塗料の主成分となる樹脂により適用箇所、耐久年数(塗り替え時期)が変わってきます。
外的環境等の違いよっても変わってきますが、おおよその目安は下図と通りです。 |
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■外壁塗装(モルタル・サイディングなど)
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樹脂名 |
耐久年数(塗り替え時期) |
アクリル樹脂塗料 |
6〜8年 |
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ウレタン樹脂塗料 |
10〜12年 |
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シリコン樹脂塗料 |
12〜15年  |
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フッソ樹脂塗料 |
15〜18年  |
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※新築時のモルタル壁には低グレード、低価格のアクリルを使用した材料が吹付けられます。
耐久性の面から見ると『フッ素樹脂塗料』が一番良いのですが、他塗料と比べ費用も高くなります。
また、外壁以外の鉄部や木部、屋根はフッ素樹脂塗料と比べ耐久性が短く劣化が早いため、他部位だけを塗替えることになってしまいます。他部位の塗装のために足場を組立てる事を考えますと外壁塗装時に他部位も塗り替える事がベストであります。
このことから当店では長期的に見ると『シリコン樹脂塗料』が経済的にお得となり、耐久性・費用・機能面など総合的に考えますと『シリコン樹脂塗料』をお勧めしています。
『シリコン樹脂塗料』は耐候性は『耐候形 1種』となります。
耐候性とは天候の変化に対する塗料の持つ色ツヤがどれくらい持つかで1種・2種・3種と分けられております。
(JIS A 6909規格)
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耐候形1種 |
照射時間2000時間で割れ、剥がれ、膨れがなく光沢保持率が80%のレベル
フッ素樹脂塗料、シリコン樹脂塗料がこのグレードにあたります。 |
耐候形2種 |
照射時間1000時間で割れ、剥がれ、膨れがなく光沢保持率が80%のレベル
ウレタン樹脂塗料がこのグレードにあたります。 |
耐候形3種 |
照射時間500時間で割れ、剥がれ、膨れがなく光沢保持率が80%のレベル
アクリル樹脂塗料がこのグレードにあたります。 |
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■鉄部(階段・手摺など)
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樹脂名 |
耐久年数(塗り替え時期) |
合成樹脂
調合ペイント |
1〜3年 |
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ウレタン樹脂塗料 |
3〜6年 |
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■屋根(カラーベスト、トタン)
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樹脂名 |
耐久年数(塗り替え時期) |
アクリル樹脂塗料 |
3〜4年 |
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ウレタン樹脂塗料 |
5〜7年 |
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シリコン樹脂塗料 |
6〜8年  |
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■木部
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樹脂名 |
耐久年数(塗り替え時期) |
合成樹脂
調合ペイント |
2〜4年 |
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ウレタン樹脂塗料 |
3〜5年 |
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さらに上記樹脂には防水力のグレードが存在します。
1液溶剤と2液溶剤の違い |
1液溶剤: |
そのまま塗ることができる。
2液溶剤よりも作業性が良い。 |
2液溶剤: |
名前の通り主剤と硬化材の二つの液体を混ぜ合わせることにより、本来の塗膜の機能を発揮いたします。
各塗量により主剤量に対し硬化材の量が指定されています。
(主剤:1 に対し硬化材:9などの指定)
このため、混合配分量を計量器で計る必要があります。
また、硬化材を混合した塗料は硬化してしまうため、翌日には使えなくなってしまいます。
このため、作業する分のみ混合する必要があり、1液溶剤と比べ作業性が悪くなります。 |
現在、2液溶剤型では人体に有害なキシレンやトルエンを除去したターペンNAD型が主流となっております。
ターペンNAD型は弱溶剤塗料用シンナーを用い希釈するために強溶剤塗料より臭気が少なく健康面でも配慮されている弱溶剤塗料です。
ただ現在では塗料メーカーによる研究・開発により水性塗料の性能が向上しており、溶剤系との差が少ない塗料も発売されております。
水性ですと希釈材が専用シンナーとは違い水で希釈するために工事中の臭気も少ないです。
外壁塗装では水性塗料の使用が主流となっております。 |