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モバイル機器 どんなものをそろえればいいか 2002年版
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2001年は電力消費が小さいCPU「Crusoe(クルーソー)」を搭載したマシンが本格的に登場してきた年でした。ソニーほかカシオや東芝が従来のラインナップにない新製品を発表し、年末には多少見切り発車の感があったものの、Windows XPが搭載されたマシンも登場しました。

2002年5月現在、モバイル用パソコンの充実ぶりには目を見張るものがあります。ソニーからは世界最小のWindowsXP搭載マシンである「Uシリーズ」がリリースされ爆発的に売れています。また、他社(パナソニック、ビクター)も1kgを切るモバイルマシンを次々と発表しています。

今回の記事では2002年5月中旬現在でおすすめと思われるパソコンについて説明します。アクセサリについては今回も前回の記事を軽くリライトした程度です。これまではCEマシンやPDA、Palmについては扱ってきませんでしたが、3月下旬に発売されたCassiopeia E2000というPocketPCを購入しましたので、今回はWindowsCEマシンについてもコメントを加えます。

INDEX
パソコン本体
モデム・カード
変圧器、コンセントの変換プラグ
モデム・チェッカーや逆性変換コネクタ、オーストラリア用電話アダプタ
コンピュータ本体はどんなものを選ぶのがいいのか
CEマシンでモバイル通信

私が使用している機器

1.パソコン本体:SONY VAIO C1XE
2.ACアダプタ:パソコンに同梱のもの
3.モデム・カード:TDK DF5660
4.差込み口変換用コンセント・アダプタ:量販店で購入(ハの字型)
5.モデム・チェッカー:Road Warrior製品(現在は生産中止)
6.逆性変換コネクタ:モデム・チェッカーの付属品
7.オーストラリア用電話アダプタ:ヨドバシカメラで購入
8.RJ-11モジュラー・ジャック対応の電話コード:巻き取り式のもの

※2001年3月以降は、パソコン本体はC1VRX/Kを使っています。外見的にはXEとほとんど変わりませんので、2000年度のセットをそのまま掲載しました。VRX/KのACアダプタは、コード巻き取り用のガイド(出っ張り)がなくなったので、少しコンパクトになっています

関連ページ: [準備編] [実践編] [モバイル絵日記] [日記2001] [機器2002] [携帯の利用] [携帯を購入] [携帯でデータ通信] [FAQ集] [過去の記事]


パソコン本体

2001年末にはWindows XPを搭載したマシンが発表されましたが、私は2002年5月現在の今も、1年ちょっと前に買い求めたソニーのVAIO PCG-C1VRX/Kを使っています。自宅での作業を考えれば大画面のマシンを使った方が楽なのですが、このC1はWindows2000で動くので動作が安定していますし、電車の中でもよく作業をしている関係から作業ファイルのほとんどがこのマシンに入っているため、すっかりメインの使用マシンとなっています。

VAIOのC1シリーズは、Windows XPを搭載したC1M***が発売されています。このC1M***はACアダプタの差込み口形状が改善され、画面の解像度も従来の1024×480ドットという変則XGA表示から1280×600ドットという変則SXGA表示になり、作業面積が拡大しています。ハード、ソフトともに魅力を感じるマシンなのですが、筐体が変更されて間もないし、初めてWindows XPを搭載したものなので、「初物買い」は見送りいまだに手を出していません。私の次のマシン購入のタイミングはUSB端子が2.0にバージョンアップされた時点かと考えています。

Windows2000はやっと周辺機器の対応も整い、海外モバイル利用の際も不自由しないようになりました。今はGSM方式携帯電話とつないでデータ通信をする際も、様々な通信カードを利用できるようになっていますので、海外モバイルで使うには最も安定していて汎用性もあるOSと言えるかと思います。

