述語、命題関数   : トピック一覧

 ・1項述語・1変項(1変数)命題関数の定義 / 1項述語・1変項命題関数の具体例  
 ・2項述語・2変項(2変数)命題関数の定義 / 2項述語・2変項命題関数の具体例 
 ・n項述語・n変項(n変数)命題関数の定義 / n項述語・n変項命題関数の具体例

  
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参考文献総目次


 

一項述語・命題関数の具体例



一項述語の例1 
一項述語の例2 
一項述語の例3
一項述語の例4
一項述語の例5
一項述語の例6






一項述語・命題関数の具体例1

・変項x組み込んだ文「xは『整数である』」は、
 一変項の命題関数・一項述語の一例。

・様々な対象を変項xへ代入するに応じて、
 一項述語・命題関数xは『整数である』」は、
 様々な命題を表す。

 たとえば、





【文献】


 ・井関清志『集合と論理』§1.5(p.24)。


  ・変項xが2のとき、一項述語・命題関数xは『整数である』」は、「2は『整数である』」という命題を表す(この命題は真)。
  ・変項xが3のとき、一項述語・命題関数xは『整数である』」は、「3は『整数である』」という命題を表す(この命題は真)。
           :
  ・変項xが1/2のとき、一項述語・命題関数xは『整数である』」は、「1/2は『整数である』」という命題を表す(この命題は偽)。
  ・変項xが1/3のとき、一項述語・命題関数xは『整数である』」は、「1/3は『整数である』」という命題を表す(この命題は偽)。
           :

一項述語・命題関数xは『整数である』」の『整数である』を記号「Pである」に置き換えて表すと、
 一項述語・命題関数xは『整数である』」は、記号「P(x)で表される。
 この記法に従うと、
    P(2)は、「2は『整数である』」という命題を表す(この命題は真)。
    P(3)は、「3は『整数である』」という命題を表す(この命題は真)。
           :
    P(1/2)は、「1/2は『整数である』」という命題を表す(この命題は偽)。
    P(1/3)は、「1/3は『整数である』」という命題を表す(この命題は偽)。 


→[1項述語・1変項命題関数:具体例冒頭]
→[1項述語・1変項命題関数:冒頭]





一項述語・命題関数の具体例2

・変項x組み込んだ文「xN」は、
 一変項の命題関数・一項述語の一例。

・様々な対象を変項xへ代入するに応じて、
 一項述語・命題関数xN」は、
 様々な命題を表す。

 たとえば、





【文献】


 ・高崎金久『数理論理学入門X.述語論理の意味論-1.2。


  ・変項xが2のとき、一項述語・命題関数xN」は、「2N」という命題を表す(この命題は真)。
  ・変項xが3のとき、一項述語・命題関数xN」は、「3N」という命題を表す(この命題は真)。
           :
  ・変項xが1/2のとき、一項述語・命題関数xN」は、「1/2N」という命題を表す(この命題は偽)。
  ・変項xが1/3のとき、一項述語・命題関数xN」は、「1/3N」という命題を表す(この命題は偽)。
           :
一項述語・命題関数xN」の『N』を記号「Pである」に置き換えて表すと、
 一項述語・命題関数xN」は、記号「P(x)で表される。
 この記法に従うと、
    P(2)は、「2N」という命題を表す(この命題は真)。
    P(3)は、「3N」という命題を表す(この命題は真)。
           :
    P(1/2)は、「1/2N」という命題を表す(この命題は偽)。
    P(1/3)は、「1/3N」という命題を表す(この命題は偽)。 


→[1項述語・1変項命題関数:具体例冒頭]
→[1項述語・1変項命題関数:冒頭]





一項述語・命題関数の具体例3

・変項x組み込んだ文「xは『素数である』」は、
 一変項の命題関数・一項述語の一例。

・様々な対象を変項xへ代入するに応じて、
 一項述語・命題関数xは『素数である』」は、
 様々な命題を表す。

 たとえば、






【文献】


 ・前原昭二『記号論理入門』第1章§2(p.3);


 
    変項(変数)xが2のとき、一項述語・命題関数xは『素数である』」は、「2は『素数である』」という命題を表す(この命題は真)。
    変項(変数)xが3のとき、一項述語・命題関数xは『素数である』」は、「3は『素数である』」という命題を表す(この命題は真)。
    変項(変数)xが4のとき、一項述語・命題関数xは『素数である』」は、「4は『素数である』」という命題を表す(この命題は偽)。
           :

一項述語・命題関数xは『素数である』」の『素数である』を記号「Pである」に置き換えて表すと、
 一項述語・命題関数xは『素数である』」は、記号「P(x)で表される。
 この記法に従うと、
    P(2)は、「2は『素数である』」という命題を表す(この命題は真)。
    P(3)は、「3は『素数である』」という命題を表す(この命題は真)。
    P(4)は、「4は『素数である』」という命題を表す(この命題は偽)。
         :




→[1項述語・1変項命題関数:具体例冒頭]
→[1項述語・1変項命題関数:冒頭]






