎない。
下の表で16位のえびす・だいこく100kmマラソン、17位の三河安城ウルトラマラソンはいづれも安易な周回コースでなく良心的な参加料のため人気がある。走友会主催の大会で参加賞もTシャツや特産品などがある。
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100km大会名 |
参加料 |
円/km |
その他 |
1 |
しまなみ海道100km遠足 |
17,000 |
170
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食事含む |
2 |
宮古島100kmウルトラ遠足 |
16,000 |
160
|
パーティ含む |
3 |
歴史街道丹後100km |
15,000 |
150
|
前夜祭含む |
4 |
四万十川ウルトラマラソン |
15,000 |
150
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5 |
星の郷八ヶ岳野辺山高原100km |
14,000 |
140
|
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6 |
えちご・くびき野100kmマラソン |
14,000 |
140
|
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7 |
北緯40°秋田内陸リゾートカップ |
14,000 |
140
|
前夜祭含む |
8 |
さろま湖100kmウルトラマラソン |
14,000 |
140
|
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9 |
チャレンジ富士五湖 |
13,000 |
130
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10 |
阿蘇カルデラスーパーマラソン |
13,000 |
130
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11 |
天体海道100kmにちなんおろちマラソン |
13,000 |
130
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12 |
赤穂ウルトラマラソン |
12,000 |
120
|
5kmの周回コース |
13 |
国東半島100km |
12,000 |
120
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14 |
宮古島100kmワイド-マンレース |
12,000 |
120
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15 |
鶴岡100kmマラソン |
10,000 |
100
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16 |
えびす・だいこく100kmマラソン |
5,000 |
50 |
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17 |
三河安城ウルトラマラソン |
3,500 |
35 |
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平 均 |
12,500 |
125
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走る側から1kmをいくらで走らせてくれるかを見た場合(上の表では円/kmの赤い数字)5km大会の場合452円になり、10kmで226円、ハーフで136円、と安くなりフルマラソンでは81円にまで下がる。当然距離の長い100kmは1kmあたりもっと安くなるかと思えば不思議なことにハーフマラソン並みに高くなってしまうのである。主な100kmマラソン17大会の平均は125円も払うことになる。
下のグラフの赤い折れ線は5kmからフルマラソンを経由して100kmより長いウルトラ9大会の平均値まで1kmあたりいくらで走らせてくれるかの予測線である。おおざっぱな線であるがこれから100kmは1kmあたり48円が妥当な価格ではないだろうか。つまり参加料は4800円となる。フルマラソンでも2,000円から5,500円まであるのでこの比率でいくとウルトラマラソン100kmの上限参加料は8,000円である。
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ウルトラマラソンは新規大会が増えたとは言えフルマラソンに較べれば出場者はるかに少ない。またウルトラが好きな人でも年間何本も走れるものではない。参加者が100人に満たない大会も多い。しかし参加者が少ないから参加料を高く設定する論理は納得できない。
一般のランナーがフルマラソンに飽きてきてウルトラマラソンに挑戦する機会は今後ますます増えてくると思われる。数千人規模で良心的な参加料のウルトラマラソン大会が全国各地で行われる日も遠いことではないと思う。
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100kmより短いウルトラ大会名 |
コースkm |
参加料 |
円/km |
その他 |
1 |
北緯40°秋田内陸リゾートカップ |
50 |
12,000 |
240 |
前後夜祭 |
2 |
星の郷八ヶ岳野辺山高原100km |
50 |
10,000 |
200 |
|
3 |
えちご・くびき野100kmマラソン |
50 |
10,000 |
200 |
|
4 |
国東半島100km |
50 |
10,000 |
200 |
|
5 |
さろま湖100kmウルトラマラソン |
50 |
10,000 |
200 |
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6 |
阿蘇カルデラスーパーマラソン |
50 |
10,000 |
200 |
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7 |
村岡ダブルフル・ウルトラランニング |
44 |
8,000 |
182 |
歓迎祭含む |
8 |
赤穂ウルトラマラソン |
50 |
9,000 |
180 |
5kmの周回コース |
9 |
歴史街道丹後100km |
60 |
10,000 |
167 |
前夜祭含む |
10 |
四万十川ウルトラマラソン |
60 |
10,000 |
167 |
|
11 |
磐梯吾妻スカイラインウルトラマラソン |
50 |
8,000 |
160 |
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12 |
チャレンジ富士五湖 |
80 |
11,000 |
138 |
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13 |
村岡ダブルフル・ウルトラランニング |
88 |
12,000 |
136 |
歓迎祭含む |
14 |
山口100萩往還マラニック |
70 |
9,000 |
129 |
|
15 |
鯖街道マラニック |
80 |
10,000 |
125 |
焼鯖、パーティ |
16 |
奥武蔵ウルトラマラソン |
75 |
9,000 |
120 |
|
17 |
鬼たいじマラニック |
50 |
6,000 |
120 |
昼食付き |
18 |
磐梯吾妻スカイラインウルトラマラソン |
70 |
8,000 |
114 |
|
19 |
宮古島100kmワイド-マンレース |
50 |
5,000 |
100 |
|
20 |
藤堂マラソン |
50 |
4,500 |
90 |
|
21 |
後醍醐天皇足跡マラソン |
50 |
4,000 |
80 |
昼食付き |
22 |
チャレンジ皇居マラソン |
50 |
3,000 |
60 |
5kmの周回コース |
23 |
武庫川ユリカモメウルトラ70km |
70 |
3,500 |
50 |
10kmの周回コース |
24 |
三島楽走会耐久レース |
60 |
3,000 |
50 |
6kmの周回コース |
25 |
三河安城ウルトラマラソン |
50 |
2,500 |
50 |
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26 |
平城宮跡ダブルフルマラソン |
84.4 |
4,000 |
47 |
約2kmの周回コース |
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平 均 |
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135 |
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100kmより短いウルトラマラソンはメインの100kmに併設して行われる場合が多い。距離が短いにも関わらず高額な大会が目立つ。低料金の大会は短い距離の周回コースを走るものが多い。このリストには登山色の強い大会は省いた。
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100kmより長いウルトラ大会名 |
コースkm |
参加料 |
円/km |
その他 |
1 |
さくら道国際ネイチャーラン |
250 |
35,000 |
140 |
2 |
チャレンジ富士五湖 |
117 |
15,000 |
128 |
|
3 |
徳川家康追跡マラソン |
120 |
15,000 |
125 |
宿泊、親睦会含む |
4 |
山口100萩往還マラニック |
250 |
30,000 |
120 |
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5 |
飛騨ウルトラマラソン |
168 |
20,000 |
119 |
|
6 |
奈良かぎろひロマンチック街道132キロ |
132 |
13,500 |
102 |
|
7 |
夜叉ヶ池伝説マラニック |
130 |
13,000 |
100 |
夕食付き |
8 |
山口100萩往還マラニック |
140 |
14,000 |
100 |
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9 |
和歌山城・高野山往復ウルトラ |
110 |
10,000 |
91 |
|
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平 均 |
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114 |
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データはランナーズ編集の2001年版大会ガイドを参考。ウルトラマラソン以外のデータは近畿地方の222大会から集めた。 |
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