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 レッド・ドラゴン 
[PSYCHO THRILLER]
2002:アメリカ作品/2003.02日本公開(UIP)
監督:ブレット・ラトナー
CAST-1:エドワード・ノートンレイフ・ファインズアンソニー・ホプキンス
CAST-2:ハーヴェイ・カイテルエミリー・ワトソンメアリー=ルイーズ・パーカー
     フィリップ・シーモア・ホフマンアンソニー・ヒールドケン・レオン
     フランキー・R・ファイソンタイラー・パトリック・ジョーンズビル・デューク/他
レクター・シリーズ(?)の第3段にして第1話、リメイク作品でもある映画、「咬み付き魔」と命名された連続殺人犯、獄中のレクターに意見を求めるFBI捜査官…、レクター逮捕の挿話を含むストーリー

STORYは…
クラシック・コンサート会場、不協和音を奏でる奏者、不快な表情のハンニバル・レクター博士、識者の集い、ディナーを振舞うレクター… ■フロリダ州マラソン、元FBIトップ捜査官ウィル・グレアム、元上司ジャック・クロフォードの訪問、難航するバーミングハム&アトランタの連続殺人事件(2家族全員殺害)、グレアムへ出動要請、良い顔をしない妻…かつて難事件解決のためボロボロになったグレアム、犯人割出しに意見を求めていた精神科医レクター博士の自邸で見かけた不似合な書籍「料理大辞典」、記しのされたページ、切り取られていた死体の部位…レクター博士こそ!?グレアムが真実に到達すると察したレクターの攻撃…ナイフで裂かれた腹部、反撃、満身創痍での逮捕劇、精魂尽き果てFBIを辞職…、クロフォードの懇願、現場の再検証に限ることで承諾したグレアム ■アトランタのリーズ家、犯行と同じ深夜、懐中電灯片手に捜査を開始したグレアム、侵入経路、行方不明の犬、殺害後に家中を引き摺りまわされた家人達の血の跡、割られた鏡、犯されていた夫人、噛み付かれた幾つもの跡…目に嵌め込まれていた鏡の破片、タルカム・パウダー?夫人の体、目? ■捜査会議での、大勢のFBI捜査官を前に犯人像を語るグレアム、狙いは両家の夫人…選ばれた理由は不明、何らかの共通点?2つの事件は計画的なものであること…約束の仕事終了、帰ろうとするグレアムに近付く新聞記者フレディ・ラウンズ…犯人に〈咬み付き魔〉と名づけたタトラー紙の記者、かつてレクター逮捕時の負傷で治療中のグレアムの写真を新聞に掲載した男(嫌悪感)、そしてクロフォードもグレアムを解放する気はない…犯罪心理学に長けた殺人鬼レクター博士の意見を求めるよう説得、彼だけがレクターと五分に渡り合える唯一の存在、真相を知りたい気持ちに負けたグレアム ■精神異常犯罪者を収容する州立ボルティモア病院、最厳重監視病棟、レクターを訪ねるグレアム、不敵な笑みと態度のレクター博士、取引、資料から導かれる犯人像と犠牲者選択のヒント、建物を出るグレアムを狙う…カメラのレンズ ■再びリーズ家へ向かうグレアム、一家が残したホームビデオの再チェック、そしてバーミングハムの被害者ジャコビ家へ、庭の大木、根元のゴミ?木の上…身を隠してジャコビ家を覗き見られる大枝、幹に刻まれた文字?調査依頼、麻雀牌の"中"は〈赤き竜〉? ■タトラー紙のトップを飾る煽情的ニュース(先日の写真)、グレアムの怒り、逆にタトラーを利用して犯人を誘い出す作戦!ラウンズとの単独インタビュー…それは犯人を挑発する内容だった…


原作を読んでます…勝手に想像力を広げてましたが、映画はおとなしいものです、もっと荒々しいレッド・ドラゴンが見たかった…なんかタンタンと進んでいきませんでした?“D”の心の中を上手く表現できなかったのが敗因かもしれないと思う、この次は“あのシーン”だと思っていても肩透かし…今の米国ではこれが限界かもしれない?露骨な表現は回避しているよう…なんか私としては面白くない、ケッコウ良い映画館に行きまして座席も良好…そして睡魔との戦いに敗れ、眠ってしまいました、ちなみに私の周りでは評判が良いのでまあよしとしておきましょう、ちなみにラストのセリフですが…この位のサービスはあってしかるべきでしょう
※原作→原作本の「レッド・ドラゴン〈決定版〉」上・下巻ですが、翻訳がヘ○ク○で読むのに大変苦労しました
※リメイク→1986年「刑事グラハム/凍りついた殺意」
(スカラ座1:日比谷)
2000-2009format



羊たちの沈黙/THE SILENCE OF THE LAMBS  (1991) 



