過去の日記置き場です。
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冬も本番ですね。っていうか寒くないぞ関東地方。


2月3日(日): わがままめんめ

2月5日(火): 平和な我が家

2月6日(水): 日記の効用

2月8日(金): トイレ掃除人

2月11日(月): 尊厳トイレの思い出

2月16日(土): ヒトの心猫知らず

2月19日(火): クローン猫誕生!?

2月23日(土): カールの帰還

2月25日(月): カール・その愛


 わがままめんめ
(2月3日)

 この週末、ワタシは大変な目に遭ってしまった。めちゃくちゃ腹がイタかったのだ。もしかしたら風邪!?とも思ったが、他の症状はないうえ下馬評に反してほとんど下らない。ただおなかが痛いだけなのである。そういえばワタシはめったにピーピーになったことがないなぁ・・・トイレも遠いし胃も丈夫なので非常に海外旅行向けの体といえるが(←?)この「日頃から妙に胃腸が丈夫で慢性的に便秘気味」だということが今回は思いっきり裏目に出たとしか思えない。こんなときいつも「ああっ、いっそピーピーになってしまえば楽になれるのにぃぃぃ!!」と自らの頑健さがうらめしかったりする。

 さてそんなわけでいろいろと大変な週末だったのだが、そんなワタシにさらに気苦労(?)をかけるアクマの黒い影!それはいったい?!
 って、もちろんいつも邪悪なこゆめママである。

 ところで今回のタイトルの「めんめ」とはこゆめのことです。これは「こゆめ」の「め」が活用された結果の呼び名であり、「めんちゃん」とか「めんめ」とか「こゆめんめ」などと使用されているものですので、道民ならみんな知ってる高級魚キンキのことではありません。ああっ、内地に戻る前に一度でいいから旬の釣りメンメが食べたかったよぉぉぉぉっ!!!!!(魂の叫びなので思わず太字)

 もともとこゆたんはちっちゃくて細っこい子なので、出産することになってしまったときはホントに心配だったし、無事出産を乗り切った今も心配は続いている。仔猫はすっかり大きくなっているのにたみたみは未だにとってもいいお母さんしていて、すぐ「にゃーん、ぐるにゃーん」と仔猫たちを呼び集めては授乳しちゃったりしているのだから、ちっちゃいこゆめの負担にならないわけがない。あ、「たみたみ」もこゆめのことです。念のため。(猫の呼び名活用についてはコチラ参照)
 これじゃどうしたって仔猫がいなくならない限りは太れっこないのだが、それにしてもおなかのあたりを撫でてあげるたびに思いっきりアバラを感じるのがフビンでならない。そんな事情から、出産からこっち我々はこゆめをかなり甘やかしてきた。めったにあげていなかった牛乳も毎日あげてるしマグロもやった。以前は週に2回くらいしかあげてなかった猫缶だって毎日やった。それも二缶ずつだ。

 余談ながらこゆめ様はなかなかのグルメらしく、牛乳が新しいうちは喜んで一気飲みするくせに、購入後数日経過するとちょっとだけなめて「おいしくなーい」と残しやがるからすごい。でもでも、賞味期限は全然切れていないんだよぉ!冷蔵庫の中だってくさくないからニオイがついたってわけでもないと思うのにぃぃ!!おかげで我が家においては「こゆめが残すようになったら牛乳の風味が落ちたというサイン」という家庭内新評価基準が設定されるに至っている。
 しかしニンゲンがまだ平気で飲めている牛乳がまずくて飲めないなんて、ホントにナマイキなヤツだと思いませんか。さすがブラック猫・こゆめだぜ。

 とにかくこゆめを食においてここまで甘やかしてしまったんだから、結果としてどんな事態が起こるかは火を見るより明らかだ。
 もともとワガママだったこゆたんが輪をかけてワガママになってしまったのである。

 まずめんめはマグロに飽きた。(←個人的にはコレが一番むかつく)
 ニンゲンだって「うまそう!」と思うようなステキな落ちも食べ残すようになったし猫缶も選り好みする。以前は喜んで食べていたナチュラルチョイスにも「またコレなの?」といいたげな目でぎろっと見ては鼻もひっかけずに立ち去ってしまう。
 これはマズイ。なにがまずいって、いったい何をあげたらこゆめが食べてくれるんだか想像もつかなくなってしまったのである。
 マグロに飽きたんならサケでもやってみるか、とキングサーモン様にご出馬いただき、それはおいしそうな落ちをあげてみたところそこそこ食べてはくれたが「もういらなーい」と途中で放棄しちゃうし。くそー、そんならワタシが食べたかったわい!ちゃんとフードが出してあっても自分の気に入らないものだと朝といわず夜といわずワタシのところにやってきてじっと目をみつめながら「にゃぁーん・・・」と訴えてくる。

