驚異のメキシコ〜パレンケ
 
Palenque
 
 
パレンケ
 

  マヤ遺跡を特徴づける独特の造形センスはパレンケにおいて極北に達します。まるで宇宙人を描いたとしか思えない奇妙な浮き彫り、密林の奥地にありながら高い文化性を感じさせる翡翠の仮面や朱色の墓。未だ発掘中の神殿から、今度は何が出てくるのでしょうか。  

 
入口
 


   
高地マヤ
パレンケは山脈の中腹に築かれた、いわゆる高地マヤ。そのため建物の配置などが他の遺跡とはずいぶん異なっています。遺跡以外に人の手が加えられた場所はなく、昼間でもホエザルをはじめとする動物たちの鳴き声がよく聞こえてきます。入口からして鬱蒼とした熱帯の緑に覆われています。
   

 
碑銘の神殿
 


   
オーパーツ
1952年、地下の墓室からパカル王のミイラが出土。これによりパレンケは世界的にも貴重な遺跡となりました。発見時に王の顔に被せられていた翡翠の仮面は、キワモノ考古学の分野ではオーパーツとしてあまりにも有名です。最近では女王のミイラも出土しています。
   

 
宮殿、伯爵の神殿
 


       
 
碑銘の神殿
入口からまっすぐ歩いてくると宮殿に突き当たります。ここは斜向かいにある碑銘の神殿を見る絶好のポイント。同じ高さの目線で神殿の全貌を捉えることができます。
 
マヤアーチ
宮殿の通路はご存知マヤアーチで造られています。今まで見てきた他の遺跡と比べるとアーチの角度が急。それって難易度が高いってことなのかな。
 
ジョジョの世界
マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだ人なら狂喜乱舞すること間違いなし。浮き彫りに描かれた人物像はまるでワムウやカーズ。真似したのはマンガの方なんだけどね。
 

   
戴冠式
貴重なレリーフが残っていました。12歳で王位に着いたという、かのパカル王の戴冠式の模様を描いたものです。とはいうものの、この筆致、やっぱりジョジョを連想せずにはいられません。きっと、パレンケの人たちは皆こんな格好をしてたってことですよね。宇宙人説が出るのもあながち根拠がないわけではなさそうですね。
     
少年の瞳
いつからか、物売りの少年が私たちのグループに混ざって歩いていました。本人は物静かなものの、純真そうな瞳がキラキラと輝いて強く訴えかけてきます。でも、ごめんね。そのビーズの首飾り、正直言ってあまり出来が良いようには見えないんだ。外国人観光客といっても、そんなにお金も持ってないしさ。
   

       
 
城壁
田の字をした建物の外側は、どうも防御を目的とした壁のようです。それだけ守りが堅いということは、本当に王様が住む宮殿だったのかもしれません。
 
天文台
宮殿の中央には他のマヤ遺跡には見られない4階建ての塔が建っています。金星を表す絵文字が見つかっていることから、天体観測に使われたと考えられています。
 
伯爵の神殿
19世紀にフランス人画家ウォルデック伯爵がここに3年あまり住んだことから、その名がつけられました。世の中には物好きな人がいるものです。何が目的だったのでしょうか。
 

 
十字架の神殿、葉の十字架の神殿、太陽の神殿
 


       
 
葉の十字架の神殿
山を背負って建つその姿は日本の山岳信仰に相通ずるものを感じさせます。太陽の神殿と互いに反響しあっているため、一方からは普通の声でも充分他方に聞こえます。
 
十字架の神殿
太陽の神殿と葉の十字架の神殿を左右に従えて、その間にそびえる十字架の神殿。たいしたことないように見えますが、意外と大きく登りがいがありました。
 
太陽の神殿
基壇のピラミッドに比べて、やけに大きい神殿が特徴です。レリーフも他の神殿と少し違っていて、宗教上、特別な存在だったのかもしれません。
 

   
全景
その太陽の神殿からは、パレンケの全貌を一目で眺めることができます。このアングルに見覚えのある人も多いことでしょう。そうです、観光パンフの多くはここから撮っていたのです。左から右へと下る斜面に建物が配置されている様子がよくわかりますね。緑が濃いので露出に注意。
   

 
街角の風景から
 


   
湿地帯
カンペチェからビジャエルモッサへと続く沿岸部は基本的に湿地帯となっているようで、車窓からはよく沼地が見えます。気候的にはサバンナなので外は暑いのですが、湿気のせいかバスの冷房が妙に冷える。マラリアを媒介するという蚊もブンブン飛んでいるので体調管理には気をつけましょう。
   

   
レストラン「セルバ」
遺跡見学前に、アマゾンの密林をイメージしたレストランで遅めの昼食。外のスコールが雰囲気を一層盛り上げていました。シュラスコに似た牛肉の固まりの串焼きがメイン。山道に備えて体力をつけようとして食べ過ぎてしまい、お腹の痛みと戦いながらの観光になってしまいました。
   


   

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