 ハンニバル/HANNIBAL 
[PSYCHO THRILLER]
2000:アメリカ作品/2001.04日本公開(ギャガ・コミュニケーションズ)
監督:リドリー・スコット     原作:トマス・ハリス 「ハンニバル」
CAST-1:アンソニー・ホプキンスジュリアン・ムーア
      ●イリー・●ール●マン(←見れば分かるのですが、一応、名前が伏せられています)
CAST-2:ジャンカルロ・ジャンニーニレイ・リオッタフランキー・R・ファイソン
     フランチェスカ・ネリヘイゼル・グッドマンアイヴァン・マレスコッティ
     デヴィッド・アンドリュースゼルイコ・イヴァネクアレックス・コラード
     マルコ・グレコマーク・マーゴリスアジェイ・ナイドゥ
CAST-3:リック・ヤン/他
ヒット作「羊たちの沈黙」の続編です、ジョディ・フォスターが出演しなかったため、ジュリアン・ムーアがクラリス・スターリング役に…致命的なまでに違う、しかも原作を表現しきれない、そして全く正反対の結末…なんかガッカリ

STORYは…
レクター逃亡から10年… クラリス・スターリングもFBIのベテラン捜査官、上官クレンドラーの誘いを断り冷遇状態、最前線での勤務の傍ら、”レクター博士”を今も追い続けている… 凶暴な麻薬密売人イヴェルダ(HIV患者)逮捕の指揮、女性に従いたくない男達、フィッシュ・マーケット、銃撃戦、赤ん坊を抱いたイヴェルダの銃弾、身の危険、射殺…赤ん坊の救助、イヴェルダの血を洗い流す…TV放映?仕組まれていた?批判の嵐…彼女の窮地に目を付けた人物、大富豪メイスン・ヴァージャー、食肉加工会社経営者、かつてレクター博士の患者、飲まされた麻薬、自らの顔の皮を剥ぎ犬に…生涯を病床で生活、報復のためレクター博士を追跡中(有力情報には懸賞金の広告)、ボルティモア精神異常犯罪者用州立病院・雑用係だったバーニーにも接触…レクターとクラリスの関係の情報収集、続いて政界入りを狙うクレンドラーを選挙資金で釣る…公にレクター追跡の任務につくクラリス… イタリアはフィレンツェ、カッポーニ宮の司書として優雅な生活を送るフェル博士=ハンニバル・レクター、イヴェルダ事件で傷ついたクラリスへの手紙”今も羊たちの悲鳴が聞こえるか…?”手紙を手掛りにレクターを追うクラリス、一方イタリア、カッポーニ宮の前司書失踪事件を調べるパッツィ刑事、フェル博士は”レクター”では?贅沢好きの妻アレグラのため金が必要なパッツィ…メイスンの組織へ通報、懸賞金の条件…指紋採取、方法?スリを利用、失敗して腕(銀のブレスレッド)を掴まれるようにと…一瞬の出来事、指紋採取に成功するが…動脈を切られたスリの死、引替えに得た懸賞金の一部、残りは”捕縛”後、”レクターを生きたまま豚の餌にする計画”のために雇われていたカルロ一味が合流、不穏な動きを察知したレクター、そしてクラリス…、訪ねてきたパッツィを捕らえるレクター、処刑間際、パッツイに忠告の電話をしてきたクラリス…10年ぶりのレクターの声、パッツィの祖先が処刑された方法での惨殺、一瞬の出来事… 次の作戦に着手するメイスン…クレンドラーを使いクラリスを窮地に陥れる…レクターからクラリスに宛られた手紙を隠匿した証拠の偽造(自分宛の手紙すべてを検閲しているくせに!)、停職処分、追込まれるクラリス… そしてアメリカに舞い戻ったレクターの目的は?


いろいろなご意見があると思いますが、期待したほどでは…といったところでしょうか、レクター博士は、閉じ込められていた方が恐い?クラリスは、鋭角的なジョディー・フォスターのイメージが強過ぎて、丸みのあるジュリアン・ムーアに違和感が…、ラストが原作どおりならば多少の丸みは許容されるが、あれなら違う人だと思う、また分厚い原作は面白く読みましたが、これの映像化は大変だなーと思っていましたが…、上映時間を考慮すればいたしかたない点もあるのだが、ハショリ過ぎてアレではナンダかなの内容になってしまった、それからマーゴが登場しない…なんで?彼女が入るともっと時間が必要?また、メイスンはもっと奇怪であって欲しかったし、レクター博士の「記憶の宮殿」なんかも見てみたかった… そして問題のラスト…なんかアッケナイ感じ(3作目でも作るのだろうか?)、これなら賛否両論の原作ラストも有りだと考えるしだい(そのためのジュリアン・ムーアだと思ったんだけど…)、機会があったら原作を読んでみてください
(新宿ミラノ座)
2000-2009format