現在は新発売されるほとんどのマシンがWindows XPを搭載しています。国内で使う分にはほとんど不自由ないでしょうが、ちょうどWindows2000やMeが出始めた時のように、リリースされてしばらくはなかなか周辺機器やソフトの対応が追いついていませんでした。GRICやiPASSのダイヤラーソフトも、5月現在では両社とも対応するアプリケーションをリリースしているので問題ありませんが、2002年3月時点では対応していませんでした。このように新しいOSが発表された時は、周辺の環境がなかなか追いつかないことがありますので注意しましょう。
対応がまだ追いついていない周辺機器の例としては、TDKのグローバル・モデムもあります。「DF5660」は2002年5月現在も未対応のままです。パソコンを今すぐ購入して現地で長く使うことを考えれば、Windows XPよりはWindows2000の方がまだ使い勝手のいいOSかもしれません。

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モデム・カード

結論から言えば、グローバル・モデムでなくてもパソコン内蔵のモデム利用で、現地での接続はほぼ問題なくできるかと思います。しかし、現地で確実に接続したいのならグローバル・モデムを用意するべきです。またさらに厳密なことを言えば、「オーストラリアでの使用が認可されたモデム」でなければ、オーストラリア内での使用は違法です。
この点を考慮すると、オーストラリアでの使用が認可されている日本製のグローバル・モデムはTDKのDF5660だけとなりますので、パソコン本体もWindows Me以前のOSであるものしか使えないことになってしまいます。これからパソコンを購入する、またすでにWindows XP搭載のマシンを購入してしまったという方にはちょっと頭の痛い問題ですが、オーストラリアでの動作確認が取れている、XP対応のモデムがありますのでそれもご紹介しておきましょう。

XP対応を謳っているグローバル・モデムとしては、Cycubeサイキューブというメーカーから発売されているものがあります。同社のグローバル・モデムは、オーストラリアの認定は受けていませんが、「動作確認済み」とされています。この製品はオーストラリアでは「非認定」のモデムですが、TDKのPCカード型モデムでは対応していない中国や台湾での認定を受けていますので、これらの国でも利用する可能性があれば利用価値があるかもしれません。またこのモデムはTDKのものに比べればずっと安価です。

パソコンのメーカーによっては、グローバル・モデムを内蔵しているので新たな購入が不要なケースもあります。IBMや東芝、Macなどは本体内蔵のモデムが海外での使用に対応しているそうですので、お持ちの機種が対応していれば、グローバル・モデムは不要です。富士通のLOOXの一部の機種も海外での使用が可能なモデムを搭載していますが、残念ながらオーストラリアは対象国には入っていません。LOOXをお使いの方も念のためにグローバル・モデムを準備しておいた方がいいかもしれませんね。

2001年は、ベストセラーとなったハンドヘルドPC(Windows CE搭載のマシン)「シグマリオン」の後継機や、CFカードスロットを標準搭載したWindowsCEマシン(Pocket PC)などが発売されました。今後はますますこういった小型マシンが海外モバイルの場で使われる可能性があるでしょう。CFタイプのグローバル・モデム(ザーコムXircom社製)は現在入手困難ですが、TDKが今でも「DF56CF」というCFタイプのモデムを発売していますし、加賀電子工業もi-TAXANというブランド名でCFタイプのモデムを出していますのでそちらを使えばいいでしょう。

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変圧器、コンセントの変換プラグ

オーストラリアの電圧は240V、60Hzですし、コンセントの差込み口はOタイプと呼ばれる「ハ」の字のタイプのものです。日本の電気製品は100V、50/60Hz対応ですしコンセントの差し込み口もAタイプという「||」形状のものですから、そのままでは使うことができません。
しかし、最近のコンピュータに付属のACアダプタなら220-240Vの電源に対応していることが普通ですので、その場合は変圧器は不要です。しかし他にも電気製品を持っていく可能性があるのなら、用意しておいて損はないと思います。ちょっと前のMDやCDプレイヤーなどのACアダプタは海外の電圧に対応していないことが多いからです。必ず「精密機器用」のものを選びましょう。デジタル・カメラのバッテリの充電器も、100V〜120Vにしか対応していない可能性があります。必ず対応電圧を確認してください。

オーストラリアのコンセントの形状は、先に書いたように差込み口が「ハ」の字になっているOタイプです。ガイドブックや資料で図示されたものでは差し込み口が3つになっていますので、アダプタも3つの差込み口があるものが必要かと思ってしまいますが、実際は「ハ」の部分だけあれば大丈夫です。持ち物を小さくまとめるためにも「ハ」の字のアダプタを買いましょう。私はパソコン以外にも電源の必要な機材が多いので、現地で二股コンセントを買い求めそれを使っています。