一項述語・命題関数の具体例4

・変項x組み込んだ文「x>0」は、
 一変項の命題関数・一項述語の一例。

・様々な対象を変項xへ代入するに応じて、
 一項述語・命題関数x>0」は、
 様々な命題を表す。

 たとえば、





【文献】


 ・高崎金久『数理論理学入門X.述語論理の意味論-1.2。


  ・変項xが2のとき、一項述語・命題関数x>0」は、「2> 0」という命題を表す(この命題は真)。
  ・変項xが3のとき、一項述語・命題関数x>0」は、「3> 0」という命題を表す(この命題は真)。
      :
  ・変項xが−2のとき、一項述語・命題関数x>0」は、「−2>0」という命題を表す(この命題は偽)。
  ・変項xが−3のとき、一項述語・命題関数x>0」は、「−3>0」という命題を表す(この命題は偽)。
        :
一項述語・命題関数x>0」の『>0』を記号「Pである」に置き換えて表すと、
 一項述語・命題関数x>0」は、記号「P(x)」で表される。
 この記法に従うと、
    P(2)は、「2>0」という命題を表す(この命題は真)。
    P(3)は、「3>0」という命題を表す(この命題は真)。
           :
    P(-2)は、「-2>0」という命題を表す(この命題は偽)。
    P(-3)は、「-3>0」という命題を表す(この命題は偽)。 


→[1項述語・1変項命題関数:具体例冒頭]
→[1項述語・1変項命題関数:冒頭]





一項述語・命題関数の具体例5

・変項x組み込んだ文「xは人間である」は、
 一変項の命題関数・一項述語の一例。

・様々な対象を変項xへ代入するに応じて、
 一項述語・命題関数xは人間である」は、
 様々な命題を表す。

 たとえば、





【文献】
 ・飯田編『論理の哲学』第四章「完全性と不完全性」(p.94)


 ・高崎金久『数理論理学入門X.述語論理の意味論-1.4。



    変項(変数)xが「ソクラテス」のとき、
          一項述語・命題関数xは人間である」は、「ソ クラテスは人間である」という《真の命題》を表す。
    変項(変数)xが「尾崎豊」のとき、
          一項述語・命題関数xは人間である」は、「尾崎豊は人間である」という《真の命題》を表す。
    変項(変数)xが「ボーイ・ジョージ」のとき、
          一項述語・命題関数xは人間である」は、「ボーイ・ジョージは人間である」という《真の命題》を表す。
    変項(変数)xが「植木等」のとき、
          一項述語・命題関数xは人間である」は、「植木等は人間である」という《真の命題》を表す。
    変項(変数)xが「タマ」のとき、
          一項述語・命題関数xは人間である」は、「タマは人間である」という《偽の命題》を表す。
    変項(変数)xが「しおちゃん」のとき、
          一項述語・命題関数xは人間である」は、「しおちゃんは人間である」という《偽の命題》を表す。
             :

一項述語・命題関数xは人間である」の『人間である』を記号「Hに置き換えて表すと、
 一項述語・命題関数xは人間である」は、記号「H(x)で表される。
 この記法に従うと、
    H(ソクラテス)は、「ソクラテスは人間である」という命題を表す。
    H(尾崎豊)は、「尾崎豊は人間である」という命題を表す。
    H(ボーイ・ジョージ)は、「ボーイ・ジョージは人間である」という命題を表す。
    H(植木等)は、「植木等は人間である」という命題を表す。
         :


→[1項述語・1変項命題関数:具体例冒頭]
→[1項述語・1変項命題関数:冒頭]






一項述語・命題関数の具体例6

・変項x組み込んだ文「xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、
 一変項の命題関数・一項述語の一例。

・様々な対象を変項xへ代入するに応じて、
 一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、
 様々な命題を表す。

 たとえば、





【文献】


 ・前原昭二『記号論理入門』第1章§4(p.5)



 
    変項(変数)xが「人間」のとき、一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、「人間は『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    変項(変数)xが「ソクラテス」のとき、一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、「ソ クラテスは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    変項(変数)xが「尾崎豊」のとき、一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、「尾崎豊は『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    変項(変数)xが「ボーイ・ジョージ」のとき、一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、「ボーイ・ジョージは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    変項(変数)xが「植木等」のとき、一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、「植木等は『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
           :
一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」の『いつかは死んでしまうという性質』を記号「Pに置き換えて表すと、
 一項述語・命題関数xは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」は、記号「P(x)で表される。
 この記法に従うと、
    P(人間)は、「人間は『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    P(ソクラテス)は、「ソクラテスは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    P(尾崎豊)は、「尾崎豊は『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    P(ボーイ・ジョージ)は、「ボーイ・ジョージは『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
    P(植木等)は、「植木等は『いつかは死んでしまうという性質』を有す」という命題を表す。
         :

     xPerfume ( P( x ) ) は、「Perfumeのメンバーの誰だっていつかは死んでしまう」という命題を表す。



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