聴いた、観た、買った ---淡々と音喰らう日々。

2001.08

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★は借りた新着、☆は新規購入。

今回集中的に論評したディスクなど:
ウタダはFinal DistanceよりDistanceがいい / Marisa Monte: Memories, Chronicles and Declarations of Love /
Carlinhos Brown: Bahia do Mundo - Mito e Verdade / ソウル探訪 / キャンプ、そしてアカペラ顛末 / UA


◆思い付き次第思い付いただけ更新しています。
◆日付はその日付のコメント自身への、CDタイトル前などのマーク(◆)はそのレビュー項目自身へのダイレクトリンクになっています。
◆文中のCDタイトルのリンクは、以前のコメントへ遡れるようにしてるつもりですが、かなり気まぐれです。


8/31 キミは「そば飯」を知っているか

いきなりなタイトルですが。ちょっと最近話題なもので。

それはともかく、キャンプはどうだったのか。寒かった。いや、そんなこと誰も訊いてないです。でもマジで寒かった。というのもあの週末(8/18-19)は東京も寒かったと言うではありませんか。そりゃもう高原の湖畔ときた日にゃ、日のあるうちからフリース着てても震えちゃうという有様で。
しかし子供らは元気なこと元気なこと。夜はヘッドライトつけて「探検行って来ます!」と勝手に夜の闇へと出掛けて行くし(追いかけるのが大変)、昼間はトンボ捕りに熱中して、網に掛かったのを一人で取り出せるようになるや「見て見て」と何度でもキャッチ&リリースを繰り返す。ああ去年なんて虫には全然関心示さず、拾ったトチの実を鍋に入れて喜んでたのになあ、と思うと子供の成長にしみじみ感じ入ってしまいます。
で、夜はアカペラコーラスの発表だった訳ですが...その顛末はこちらで

で、最近聴いていると言えばUA『11』(Speedstar/Victor, 1996)☆『アメトラ』(Speedstar/Victor, 1998)☆なのですが。今頃、というのに理由はあって、基本的に作家主義的に聴くものを決めてるので、シンガーに重心がある人についてはいきおい後回しになるという。でUAの場合は一連の朝本浩文モノへの関心から買って来たのだが、結論から言うと『アメトラ』に至って十分成熟したUAのセルフプロデュース力に脱帽といったところ。「TORO」のラテンジャズからご存知「悲しみジョニー」のクリームもりくはカルメン・マキ風までの振幅の広さを、前作より大きく飛躍したボーカル力で貫き通す。それに比べると『11』は中途半端にニューエイジやテクノに寄ってたり、妙に甘ったれた歌謡ムードに傾いたりして、全部通した印象はこなれてない感が強い。実はこの頃は、今聴くと意外なことに、まだ歌もそんなに上手いとは思えない。

ところでそば飯とは何か? ウチが生協で入手したくらいだからもうメジャーってことですね。ちゃんとした説明も出てるし


8/26 夏の名残をかみしめる週末

仕事のピークが過ぎた勢いでかついつい飲み過ぎてケータイ紛失して帰ってきた金曜のことはとりあえず置いておく。って置いてないけど。土曜は保育園の夕涼み会、今日は近所の公営プールで息子の今夏の成果を見せてもらうと、実に夏を締めくくるに相応しいイベント続き。今日も夕方から涼しいし、本当に夏は終わりなのだな。と思うと気が抜けて、夕食はピザを発注して待っている午後8時過ぎである。

ソウル紀行についてはK.T.さんに貴重な補足を頂きました。いつもいつもすみません。広い道路の件は、インチョン空港ハイウェイはともかく、市内については恐らく朝鮮戦争で戦場になったことも要因の一つにはあるような気がして、こればっかりは手放しに誉めてもいられないんだろうなあと思っていたのですが、やはり色々ありそうですね。

さて。この前の週末がキャンプでしたが、そこがアカペラコーラス発表の場でした。そこでどうなったかは...申し訳ないがまた次回と言うことで、その前段だけ今回はアップします


8/23 台風一課二係

昨日は風雨がひどくなって仕事が早引けになったら子供を適当にあしらいつつ更新でもするか、と思ってたのに、再上陸した途端見事に腰がくだけたらしい今回の台風11号。ワクワクして待ってると肩透かしを食らう、これもまた定石でありましょうか。そんな訳でまた更新が遅れました<言い訳

お盆の前の週が夏休みでありました。しかしここで旅行(3泊)と帰省(3泊)を両方突っ込むとさすがに慌ただしかったです。しかも次の週末は1泊キャンプ。これで家の中がどういう状態になったか想像してほしい。いや、しないでほしい。しないでお願い。

