命題論理 propositional logic の論理式 : トピック一覧・命題記号・原子式[命題変数/命題定数]・論理記号・結合子 ・論理式 / n個の命題変数から帰納的に定義される論理式 / 論理式の形成木 / 部分論理式 * 論理関連ページ: ・論理記号一覧 ・命題論理の意味論 ・論理式の意味論[真理値/真理関数/真理値表/論理式の真理値の決定原理/真理値分析/恒真式・恒偽式] ・論理式間関係の意味論[矛盾/推論] ・命題論理のシンタクス * 論理目次/総目次/更新履歴 ※述語の場合は、林晋,鹿島亮を参照。 |
命題記号propositional letter・原子式 atomic formula
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命題変数 proposision variable
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命題定数 proposision constant・
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論理記号logical symbol・論理結合子 logical connective ・結合子 contradiction 命題結合記号・論理定項・論理演算子
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・命題論理において、 * 結合の規則は?→ 論理式の定義 * 各論理記号は、結合によって |
命題論理の論理記号のうち、¬を除いた∨ , ∧ , ⇒ , ⇔ のみを結合子、 命題論理の論理記号のうち、¬を否定子 と呼ぶものもある[野矢p.33] |
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論理式formula, logical formula ・整論理式 well-formed formula (wff) |
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【ビギナー向け】 命題論理において 「論理式 formula, logical formula 」 とは、 適切なかたちで、命題を表す文字を論理記号で結び付けたもの[中谷p .3] ※これでは、 どのようなかたちで、命題を表す文字を論理記号で結び付ければ、 「論理式」に認定されるのか という点が不明。 この点を明らかにしたのが、下記定義。 【厳密に】 「論理式の帰納的定義・回帰的定義」 下記[条件1][条件2]によって、論理式とされるものだけが論理式である。 [条件1] 命題記号[戸次p.21]・原子式[戸田山]は論理式である。 * この論理式の真理値は? → 真理値決定原理(1) * 命題記号・原子式を、命題定数と命題変数にわけて、 (1-1)命題定数は論理式である。 (1-2)命題変数は論理式である。 としてもよい[松本,岡田] [条件2] A,Bが論理式であるならば、A∧B,A∨B,A⇒B,¬Aは論理式である。 *しつこく言うと、 ・Aが論理式であるならば、¬Aは論理式である。 * 論理式¬Aの真理値は? → 《¬論理式》の真理値定義 ・A,Bが論理式であるならば、A∧Bは論理式である。 * 論理式A∧Bの真理値は? → 《論理式∧論理式》の真理値定義 ・A,Bが論理式であるならば、A∨B は論理式である。 * 論理式A∨Bの真理値は? → 《論理式∨論理式》の真理値定義 ・A,Bが論理式であるならば、A⇒B は論理式である。 * 論理式A⇒Bの真理値は? → 《論理式⇒論理式》の真理値定義 【どういうこと?】 [条件1]における命題記号・原子式を、 n個の命題変数P1,P2,...,Pn に限定した、 n個の命題変数から帰納的に定義される論理式 の説明を参照。 【記号】 命題変数P1,P2,...,Pn を含む論理式を、A(P1,P2,...,Pn)と表す。[中谷] 【略記号】 ⇔: (A⇒B)∧(B⇒A)の略記号として、(A⇔B)が用いられる。 名称「双条件法biconditional」[戸田山pp.42-3;cf.論理的同値logically equivalentp.50] 「同値」equivalence[清水p.14≡を使用] →その真理値表は? ∨ :排他的選言(論理和)exclusive disjunction 戸田山p.39; |
* 論理式の真理値は?→ 論理式の真理値の決定原理 【論理式の分類】 論理式は、意味論的に(つまり真理値の観点で)、 恒真式/恒偽式/整合式に分類される。
[戸田山「帰納的定義」;A,Bはメタ論理的変項meta-logical variable図式文字schematic letter。命題記号・原子命題を表すのではなく、論理式を代入する場所である点に注意。] [野矢:(3)は書いてない「回帰的定義」] * 結合の順序を示すために、( )が使われるが、 結合の順序についての下記規則を用いて、( )が省略されることもある。 [戸次解説3.17-18(p.26)] ・ことなる論理記号間の結合の順序: ¬ > ∧ ∨ > ⇒ > ⇔ ・⇒は右結合: たとえば、P⇒Q⇒RはP⇒(Q⇒R) [高崎金久『数理論理学入門』III. 命題論理の意味論(その1)-3.2優先順位による括弧の省略は「たとえば p⇒q⇒r を p⇒(q⇒r) の略記法として 用いる記法もあるが,これはここでは採用しない」] |
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n個の命題変数から帰納的に定義される論理式 |
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ビギナー向けn個の命題変数から帰納的に定義される論理式[戸田山p.55]とは、 《高々n個の命題を表す文字》と《それらを結合する論理記号》だけで表せる論理式 のこと。 厳密な定義・n個の命題変数P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式[戸田山p.55]とは、 「論理式の帰納的定義・回帰的定義」の[条件1]における命題記号・原子式を、 n個の命題変数P1,P2,...,Pn に限定したときに、 「論理式の帰納的定義・回帰的定義」によって定義される論理式のこと。 |
【具体的には…】 →1個の命題変数から帰納的に定義される論理式 →2個の命題変数から帰納的に定義される論理式 * 論理式の真理値は?→ 論理式の真理値の決定原理
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・つまり、 「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」とは、 下記[条件1][条件2]によって「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」と認定されたもの。 [条件1] 命題変数P1,P2,...,Pnの各々は「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」である。 * この論理式の真理値は? → 真理値決定原理(1) [条件2] A,Bが「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」であるならば、 A∧B,A∨B,A⇒B,¬Aは「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」である。 *しつこく言うと、 ・Aが「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」であるならば、¬Aは「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」である。 * ¬Aの真理値は? → 《¬論理式》の真理値定義 ・A,Bが「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」であるならば、A∧Bは「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」である。 * A∧Bの真理値は? → 《論理式∧論理式》の真理値定義 ・A,Bが「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」であるならば、A∨B は「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」である。 * A∨Bの真理値は? → 《論理式∨論理式》の真理値定義 ・A,Bが「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」であるならば、A⇒B は「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」である。 * A⇒Bの真理値は? → 《論理式⇒論理式》の真理値定義 |
厳密な定義を具体的に展開
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論理式の形成木 formation tree, ancestral tree
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・論理式A(P1,P2,...,Pn)の形成木formation tree とは、 A(P1,P2,...,Pn)が「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」に認定されるに至ったプロセスを、 P1,P2,...,Pnの認定ステップから、 A(P1,P2,...,Pn)そのものの認定ステップまで、 再現してたどり直し、 各ステップで認定した「P1,P2,...,Pnから帰納的に定義される論理式」を特定した履歴のこと。 |
【具体的には…】 →1個の命題変数を含む論理式の形成木 →2個の命題変数を含む論理式の形成木
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部分論理式 subformula |
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・論理式A(P1,P2,...,Pn)の部分論理式subformula とは、 のこと。 ・戸田山は、 |
【具体的には…】 →1個の命題変数を含む論理式の部分論理式 →2個の命題変数を含む論理式の部分論理式 |
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