うつと漢方薬
うつの原因
今や社会問題化した「うつ病」ですが、昔は「心の風邪」などと言われていました。現在、国民病とまで言われている「うつ病」は、これからもどんどん増える傾向にあり、特に、最近では、若い人の発症も多く、なかなか社会復帰出来ず悩んでおられる方も多いようです。
原因は、人により様々ですが、肉親の死、離婚、結婚、出産、失恋、人間関係、仕事の重責、仕事のストレス、リストラ、転勤、転職、引っ越しなど、本来喜ばしい出来事でありながらも、それが原因でうつ症状が出る場合があります。
うつの要因としては、脳内のセロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が機能低下して起こるとも言われています(仮説)。
セロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質は、気分、意欲、食欲、記憶などを神経に伝達し、気持ちを活性化させる働きがあり、また、本人の性格も影響しています。生真面目、几帳面、完璧主義、気配りし過ぎる人などが頑張り過ぎて心が疲れた状態だと「うつ」になりやすいと考えられているようです。
しかし、実際は本当の鬱病の人はそんなにはいらっしゃいません、心療内科やメンタルクリックを受診し、とりあえず「鬱病」の病名を付けてもらったに過ぎない、ちょっと憂鬱、憂鬱な感じ、ちょっと落ち込んでしまった、ちょっとメランコリーな人が多いのも事実です。
特に自ら「うつ」と思いこんだり、抗うつ薬を処方され「うつ」にとらわれてしまったりしている「うつ」でない方もいらっしゃります。
また、抑うつ感とともに不安感や焦燥感なども起こりやすいので、漢方ではそれらを含め全人的に対処し、うつを改善するようにします。
高齢者のうつ 
加齢による症状と「うつ」とが重複する場合があり、食欲減退、口渇、息切れ、便秘、不安、不眠などの症状があり、また、病院から処方されている薬もチェックする必要があります。ご相談の際は、今お飲みのお薬かお薬手帳をお持ちください。
高齢者の漢方のページもご参考にしてください。
冬うつ(冬季うつ)
冬の時期になると憂うつになる「冬うつ(冬季うつ)」、不眠、食欲不振などの症状を伴う「うつ」とは異なりなかなか自覚がない場合もあります。
冬うつの主な症状は、
- 眠い
- だるい
- 何もやる気がしない
- 人に会いたくな
- よく食べる
セロトニンなどの脳内神経伝達物質の不足が一因ですがストレスや日照時間の短さも複雑に絡み合い発症するようです。
早寝早起きをして朝の日差しをしっかり浴びましょう。甘い物や過食にも要注意。局所的な症状や一時的な症状にとらわれることなく心身全体の健康を考えると漢方薬を用いることが大変有効といえます。
食養生としては、セロトニンの合成に必要な必須アミノ酸のトリプトファンが含まれる豆類や胡麻などを積極的に摂り入れましょう。
うつの養生・食養生
うつは、気分が落ち込んだ状態、何もやりたくな状態で、漢方では「氣うつ」「気滞」などと言って、気のパワーが落ちていたり、気の流れが詰まった状態と見ます。
そんな鬱の食養生には、気を晴らす「気剤」の働きの食材をバランスよく薬膳として食べます。
また、「うつ」は漢方で言う五行論の「肝」に関係があり、「肝」を補う食材を、気剤の食材とバランスを調え薬膳とします。
食養生は、日頃の養生と合わせうつ改善には大変重要です。私たちの心身は、食べ物から出来ています。間違った食べ方、食べてはいけないものを改善し、食養生・薬膳の理にかなった正しい食べ方、正しい食材を理解し食養生を実践しましょう。
身近な食材を使った薬膳から、漢方食材を使った薬膳まで、漢方理論に基づいた漢方の専門家ならではの薬膳をご自宅で実践できる方法でご提案いたします。薬膳は、漢方薬同様その人その人に合った薬膳を具体的にご提案いたします。
また、うつに深く関係するセロトニンは腸内細菌によって生み出されその一部が前駆体として脳に取り込まれ脳内のセロトニンとして働き、「腸は第二の脳」とも呼ばれ現在では、脳腸相関の研究も盛んになってきました。
「うつ」の漢方薬・養生法・食養生(薬膳)のご相談は上郡町の漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。
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