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<サバイバル作戦>

西暦2000年は平穏な幕開けとなりました。

2月29日は、郵便局のATMなど一部で混乱が生じました。

全体として大きなトラブルはなく、関門を乗り切りました。

 「2000年問題サバイバル大作戦」の本体部分は1月4日をもって、更新を終了いたしました。また「ニュース・フラッシュ」については2月29日をもって、更新を終了いたしました。
 このページは、1999年から2000年にかけてのコンピューターをめぐる文明史の記録として凍結し、永久保存いたします。


<このページの内容>
2000年問題ニュース・フラッシュ
2000年問題は21世紀への最大の関所
起こりうる事態とは……レベル0からレベルXまで
サバイバルのための行動の指針
サバイバル備蓄リスト
Y2Kサバイバルリンク集


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ニュース・フラッシュ

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ニュース・フラッシュ・バックナンバー(4月−9月)

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<以下は99年12月31日現在のままで更新を凍結し、記録としてこのまま残しておきます>

21世紀への最大の関所

◆すでに時間切れで、100%の対策は間に合わない◆
 世界で使われているコンピューターは約3億台以上、マイコンやチップなどの埋め込みシステムは世界で約500億個と推定されるが、このうちの僅かな割合でも2000年問題への対応が出来ていなければ及ぼす影響は甚大だ。コンピューターもチップも、100%の完全な対応は時間的にも物理的にも間に合わなかったと考えた方がいい。人類の頭上にセットされた時限爆弾の解体もタイマーの解除も完了しなかったのではないか。今出来ることは、訪れる危機の度合いを出来るだけ最小限に食い止めるとともに、むしろある程度の危機の発生が避けられないことを前提に、いかにして私たちの生命や健康、財産を守っていくかを考えるしかない。

◆2000年問題は21世紀への最大の関所◆
 コンピューター2000年問題、いわゆるY2Kは、人類が21世紀を迎えるにあたって避けて通ることが出来ない最難関の関所だ。Y2Kは20世紀のさまざまな積み残しの集積であり、20世紀をひた走ってきた人類が清算しなければならない巨大なツケといっていい。2000年問題のホームページはいろいろ開設されているが、多くはメーカーや官庁がコンピューターの技術者やプログラマー向けに設置しているものが多く、普通の庶民が何をしたらいいのかをまとめたページは、日本では数えるほどしかない。
 このページでは、起こりうる事態をレベルごとに列記してみながら、私達は何をしたらいいのか、何が出来るのか、考えてみたい。


起こりうる事態とは

 どんな事態が起こるのかは、はっきりしたことは誰にもわかっていない。しかし、いろいろな事態を想定してみることは出来る。新聞報道やY2Kのホームページなどをもとに、いくつかのレベルごとに何が起こるのかを想定してみた。

◆◆◆◆◆レベル0◆◆◆◆
 国内でも国外でも、部分的にコンピューターが作動停止したりエラーが発生したりするものの、全体としては大きな混乱は起こらない。途上国でも、混乱は部分的なものにとどまり、すべての生産・流通活動は元日から滞りなく行われる。関係者は胸をなで下ろし、「大山鳴動したわりには」と、これまでの過剰対応を揶揄する声も出る。

◆◆◆◆レベル1◆◆◆◆
 欧米や日本などの先進国では、大きな混乱にはならず、コンピューターネットワークの混乱も多少出る程度。しかし途上国では、基幹産業のコンピューターにかなりの混乱が発生して生産に支障が出る。回復にかなりの日数がかかるところも出る。輸入依存率が高い日本はかなりの影響を受け、2月から3月以降に「2000年オイルショック」とも言える事態が起きてくる。また世界経済にもしだいに影響が出てくる。

◆◆◆◆◆レベル2◆◆◆◆◆
 途上国のコンピューターの混乱が、ネットワークを通して欧米や日本など先進国のコンピューターに逆流して混乱が世界的に広がる。このため先進国のコンピューターも使えなくなり、さまざまな経済活動がダウンする。先進国のコンピューターはやがて回復するものの、途上国では基幹産業に支障が出て、回復にかなりの日数がかかる。輸入依存率が高い日本は先進国中最も大きな影響を受け、2月から3月以降に「2000年オイルショック」とも言える事態に直撃される。世界経済は年頭から波乱を迎える。

