位相空間における連結性の定義
[
トピック一覧:連結性]
定義:連結位相空間、連結部分集合・連結部分空間
※位相関連ページ:開集合系・開集合、閉集合系・閉集合、近傍系・近傍、
開核作用素・開核、閉包作用素・閉包
位相空間・位相の定義、誘導位相、部分位相空間・相対位相
コンパクト性
※位相空間における連結性の具体例:R2上の連結性、Rn上の連結性
→
総目次
定義:
連結位相空間
[松坂『集合・位相入門』5章§1-A連結位相空間(p.195);斉藤『数学の基礎:集合・数・位相』5.3.1 (p.160);矢野『距離空間と位相構造』5.1.1節連結空間(p.165);佐久間『集合・位相―基礎から応用まで―』4.11 (p.79);志賀『位相への30講』27講(p.187)]
(設定)
X : (普遍)集合
O : Xの開集合系
(X, O) : Xを台にして位相としてOを入れた位相空間
(定義1)
・「位相空間(X, O)が連結ないし連結位相空間である」とは、
2つの「空でない開集合」の直和としてXを表せないことをいう。
・つまり、
「Xが連結ないし連結位相空間である」とは、
次の4条件を同時に満たす「Xの開集合」U,Vが存在しないことをいう。
条件1:U≠φ
条件2:V≠φ
条件3:X=U∪V
条件4:U∩V=φ
(定義2)
・「Xが連結ないし連結位相空間である」とは、
「Xの開集合」であるとともに「Xの閉集合」でもある「Xの部分集合」が空集合とXに限られ、
空集合とXを除く全ての「Xの部分集合」が、「『Xの開集合』かつ『Xの閉集合』」を満たさない
ことをいう。
(定義1と定義2の関係)
「連結位相空間」の定義1と、「連結位相空間」の定義2は、同値。
※位相空間における連結性の具体例:R2上の連結性、Rn上の連結性
→
[トピック一覧:連結性]
→総目次
定義:
連結部分集合・連結部分空間
[松坂『集合・位相入門』5章§1-A連結位相空間(p.195-6);斉藤『数学の基礎:集合・数・位相』5.3.2-3(p.160);矢野『距離空間と位相構造』5.1.1節連結空間(p.165);]
(設定)
X: (普遍)集合
(X, O) : 位相空間
A: Xの部分集合
(定義1)
「『位相空間(X, O)の部分集合A』が連結部分集合ないし連結部分空間である」とは、
Aが、「Xの部分位相空間」として、連結であることをいう。
(定義2)[斉藤『数学の基礎:集合・数・位相』5.3.3(p.160)松坂『集合・位相入門』5章§1-A補題(p.196);]
「『位相空間(X, O)の部分集合』Aが連結部分集合ないし連結部分空間」であるとは、
次の4条件を同時に満たす「Xの開集合」U,Vが存在しないことをいう。
条件1:U∩A≠φ
条件2:V∩A≠φ
条件3:A ⊂ ( U∪V )
条件4:A∩U∩V=φ
(定義1と定義2の関係)
「連結部分空間」の定義1と、「連結部分空間」の定義2は、同値。
※証明→斉藤『数学の基礎:集合・数・位相』5.3.3(p.160)松坂『集合・位相入門』5章§1-A補題(p.196)
※位相空間における連結性の具体例:R2上の連結性、Rn上の連結性
→
[トピック一覧:連結性]
→総目次
Reference
矢野公一『
距離空間と位相構造』共立出版、1997年。 5.1.1節連結空間(p.165)
斉藤正彦『数学の基礎:集合・数・位相』東大出版会、2002年。第5章位相空間(その2)5.3.1 (p.160)
松坂和夫『集合・位相入門』岩波書店、1968年。5章§1-A連結位相空間(p.195)。
志賀浩二『位相への30講』朝倉書店、1988年、第27講コンパクト空間と連結空間(pp.187-)。
佐久間一浩『集合・位相―基礎から応用まで―』共立出版、2004年、4.11 (p.79)。