また、すべての宿泊施設で利用できるものではありませんが、バスルームのシェーバー用のコンセントが世界各国のプラグと電圧に対応していることがあります。この場合は日本の「||」のプラグがそのまま使えるし電圧も低いので、100-120V対応のACアダプタも使えるかもしれません。ただし、コンピュータの消費電力がコンセントの供給可能な数値よりも大きい場合はその電源は使えません。ここのコンセントの利用はあくまでも非常手段(充電用にだけ使う)として考えておいた方がいいと思います。

最後に、一般的なパソコンのACアダプタと壁のコンセントをつなぐコードにも触れておきましょう。最近のパソコンのACアダプタはオーストラリアの電圧にも対応していることが普通と先述しましたが、実はACアダプタまでのコードはよく見ると125V対応となっていることが多いと思います。ということは、このコードはオーストラリアで使うには不適格ということになりますが、実際はどうでしょうか。

とりあえず私が体験した範囲、また知人が海外で電化製品を使った経験から言えば、発熱のような異常はなく特に不都合も起きていません。製品としては、240Vにも対応しているというコードが発売されていますから、どうしても気になる方はそれを買い求めてもいいでしょうが、どうせ購入するならサージ・プロテクタ(突然の電圧変動からアダプタを守ってくれる機器)があるものを選ぶといいでしょう。「エルバックPCプロ」というものが通信販売で入手できます。

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モデム・チェッカーや逆性変換コネクタ、オーストラリア用電話アダプタ

宿泊施設を移動する旅行者の場合は、モデム・チェッカーは必須のものと考えます。せっかく電話機や部屋の壁にデータ・ポートがついているのにそれが使えないということがままあったからです。

また変換コネクタはとても役に立ちました。モデム・チェッカーでチェックして何も点灯しない(回線が死んでいることを意味する)回線も、変換コネクタをかませれば「生きた回線」であることが多かったためです。現在入手が簡単なモデム・チェッカー「RoadWarrior モデムセーバーLT」は本体で極性やライン切り換えもできるようになっているので、こちらを購入すれば変換コネクタを購入する必要はありません。
最近、巻き取り型延長用電話コードの巻き取り部にモデム・チェッカーの機能をもたせた製品(株式会社ミヨシ「ラインチェッカー付きモバイルコード」)もできましたが、使い勝手はあまりよくありません。それでも延長用コードとモデム・チェッカーの両方を持ち歩く必要からは開放されるので、私は常に鞄に入れています。それなりに便利なグッズではあります。

オーストラリア用の電話アダプタは持っていくかどうかちょっと考えるところです。しかし高額なものではないですし(1000円〜1300円)スペースも取りませんから、用意していった方がいいと思います。ケアンズのヒルトンホテルでは、デスクの近くにデータ通信用の回線が来ているものの、RJ-11のプラグをさし込めるようにはなっておらず、この電話アダプタが必要でした。

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コンピュータ本体はどんなものを選ぶのがいいのか

Crusoeマシンの登場のおかげで、2001年以降発売されたモバイル・マシンについては、バッテリのもちを気にする必要性が薄くなりました。2002年はますますモバイル用途に適したマシンがリリースされるようですので、しばらくは目が離せません。まだ発売されていない製品も含みますが、現在入手できるマシンで海外モバイルに適したものをいくつかご紹介しておきます。

やはり日常の使い勝手は重要

海外モバイルで使う期間というのは、普通の人であれば年に2週間から1カ月というところでしょう。また長期で海外に出る人は、モバイルで使うよりはどこかに腰をすえてコンピュータを使うということになるでしょうから、携帯性よりは使い勝手を優先した方がいいということになります。