◆◆◆◆◆レベル3◆◆◆◆◆
 途上国は各地でコンピューターが大混乱に陥り、欧米や日本などの先進国でも、1割から3割の企業がコンピューターの停止や誤作動によって、基幹活動に支障が出る事態となる。輸入依存率が高い日本は先進国中最も大きな打撃を受ける。途上国のコンピューター復旧は早くても2−5カ月、先進国でも1−2カ月はかかりそう。世界経済は年頭から大波乱を迎える。電気、ガス、水道、通信、放送、エネルギー、運輸交通は、地域によって一時的にストップする事態が出るが、復旧作業によって全体としては機能する。ラジオ、テレビは部分的に音声や映像が途切れるなどの障害が出るが、放送が全く出来なくなるところはない。

◆◆◆◆レベル4◆◆◆◆
 電気、ガス、水道、通信のライフラインのいずれか1つが止まる地域が、途上国だけでなく、日本を含めた先進国にも出て、各地で深刻な状況が出る。エレベーターが止まって缶詰になっている人たちも続出。現金の引き出しでATMはパンク状態で、市中の現金も底をついてくる。地域によっては、買いあさりパニックや、略奪、焼き払いなど、騒乱状態も発生して、軍や警察が出動するところも出る。新聞や放送、エネルギー産業の中にも、活動が出来なくなっているところが出る。列車や航空機、船舶にも運行が出来ないものが各地で出る。ライフラインがとりあえず復旧するには1週間から3週間程度かかる。キリスト生誕2000年と新たなミレニアムを祝う欧米の祝賀イベントは、ほとんどが中断または中止に。途上国は、原油生産をはじめとして、エネルギー、原料生産や食料生産に大きな支障が出る。欧米や日本などの先進国でも、1割から3割の企業がコンピューターの停止や誤作動によって、活動に支障が出る。途上国のコンピューター復旧は早くても2−5カ月、先進国でも1−2カ月はかかりそう。世界経済は年頭から大波乱を迎える。

◆◆◆◆◆レベル5◆◆◆◆◆
 欧米や日本でも全国的に、あるいは極めて広範な地域で、電気、ガス、水道、通信のライフラインのうちの複数が止まって、壊滅的な状況となる。エレベーターが止まって缶詰になる人たちも続出するが、救出する人手がない。現金を引き出そうにもATM自体が使用不能の地域が続出して、市中の現金も底をつく。買いあさりパニックや、略奪、焼き払いなど、騒乱状態も各地で発生して、各国とも軍や警察が出動するが、指揮命令系統のコンピューターが止まっていて、沈静化は難航する。列車や航空機、船舶にも運行出来ないところがあちこちで出て、立ち往生する列車も出る。交通信号も停止する地域が続出して、交通の流れが制御不能になる。火災や交通災害も続発するが、ほとんど対応が出来ない。新聞や放送、エネルギー産業でも、活動出来なくなるところが続出する。ライフラインがとりあえず復旧するには早くて1週間、程度によっては3、4週間かかる。キリスト生誕2000年と新たなミレニアムを祝う欧米の祝賀イベントは、すべて中断または中止に。途上国は原油生産をはじめとして、エネルギー、原料生産や食料生産の見通しが立たない。欧米や日本などの先進国でも、1割から 3割の企業がコンピューターの停止や誤作動によって、基幹活動に支障が出る事態となる。途上国のコンピューター復旧は早くても2−5カ月、先進国でも1−2カ月はかかりそう。世界経済は年頭から危機的なマヒ状態となる。

◆◆◆◆◆∞レベルX∞◆◆◆◆◆
 レベル5の状況の中で、核保有国のミサイル発射装置が誤作動を起こして、核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイルが冷戦時代の仮想敵国の首都に向かって発射され……


 それぞれのレベルが発生する確率を考えるための一つの参考として、98年春に米NPO「2000年グループ」が2000年問題の専門家を対象に行なった調査の結果を挙げておく。
 「ほとんど問題にならない程度の混乱」 4%
 「政治的な問題や生活インフラの障害までは起こらない」 15%
 「株価の20%以上の下落」 18%
 「経済の減速」 10%
 「景気後退」 22%
 「大幅な景気後退と社会的な混乱」 9%
 「大規模な社会経済的な混乱が発生し、戒厳令の可能性がある」 10%
 「飢餓の発生と米国政府の崩壊」 1%


