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#2 上端接弧、ほか 2005.2.18


2005年2月18日16:55分ごろ、秋田県大館市で、上部タンジェントアーク(上端接弧)、太陽柱、幻日、内暈が同
時に見られました。

@写真上部に、V字状に明るく輝いて見えるのが、上部タンジェントアークです。この見え方は太陽高度によって変
わってきます。この日は太陽高度が低いため、V字状に見えていますが、太陽高度が高くなればV字には見え
ません。

A上部タンジェントアークの下方に、地平線に垂直に見える光の筋が太陽柱です。太陽は雲に隠れて見えません
が、この光の 筋の下にあります。

BFig. 1の左下に明るく見えているのが、幻の太陽「幻日」です。条件がよければ、太陽の中心を挟んで右側にも
見られるため、本物の太陽を含めて、太陽が3個あるように見えます。今回は右側の幻日は見えていません。

C写真では見づらいですが、日暈が半円状に見えています。太陽のまわり22度(視半径)のところに、環状に明る
い光の筋が 見えます。光が分離して虹のように見えます。

2005年2月18日16:55分前後の気象 
気象庁アメダス大館 17:00
気温0.4℃ 日照時間0分(16:00-17:00) 降水量 0mm  風向・風速  NNE 3 m/s
天気: 薄曇 (全天を上層雲が覆い、全天の5割未満を中層雲が覆っている状態)
太陽高度:2.9° 太陽方位:251.7°



Fig.1 大気光象4重奏 西の空−1 2005/2/18 16:55




Fig.2 大気光象4重奏 西の空−2 2005/2/18 16:55



Fig.3 大気光象4重奏 西の空−3 2005/2/18 16:55



Fig. 4 高層気象観測 秋田上空鉛直プロファイル 2005/2/18 21:00JST
米国ワイオミング大学HPより。




Fig. 5 地上天気図 2005/2/189:00JST
大陸から北日本へ高気圧が張り出しているが、日本の南海上には前線があり、黄海には気圧の谷があり東に進んでいる。この気圧の谷や前線上には低気圧が発生し、19日〜20日にかけて、非常に発達しながら本州を通過した。
地上天気図は、 『気象人』(株式会社ウェザーマップ)より



Fig. 6 雲画像-可視光 
2005/2/18 16:00JST 高知大気象情報頁より。



Fig. 7 雲画像-赤外線 
2005/2/18 16:00JST 高知大気象情報頁より。
大館市には上層雲がかかっています。 

地元紙に掲載されました。