「使い勝手が悪い」要素には次のようなものがあります。

  • キーボードが小さい
  • 画面サイズや表示可能領域が小さい
  • 外部接続端子が少ない
  • バッテリーのもちが悪い
  • 処理が遅い
  • 使い勝手のいいものを入手するには、上記の要素を排除していけばいいわけです。昨年の同時期にこの記事を編集していたならいろいろ語ることがありましたが、現在発売されているモバイル・パソコンのほとんどはこれらの項目がクリアされています。今後のモバイル・パソコン選びについては、基本的な性能よりも付加価値に注目して選べばいいでしょう。前年度版の記事の繰り返しになる部分もありますが、それぞれの項目についてコメントを加えておきます。

  • キーボードサイズ
    ソニーのVAIO C1が最小サイズでしょう。VAIOのUシリーズや富士通のLoox、カシオFIVAの旧タイプのものやは小さ過ぎます。キーピッチが18mm以上というのが、最小サイズの目安かと思います。あと、キータッチもけっこう重要です。文字入力の頻度が高いようでしたら、実機を触ってキーボードのタッチ感も試した方がいいでしょう。IBMの製品はこの点非常に定評があります。
  • 画面サイズ
    表示領域はできればSVGA表示(800×600)以上のスペックが望ましいのですが、旧C1のように横幅に余裕がある変則XGA(1024×480)サイズなら、まあ使えます。サイズは10インチは欲しいですが、そうするとパソコン・サイズが大きくなってしまいますから悩ましいところですね。東芝の最新型のリブレットも、変則XGAサイズ(1024×600)ですが、このくらいの表示面積があれば通常の作業については問題なくこなすことができると思います。
    「VAIO U」や「VAIO C1M***」は、小さい液晶画面でも非常に広い作業面積を確保していますが、その分文字が小さく表示されるので、長時間の作業には厳しいかもしれません。スペック上ではこれらの機種は非常に魅力的なのですが、実際に使うことを考えると不便なこともありえますので、普段から「小さな文字が読みづらい」とお感じの方は、できるだけ画面が大きなものを購入した方がいいと思います。
  • 外部接続端子
    現在のモバイル用(小型)パソコンは、USB端子と内蔵モデムくらいは標準装備しているので、通常使用では全く問題ありません。ただし、以前はどんなノートパソコンにも標準装備されていた赤外線ポートが、SONYの小型ノートパソコンでは一切排除されてしまったように、シリアルポートや赤外線ポートは省かれてしまっている機種が増えています。
    また以前はなかったインフラとして、最近は無線LANやBluetoothが内蔵されるようになってきました。これらは外部接続端子ではありませんが、外部の機器とデータのやりとりを行う時に便利なインフラです。オーストラリアで使用する時にはどちらもそれほど魅力は感じられないと思いますが、無線LANは日本でも急激に普及していますので、あらかじめ装備されていれば便利に使えると思います。接続端子としてはほかに、外部ディスプレイ用の端子やiEEE端子があればなおいいと思います。
  • バッテリ
    カタログ数値で5時間以上の駆動時間を持つバッテリが欲しいところです。使用環境によっては2割〜4割減の実働時間となるので、このくらいの余裕がないと厳しいでしょう。VAIOのUや発売が予告されているビクターのマシンは案外バッテリのもちが悪いようですので、購入の際は再確認しましょう。
    バッテリについては、大容量バッテリの有無と形状も重要です。せっかく容量が大きくても容積が大きすぎれば携帯性を損ねますし、使い勝手もよくありません。この点ではVAIOのUは、標準バッテリでもパソコン本体の底に大きくはみ出す形状となっているので、好き嫌いが分かれるかもしれません。
  • 処理が早い
    モバイル・パソコンに動画処理のような負担のかかる作業をさせるのは間違い。ということでCPUはPENIIまたはCerelonの300以上あれば十分だと思います。今発売されているものなら全く問題ありませんね。Crusoeは処理のもたつきが気になるという声もよく聞きますが、現在は発売当初よりも高クロックのものが搭載されていますし、メモリを増設すれば問題なく使えると思います。
    メモリは安価なマシンでは128MBの搭載が普通ですが、Crusoeマシンは元々システムのためにメモリを消費しますので、増設を考えた方がいいと思います。メモリの増設は安価に簡単に行うことができますし、増設すれば処理速度の改善も期待できますので、可能ならそのマシンの目一杯までメモリ増設を行うことをおすすめします。Windows2000については、メモリの増設は大きな効果を示します。128MBは最低ライン、256MB以上積んでいれば快適に動くでしょう。Windows XPはさらにメモリを食うOSですので、標準で256MBは必至と考えた方がよさそうです。マシン購入の際はメモリの増設代金まで考えておいた方がいいでしょう。
  • 周辺機器の買い足しは負担が大きい