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行動の指針

 <調査会社のアンケートから>
 市場調査会社のエーシー・ニールセン・ジャパンが、家庭での2000年問題防衛策についてアンケート調査したところ、最も多かったのが「銀行通帳記入」で55%、ついで「クレジットカードの取引明細の把握」が41%、「帰省や旅行計画を立てない」が40%。さらに「多めの現金を手元に」が30%、「契約書類の所在確認」が28%、「日用品の買いだめ」が20%などとなっている。(10月6日読売)

 <まず情報収集を>
 情報は刻々と変わっているので、常に新しい情報を収集しておくことが肝心だ。新聞やインターネットなどで、2000年問題についての最新の動きをつかんでおきたい。対応が早かったアメリカに比べ、日本は官民とも立ち上がりが遅かったが、政府は10月30日付け新聞掲載の政府公報で、年末年始の心構えや食料備蓄などについて、小渕首相が国民に準備を呼びかけた。

 <最も心配なのは医療面>
 各分野の対応の中でも、政府自らが遅れを認めているのが医療分野だ。病気の治療や、歯の治療などは早めに年内に済ませておこう。正月明けには医療機関が正常に営業出来ないことも想定しておいた方がいい。血圧などの薬を常用している人は、年内に多めにもらっておく。病人や高齢者のいる家庭では、主治医と相談して、対策を話し合っておく。年末から年始に出産する予定がある妊婦は万一の対応を考えておこう。女性週刊誌が4月ころに盛んに書きたてたミレニアムベビーは、病院が最も危険な時期に出産を迎えることになる。近所に助産婦さんがいるかどうか、万一病院での出産が出来ない場合は来てもらえるのか、など確認しておくことも一つの対策だ。

 <旅行・遠出を避ける>
 今年の年末から年始にかけては、旅行や遠出をしない。とりわけ海外旅行は極力避ける。2000年の夜明けを迎えるツアーなどは巻き込まれる可能性が高い。各種のアンケート結果に見られるように、今年の大晦日から三が日にかけては自宅で家族と過ごすのが一番だ。東京や大阪などではJRや私鉄の電車に影響が出ることを考えて、歩いて帰れる範囲の散策程度にとどめる。交通信号が止まることもあり得るので、車は使わない。自転車は唯一の高速移動手段になるかもしれないので、手入れをよくしておく。

 <現金を確保しておく>
 師走の後半には、少しずつ銀行から預金を引き出して、自宅に「タンス預金」しておこう。年明けはATMでの引き出しが出来なくなり、窓口一本での引き出しとなる可能性もある。あまりたくさん引き出しても、保管に困るし防犯上も心配なので、2週間か1カ月程度の生活費があればまずは安心だ。通帳はすべて年末のギリギリのところで残高を記帳しておき、年明けに万一混乱が生じた場合の「証拠」としよう。各種の領収書のたぐいも、すべて後日のトラブルに備えて1カ所にまとめて保存しておこう。
 12月31日は金曜日だが、Y2K対策として現金自動預入払出機(ATM)のサービス時間を普段より早く切り上げる金融機関がほとんどなので、くれぐれもギリギリになってあわてることのないようにしたい。

 <エレベーターは危険>
 2000年1月1日午前零時の瞬間にかけては、エレベーターに乗らない。止まった場合は、救出に時間がかかることを覚悟しなければならない。日本エレベーター協会も、1月1日午前零時前後のエレベーター利用は避けるよう、利用者に異例の警告を出した。エレベーター自体に搭載しているコンピューターが原因で止まることはないとしても、停電やエレベーターに接続されている制御機器などに異常が生じた場合は、閉じこめられる恐れがあるとしている。

 <ニュースに注意を>
 大晦日から元日にかけてのニュースに注意する。今回、テレビ各局は大晦日から元日未明にかけて、長時間の生中継をするところがほとんどだ。カウントダウンの中継をするのが主な理由だが、テレビ局自身が番組の切り替わり時点でのコンピューター誤作動を警戒して、視聴者の多い時間帯にトラブルを発生させたくない、という思惑もあるようだ。また、2000年問題の混乱が広がった場合は、すぐにニュースに切り替えられるという判断もある。
 しかし視聴者としては、電気が止まった場合にはテレビは役にたたないので、電池による携帯テレビを用意しておくか、テレビはあきらめて携帯ラジオにする。インターネットは、電話回線が生きていればノートパソコンでモバイルすることは可能だ。新聞社系のホームページで最新のニュースをつかもう。モバイルで自分のホームページの更新をするのは、かなり根気の要る作業になりそうだ。

