トップ | 山あるき | 山の花 | 山の用具 | 雑記帳 |
No.182 東天狗岳 |
今年の最初の山行で、雪の北八ヶ岳を諏訪側から佐久側へ歩きました。2月の記録的な大雪の影響で雪は例年より多く、天気に恵まれて、楽しい雪山あるきになりました。 日時 2014年(平成26年)3月23日(日)〜24日(月) 天候 3月23日 晴 3月24日 晴 同行 なし 所要時間 3月23日 渋の湯(11.40) ←30分→ (12.10)高見石分岐(12.15) ←40分→ (12.55)八方台分岐(13.15) ←25分→ (13.40)唐沢鉱泉分岐(13.45) ←1時間10分→ (14.55)黒百合ヒュッテ 3月24日 黒百合ヒュッテ(6.50) ←1時間10分→ (8.00)天狗の奥庭分岐(8.00) ←25分→ (8.25)東天狗岳(8.45) ←1時間15分→ (10.00)黒百合ヒュッテ(10.45) ←1時間30分→ (12.15)しらびそ小屋(13.00) ←1時間15分→ (14.15)みどり池入口バス停 (14.25) ←15分→ (14.40)稲子湯 山行概要 3月23日
奥渋でバスを降り、いつものように簡易アイゼンをつけて歩き始めました。昨年と一昨年は寒くて指先が痛くなったため、途中でミトンをつけましたが、今年は温かく、歩き始めてしばらくすると体が少し汗ばみ始めました。八方台分岐でサンドイッチと家から持参したホットレモンの昼食を取り、一息つきました。今日は天気が良く、気温もこの時期にしては温かいので、リラックスした気分で歩けます。 唐沢鉱泉分岐を過ぎ、やがて左右の視界が開けてくると高山の雪山らしい景観を楽しめるようになります。少々疲れを感じるようになったところで黒百合ヒュッテに着きました。この日は、3連休の最終日ですが、7〜8名のボーイスカウトの団体を含め30人ほどの宿泊客になりました。、こんなに大勢の宿泊客がいる山小屋に泊るのは久しぶりです。人は多いのですが、これといった話し相手は見つからず、午後8時に布団に入るまで、長く退屈な時間を過ごしました。 3月24日 朝食は午前6時です。朝食を済ませ、6時50分にヒュッテを出発して東天狗岳に向いました。昨年なくなっていたヒュッテの入口の大きな温度計が復活しており、この日は−10℃を指していました。ここは、積雪期には−20℃ぐらいまで下がるので、寒い感じはしません ![]() ここまで来ると東天狗岳のシンボルの天狗の鼻が目の前に見えるようになります。東天狗岳まであと僅かです。今日は風も弱いのでここで一息つきました。一息ついて出発です。天狗の鼻まで下に降りすぎないように注意して歩き、天狗の鼻を越え、その先少し歩いたところで、東天狗岳の頂上に付きました。今日はほとんど風がありません。先着していた人達と写真を撮りあったり、雑談などをしながら、ヒュッテで魔法瓶に詰めてきたホットレモンを楽しみました。 頂上で一時を過ごし、登ってきた道を引き返しました。好天、微風の中を、素晴らしい雪景色を楽しみながら、ヒュッテまで歩きました。ヒュッテについて、ザックの荷物を整理し、今日の宿の稲子湯に向いました。今日はトレースがしっかり残っているので、ルートを探す緊張感はありません。途中のしらびそ小屋でいつものようにラーメンとコーヒーを頼んで一休みし、ほぼ予定通りの時間に稲子湯に着きました。 2006年に初めて雪の北八を訪れてから8年になります。この間計12回雪の北八を歩いていました。これまでの山行の整理のつもりで以下にこれを纏めました。
|
3月23日 渋の湯〜黒百合ヒュッテ | |
![]() |
登山口 渋の湯のバス終点から沢沿いに進むと目の前に登山指導所の看板のある小屋が現われる 登山カード提出用のボックスが備え付けられている |
![]() |
高見石分岐 渋の湯から私の足で30分近く歩くとここに着く ここまで歩くとその日の調子がなんとなく分かるような気がするようになった ここから、八方台分岐までしばらくの間、渋の湯〜黒百合ヒュッテで最もきつい登りが続く |
![]() |