    購入時の検討事項として考えておきたいこととしては、周辺機器の買い増しのこともあります。A5サイズのマシンが出たばかりの頃は、FDD(フロッピー・ディスク・ドライブ)もなければモデムすらない。周辺機器のドライバをインストールするためにはどうしてもFDDが必要、ということもありました(NECのmobio。しかもFDDの接続のためにはさらにポート・リプリケーターまで必要だった……)。今はコンパクトフラッシュカードのような大容量の記録メディアがあるし、USB接続で使える機器も増えましたので、この点はそれほど問題がありません。

    上記のことを考えると、LANインターフェイスを初めから持つマシンが便利です。すでに持っているマシンとLAN接続すればCD-ROMドライブも共用できるので、買い足すものが少なくて済みます。家庭内LANを組むことは、LAN関連の機器が安くなったため、安く簡単に行うことができるようになりました。

    B5サイズのマシンはCD-ROMドライブやFDDを内蔵しませんから、必然的に買い足す必要のあるものが増えてしまいます。しかしメーカーや機種によってはCD-ROMドライブまで同梱しているものもあります。価格的にもこなれている(十数万円)ことが多いので、パソコン初心者の方でしたら、こういった機種を購入されることをおすすめします。

    リカバリは必須の作業

    CD-ROMドライブを購入する際の注意点ですが、初心者の方であれば「確実に自分のマシンのリカバリができるドライブ」を購入しておいた方がいいでしょう。手っとり早いのは純正ドライブを購入することですが、それだと割高だし性能の今いちということがままあります。しかしサードパーティ社の製品は、FDDと併用して初めてリカバリが可能となるものや、起動ディスクをわざわざ作らなければリカバリできないものがほとんどですので、初心者にとってはリカバリ作業は非常にハードルの高い仕事となってしまいます。

    何もトラブルがなければリカバリ用のCD-ROMの心配をする必要はないと思われるでしょうが、特に問題を起こす操作を行っていなくても、Windowsは使い続けるうちにトラブルが生じてくるOSです。個人的には1年に1回はシステムの再インストールを行ってリフレッシュした方がいいと思っていますが、とにかくどこかのポイントでシステム・リカバリが必要となるはずですから、ご自身のスキルでリカバリが可能なドライブを買い求めておいた方がいいと思います。

    で、結論は?

    日常的にどういう使い方をするかで機種選択の基準は大きく変わります。利用者のケースを3〜4パターン考えて、それに応じておすすめマシンの性格と具体的な機種を紹介してみます。

    ●それが初めてのマシンになるという方
    やはりB5サイズ程度のマシンをおすすめします。周辺機器もはじめから付いているものを選ぶか、予算の許す範囲でCD-ROMドライブくらいまでは買っておいた方がいいでしょう。2001年には、以前A4ノートの世界で流行っていた「ドッキング・ノート」タイプの製品も複数のメーカーから発売になりちょっとしたブームを見せました。今は鎮静化しているのでやはりマーケットに受け入れられなかったのかという気もするのですが、こういった機種ならCD-ROMドライブやFDDもドッキング・ステーションに内蔵されていることがあるので、細々と各種ドライブを買い足す必要がありません。B5サイズのマシンは選択肢は多いので、予算と使いたいソフトの有無で選ぶといいでしょう。

    おすすめマシン
    お好きなものをお望みのままにお選びください。みなさんの興味にあうものを選ぶのが正解です。選択肢はたくさんあります。各メーカーの個人用モデルを紹介するサイトへのリンクだけをご紹介しておきます。
    IBMNECカシオシャープソニー東芝パナソニック富士通

