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FINAL FANTASY XIV

旧版(Ver 1.x)

 2009年のE3で、FF14が突然発表された時の驚きと興奮は忘れられません。
 朝起きて、会社に行く前のぼーっとした時間でしたから、まさに「目が覚めた」という感じ。
 何度もトレーラーを見て、広い大地を眺める冒険者然とした装備の後姿を見るたびに、新しい世界が待っているんだと期待させられました。

 おそらく僕と同じように感動して期待した人たちは、実際のリリースでひどく裏切られたと感じてスクエニを恨んだのではないでしょうか。

 リリース直前のβテストでも、本当の意味でのテストという出来でしたが「製品版を別工程で作ってるに違いない。これはあくまでβ版であり、β版のアップデートに人員を割けない状況なのだ。」と必死に信じようとしていました。
 ところが製品版は、このβテスト版そのままでした。

 βテスト中に、テスターから「レベルアップ時に音が鳴らないのは寂しい」という意見に対して「ファンファーレを追加しました」という対応が入ったのですが、このファンファーレがPCの距離関係なく周囲の全員に通常音量で聞こえてしまうという事がありました。
 その結果、街のすぐ外など頻繁にレベルアップする場所では常にファンファーレが鳴り響いていて、うるさくてゲームにならないという状況になりました。これが元に戻るまで数日かかりました。
 「普通に考えればこうなるってわかるじゃん(笑)」と笑ったものですが、今思うと当時の開発側の状況を表していたように思います。笑い事ではなかったのでしょうね。

 FF14のスタート時のコンテンツ量は、FF11のスタート時と比べて特に少ないというわけではありませんでした。
 しかしリリース時の状況は大きく異なっていました。
 また、ゲームとしての方向性も曖昧で、生活系なのか戦闘系なのか、レベル制なのかスキル制なのかはっきりしませんでした。

 そして一番問題だったと思うのは、生活系も戦闘系もストーリー重視の人も楽しめるみたいな大風呂敷を広げてしまった事です。
 もちろん将来的に、例えば5年後とかにはそうなっているというつもりだったのかもしれませんが、開発責任者が公の場でそういう事を言ってしまえば、そしてウェブサイトに書いてしまえば、そういうゲームなのだとユーザーは期待します。
 「嘘つき」とか「騙された」とか言われてしまっても仕方ないんじゃないでしょうか。
 ユーザーをフレンドリーに考えすぎたのだと思います。

 リリース後、3ヶ月ほどして開発陣が交代になり、さらに数ヵ月後にVer2.0から新クライアントになり「新生」する事が発表されました。
 開発陣交代後は、主に戦闘系をメインとした方向性に絞ってバージョンアップされ、新生への期待感もあり盛り上がっていたと思います。
 この方向性は新生にも引き継がれましたが、生活系に期待していた人や、高難易度の戦闘は求めていない人などは去っていく事になりました。

 

新生(Ver 2.x〜)

 クライアントとサーバープログラムを一新し、不評だったマップの差し替えなどもあった新生版ですが、全体として非常に完成度が高いなと感じました。
 そして、MMORPGというジャンルそのものの変化を、良くも悪くも現していると思います。
 個人的な意見として、スリムで機能的になった反面、そぎ落とされた余分にこそMMORPGの大事な部分があったのでは、と思っています。

 

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