 <試金石はニュージーランド>
 2000年元日になった瞬間の先進国で何が起こるかの試金石は、日付変更線に最も近い国の一つ、ニュージーランドでその瞬間に何が起きるかだ。ニュージーランドの標準時は日本より3時間早く、しかも10月第1日曜から3月第3日曜まではサマータイムを採用していて、日本より4時間早く西暦2000年の瞬間を迎える。各国とも、固唾を飲んでニュージーランドの事態を見守ることになるだろう。日本では大晦日の夜8時で、ちょうど「紅白」が始まる時間だ。始まって間もなく、ニュージーランドでの異常発生を伝えるニュース速報のテロップが流れるようなら、世界的な危機の始まり、と腹をくくるしかない。
 ついで夜10時にはオーストラリアが2000年の瞬間を迎える。NZと豪の事態は、数時間後の日本がどうなるかの格好の判断材料となる。

 <コンビニも頼れない>
 ライフラインが止まった場合は、コンビニや元日営業のスーパーに大勢の人たちが殺到することが予想されるが、電気が止まれば照明やレジ、冷蔵庫が使えず営業そのものが出来なくなる。従業員がいても混乱を避けるために、手動でシャッターを下ろしてしまい、臨時休業になるかも知れない。いずれにしても、Y2Kの混乱が発生してからの買い物はほとんど期待出来ないだろう。

 <備蓄リストを作ろう>
 Y2K目前のいまは、「私の備蓄リスト」を書き出し、買ったものをチェックしていこう。どのような状況が発生するか分からないが、政府の呼びかけでは3日分程度、予想を上回る最悪の事態になったとしても、3週間分程度を確保しておけば、乗り切れるという見方が多いようだ。食料品は賞味期限を確かめて、仮に何事もなかった場合でも、無駄なく消費出来るようにしたい。


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備蓄リスト

 Y2Kで電気、ガス、水道が元日から止まる事態を想定して、私の場合は次の備蓄を買い揃えた。どのくらいの期間を備蓄に頼ることになるかは、全く分からないが、とりあえず1週間分を確保した。主食としては、ご飯を焚くことはあきらめて、携帯ガスコンロで餅を焼いて食べることをメーンにして、1個ずつパックされたサトウの切り餅を揃えた。水を使わなくてすむことや、少ないガスで短時間に出来る、などの理由による。即席麺も、食器を洗う水がもったいないので、多少高いがカップ麺を中心にして、予備としてチキンラーメンを買った。
食料 切り餅パック、カップ麺、チキンラーメン、即席みそ汁、焼海苔、缶詰(コンビーフ、鮭缶、三色野菜、トマト、牛焼き肉、すき焼き、ウィンナソーセージ)、醤油
飲料水 1.5リットルペットボトル(ミネラルウォーター、麦茶)
エネルギー カセットガスコンロ、カセットガスボンベ、電池(単1、単3)、ローソク、ホカロン、電池式ランタン
石油ストーブ、灯油、懐中電灯(大、小)
衣類 オープンシャツ、セーター、下着、靴下、軍手など、いつもの冬よりも厚手のものを多めに
消耗品 トイレットペーパー、ティシュペーパー、ウェットティシュ、洗濯石鹸、紙皿、紙コップ、割り箸、ペーパータオル、台所洗剤、、キッチンクイックル、トイレクイックル、ゴミ袋
薬品 各種ビタミン剤、風邪薬、胃腸薬、目薬、消毒液、痛み止め、うがい薬
現金 現金(1万円札、千円札、硬貨をとりまぜて)
その他 古新聞、古くなった衣類や下着
情報源 携帯ラジオ、携帯液晶テレビ


リンク集

西暦2000年問題市民ネットワーク(Y2K市民ネット)
Y2K Watching

我が家のY2K備蓄

忙しい女性のためのY2K家庭の備えチェックリスト日本対応簡略版
Y2K備蓄リスト
「2000年問題」講演会記録
西暦2000年問題会議室
Y2K JAPAN
ハラパンの本棚:ミレニアム・2000年問題と新世紀


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 Tchaikovsky "Piano Concerto No.1"

 この音楽は、自作のMIDI音楽を提供しているSWEET MELODYから使わせていただいています。