    ●すでに母艦機があってモバイル用のマシンを買い足したい
    ボディの大きさ(小ささ)にこだわって選んでみてはいかがでしょうか。SONYの「VAIO U1」や、ビクターの「InterLink XP」のように小さなマシンなら遊びがいがあることでしょう。また、母艦機を確保できる状況にあるならWindows CEマシンを選んでもいいかもしれません。私はつい最近までCEマシンには否定的な認識を持っていましたが、現在発売されているStrongARM搭載のPocket PC2002のマシンならけっこう使えます。
    Windowsマシンの周辺機器ですが、LAN接続の環境を整えることができるなら、CD-ROMドライブの付属にはそれほどこだわらなくてもいいでしょう。すでにiLink端子の付いたソニー機をメインにお使いの方でしたら、iLink端子を介してデータのやりとりができますから、ソニーのC1やSR**シリーズは便利に使えると思います。

    おすすめマシン
    筐体の小さなものや特徴のあるマシンを紹介しました。
    ソニーVAIO C1M***VAIO U1
    東芝Libletto L5
    富士通LOOX SシリーズまたはTシリーズ

    ●メインの機械はあるがもう古いので、モバイル・マシンもメインに使いたい
    メイン機がデスクトップであれば、その機械はファイル・サーバー(データを置いておくだけの機械)としてしまい、モバイル機器にディスプレイと、必要であればキーボードを接続して使うという方法があります。このくらい割り切って使うのであれば、先に紹介した各社の機器もおすすめです。無難な選択としてはB5サイズのきちんと使えるパソコンを選ぶのがいいでしょう。
    と、投げやりな書き方をしてしまいましたが、あえて選択のポイントを挙げるなら、据え置きのようにも使う、つまりさまざまな周辺機器をつなぎっぱなしにできるということを考え、ポート・リプリケーターやドッキング・ステーションのある機種を優先的に選択候補にしてもいいと思います。

    おすすめマシン
    筐体の大きさよりは、性能が高いものや特徴のあるマシンを紹介しました。
    カシオCASSIOPEIA FIVA MPC-225BS(Windows2000搭載)
    ソニーVAIO PCG-C1MSXVAIO PCG-R505*
    東芝Libletto L5
    富士通LOOX Tシリーズ

    ●とにかくモバイルマシンが欲しい
    価格の安さと製品のできを考えると、東芝のLibrettoやカシオのFIVA、富士通のLooxがお買い得です。いずれの機種もそこそこに広い画面をもち、価格も最新型のマシンでも16万円前後と競争力のある値付けとなっています。東芝はモデムがグローバル対応で画面の表示面積も広いのがおすすめのポイント。富士通はとにかく小型のタイプやDVD-ROM搭載のタイプがあるのが高ポイントです。カシオはレガシー・ポート(外部機器との接続用端子)が多く、自分でマシンのチューンナップをできる人には面白く使える機能があるところが魅力的です。

    おすすめマシン
    筐体が小さく安価に入手できるものを紹介しました。
    カシオFIVA MPC-216XL
    東芝Libletto L5
    富士通LOOX Sシリーズ

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    CEマシンでモバイル通信

    以前は拡張性が低く、ネット接続にも専用のアクセサリを必要とすることが多かったPDAやハンドヘルドPCも、最近はCFカードとSDカード用の2スロットを初めから持っている機器が増えてきたため、海外の接続の際も一般的な通信カードを使うことでネット接続できる可能性が高くなっています。

    私自身は手軽にメール・チェックできる端末が欲しくて、カシオから2002年3月20日に発売された「Cassiopeia E2000」というPocket PCを買い求めましたが、まだ海外での接続こそ試していないものの、非常に手軽に便利に使うことができるので、購入してよかったと感じています。

    どんな機器がおすすめかは、実際に海外での接続を試してからレポートしたいと考えていますが、CFカード・スロットを実装しているものであれば、おそらくは海外での利用も問題なく可能かと思います。2002年5月下旬には次世代CPUを搭載したPocket PCの発売も予告されており、久しくぱっとしなかったWindows CEマシン市場も活況をみせそうな気配です。

    おすすめマシン
    2002年5月下旬現在ではCPUはStrongARM、システムはPocket PC2002のものがおすすめです。
    カシオCassiopeia E2000
    コンパックiPAQ Pocket PC H38**
    東芝GENIO e550*
    HP(ヒューレット・アンド・パッカード)Jornada728

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