旅行はソウル3泊(8/5-8)でした。書くと長くなるので詳細は別の記事にしましたが、まあ驚いたというか面白かった点だけ箇条書きすると、

と色々ありましたが、ハイライトは何と言っても食事でしょう。このために行ったようなものだし。骨付きカルビ、プルコギ、サムゲタン。もっと食いたいです。それから、食べませんでしたが一番強烈だったのは蚕のサナギ、つまりマユの中で眠ってる虫そのものを道端の屋台で煮付けている光景とその匂いでした。日本でも昔は食していたとは言うんだけど、クサヤみたいに鼻を突くんですわこれが。

帰省はまあ、いつものといえばいつものですが、子供が海水浴をとても喜ぶようになったのは大きな変化。おまけにじいちゃんと釣りをしたらいきなり大物が釣れて記念撮影。夜には庭で花火。ここまでで私だけ一足先に帰京したのですが、その後もプールあり、花火大会あり、夜店ありと、宿題絵日記ネタ総ナメの帰省であった由。子供も年々変わっていく、ゆえに今年の夏はいつも二度と来ない夏であり。ああしみじみ。という続きはキャンプ話と併せてまた近日中に。

音楽? それも次回ってことでひとつ。


8/2 まとめ更新失礼します。

先月は後半忙しいし暑いしでろくに更新しませんでしたが、また暫く更新できそうもないのでまとめて。すみません読みにくくて。
それから最近音楽に関する記述の比重が減ってますが、これは生活における音楽(リスニング)の比重低下をかなり忠実に映したものですので、読んで下さる方には申し訳ないのですがいかんともしようがありません。これが私のリアルなもんで。

とか言いつつ今回は無理やり色々レビューをします。無理はよくないです。でもまあたまには。

ウタダは'Final Distance'というタイトルでアルバム"Distance"のタイトルチューンを出したということでTVでもよく耳にしますが、元々アップテンポの軽やかなアレンジのものをしっとりバラードにしたのは、ちょっとどうかと個人的には思います。あの微妙なせつなさと不安を乗せた歌詞をあのテンポあのアレンジで歌うからこそせつなさ200%増しなんであって、スローにしてしまったら何かしまりないです。この感じって、The Beach Boysの'God Only Knows' をリズム隊なしのしっとりアレンジで聴かせたThe Manhattan Transferと山下達郎がいずれもモノに出来ていなかったのとどこか似てる気がします。

で新譜は聴いてるの? という問いがありそうですが。実は積ん読ならぬ積ん聴くしてるもの多数です。ようやく暑くなってきたせいでか(何でだ)何枚か引っ張り出しましたが、やはりこの辺でしょうか今回は。

Marisa Monte: "Memories, Chronicles and Declarations of Love" (Metro Blue, 2000)☆
去年見掛けた批評は概ね好評ながら、一部に打ち込み的サウンド(実際は生楽器のほうがずっと多いのだが)への違和感を表明するコメントがあり、気になっていた。だが個人的には何か目からウロコが落ちた感じ。確かに、ライブ的な開放感の似合うMarisaが居る一方で、この徹底的なクールさは独特の魅力を放つ。但し、今までの盤でこれは徹底していなかった気がする。"Mais"ではそれがつつましくコンサーバティブなまとまり具合としか感じられず、"A Great Noise"のスタジオ録音部分はさすがに生気がなく静的に過ぎた。
が、今回はようやくそれが「サイボーグ歌姫・Marisa」という、徹底的に機械仕掛けゆえに逆説的に艶めかしいボーカル像を生み出すのに成功していると思うのだ。その佇いは、冷徹なヴィオラォンのバチーダが逆説的に微細な揺れを際立たせるJoao Gilbertoにどこか通底する。またはCaetanoか。

Carlinhos Brown: "Bahia do Mundo - Mito e Verdade" (Delabel/EMI, 2001)☆
で上記Marisaの盤にも楽曲提供などで深く関わっているCarlinhosの最新作ですが。出だしからあまりの「フツーさ」に一瞬拍子抜けする。これでいいのかなーCarlinhos。だがソングライターとしての彼のセンスは揺るぎなく、そっちの力で最後まで聴かせる。
ではサウンドがどうかと言うと、前作の微妙なポジション取りと比べると、ずっとポップスのフォーマットにすんなりと収まってしまった感じがする。具体的に言えば、音に楔を打ち込むべきパーカス群やコーラスが、ほとんどの場合周縁的な位置に控えているのだ。うーん、敢えて譬えると、Ricky MartinやEnrique Igreciasあたりのラテンポップスに通じるキャッチーさ。こうした俗っぽさは個人的にはキライではない方なので、好んで掛けてはいるのだが... でも、このままでいいのかという気持ちはどうしても残るなあ。

そうです、それから。アカペラ話をしばらくサボってますが地道に進行はしてまして、今夏ついに公開?の運びとなっております。それに至る経緯は順次こちらに載せていきます(すごいや、半年以上サボってた...)のでこちらもご贔屓に。



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