八方台分岐 地図で見ると標高は約2120mで渋の湯から270mほど登ったことになる 広場になっていて休憩にもってこいの場所 ここに着いた時は、数人の人が休んでいた ここから、下の写真の唐沢鉱泉分岐まで、登りは緩やかになり、一息つける |
![]() |
唐沢鉱泉分岐 例年、ここまで来るとあたりの雪は深くなる 今年も写真左の導標がかろうじて頭を出していた ここから、黒百合ヒュッテまで標高差は200mほどあり、私にはここからがきつい登りになる |
![]() |
唐沢鉱泉分岐から歩いてきて、右側が開けて、天狗の奥庭へ続く斜面が見えるようになると、黒百合ヒュッテまで、あと僅か 晴れていれば素晴らしい景観が得られる |
![]() |
黒百合ヒュッテ ヒュッテ手前に小さな沢があるが、その沢床まで雪を掘っていたので、ヒュッテの前に大きな雪の壁ができていた この日の宿泊客は約30名 |
3月24日 黒百合ヒュッテ〜東天狗岳〜黒百合ヒュッテ〜中山峠〜稲子湯 |
![]() |
東天狗岳 中山峠を過ぎて、少し歩くと一度樹林が切れて、周りをぐるっと見渡せる この日は雲ひとつない青空が上空に広がっていた |
![]() |
東天狗岳へ続く斜面 樹林帯はここで終り、ここから吹きさらしの大きな斜面を登る この斜面の取っ掛かりに左の写真の雪の壁があり、この壁は雪が柔らかくて急なため、トレースが無いと登るのに一苦労する 今年は写真のようにしっかりトレースが付いていた |
![]() |
上の写真の雪の壁を越えると広大な斜面が目の前に現れる この斜面の上にある天狗の奥庭分岐までの標高差は100mほど |
![]() |
天狗の奥庭分岐 上の雪の斜面を登りきるとここに着く ここまで来ると東天狗岳の頂上まではあと僅か 間近に見える天狗の鼻(写真中央のピーク)の向うが東天狗岳頂上 普段は風の強いところでプレッシャーを受けるが、この日は珍しく風が弱く、写真を写す余裕を持てた |
![]() |
天狗の鼻の登り 僅かの距離だが、黒百合ヒュッテ〜東天狗岳間で一番きつい斜面を登る |
![]() |
天狗の鼻を越えると東天狗岳の頂上が目の前に現れる 稜線の直下を少しトラバースすると東天狗岳頂上へ続く稜線の上に出る |
![]() |
東天狗岳 風に飛ばされるためか、例年雪は殆ど付いていない この日も強い風が吹いていた 導標の向うのピークは西天狗岳 |
|
![]() |
中山峠 佐久側への下り口 初めて佐久側からここへ登ったのが2008年7月 それからは毎年のように積雪期にここから佐久側へ下るようになった |
![]() |
中山峠の佐久側への降り口 ここは雪の吹き溜まりで、いつもトレースが殆ど残っていないが、今年はしっかりトレースが残っていた ここから樹林帯の中まで僅かの距離だが急斜面を下る ストックよりはピッケルが欲しくなる |
![]() |
樹林帯の中のテープ 中山峠から樹林帯に入ると2010年11月に私が取り付けた赤色のアルミテープがまだそこ、ここに残っていた 少し色あせてきているが懐かしい |
![]() |
稲子岳 中山峠から下ってきて、樹林帯の急坂が終り、しばらく歩くと左手に稲子岳が眺められる このすぐ先が下の写真のダケカンバの林で、ここまで来るとしらびそ小屋まで急坂は殆どなくなる |
![]() |
ダケカンバの林 上の写真の稲子岳が見える場所のすぐ先にある この先に1箇所短い下りがあるが、これを過ぎるとしらびそ小屋までフラットな道が続く |
![]() |
本沢温泉分岐 写真向こう左側が本沢温泉、向う右側が中山峠、手前側がしらびそ小屋 ここからしらびそ小屋は目と鼻の先 この日はここからしらびそ小屋までスノーシューの新しい跡が残っていた |
![]() |
しらびそ小屋 家族だけで運営している小屋で、この日は奥さんと娘さん家族が小屋にいた なかなか顔を覚えてもらえなかったが、今回は顔を覚えていてくれた ここで飼われていた2匹の犬は、いずれも一昨年夏になくなってしまった |
![]() |
稲子湯 2月の大雪で浴室の天井が壊れたため温泉が使えず、休業状態で、この日の泊り客は私一人 風呂が使えないので、八峰の湯まで送り迎えをしてくれた 浴室は4月中旬に復旧するとのことだった 2009年に初めて泊ってから、毎年のように顔を出しているので、山では数少ないなじみの宿になった |