 ああっ、こゆたん!!
 この「じっと目をみつめて訴える」というのがこゆめのサイコーに性質の悪いところなのだ。だってカワイイんだもん!(・・・・)
 しかしいくら訴えられても幸か不幸かもう引き出しがない。今うちにあるのはキングサーモンの落ちの残りと最近メインフードになりつつあるアイ○スキトンといつもの猫缶くらいである。猫缶は夕方あげたから今日はもう開けたくない。
 そんなときワタシに残された最後の道は!!

 こゆめ様にお食べいただくために、キャットフードをひとつぶひとつぶ手のひらに乗せて手ずから食べさせる以外なにが出来よう。ああ、下僕感覚・・・
 また邪悪このうえないことに、自分で食べるのはイヤだったキャットフードもニンゲンの手からだとちゃんと食べやがるのである。
 こゆめのヤツ、なにもかも承知の上でニンゲンを完全なる下僕にしようとたくらんでいるとしか思えない。おそろしい猫である。

 仔猫たちが巣立ったあともこゆめがこのまんまなんじゃないだろうかという漠然とした不安におびえるワタシの明日はどっちだ!・・・まぁ、なんでもいいからこゆたみはもうちょっと太ってくれ。早く避妊したい・・・

ツチノコ(猫耳付き)?
家庭内なぞの新生物・めんめ



 平和な我が家
(2月5日)

 毎日よく寝ているわりになんとなく寝不足で慢性的に眠い。おひるねもしているし夜寝(?)もしているんだけど、長時間寝ているわりにどうもスッキリ感がないというか「よく寝たぜぃ!!」という満足感がないというか。
 コレはいったいなぜなのかと考えるに、レム睡眠からノンレム睡眠に移行しようとする絶妙のタイミングで「悪魔のちびっこギャング集団・未明の襲撃」とか「地獄の食い意地猫こゆめ・終わりなき食欲の訴え」などに遭遇するのがいけないのだと思う。はい、これは非常によくないですね、解説の星野さん。あ、星野さんは解説者になるのやめてカントクになるんだった。

 それにしても仔猫の足音とは大きいものだなぁ。ヤツらの活動周期(?)がやってきて、部屋中どたばた走り回って遊びはじめたら最後、とてもじゃないけど安眠できない。オトナ猫が全力疾走しても足音は軽くてあまり響かないけれど、仔猫が走ると「ばたばたばた」ってカンジですっごくうるさいのである。たぶんまだ歩き方・走り方がヘタクソなんだと思うが、そのあたりは猫のコドモもニンゲンのコドモも一緒ですね!だけど、すおちゃんたちも小さいときはこうだったかなぁ。あまり記憶にないなぁ。やっぱり仔猫同士で走るからひときわうるさいんだろうか。って、ワタシが忘れてるだけかもしれないけど。記憶力のわるさには自信があるもんね!(←イヤな自信)

 とにかく、こねこが大騒ぎして起こされるのはまだ「しょうがないよね、遊びたい盛りだもんね」とガマンもできるが、こゆめが皿からメシを食うのを拒否してワタシにいちいち手で取ってくれろというのは非常に納得がいかないものがある。
 ええ、その後「4時間おきに手から餌付け生活」が続いています・・・なぜ4時間おきかというと、そのくらいの周期でしつこくうるさく訴えてくるからである。なんだか仔猫に授乳してるみたいでがっくりだけど、食べさせないとうるさいし。

 ああどうしよう、ぜったい甘やかしすぎている・・・ずっとこのままだったらこまるぅぅ!!困るという言葉では表現しきれないくらいめちゃくちゃすっっっごく困るぅぅぅぅ!!!

 このように日夜不安と眠気と戦っているワタシにはげましのおたよりをおくろう!(←ウソ)

 ところで、こゆめの仔猫たちが生まれたことで「仔猫の足音はウルサイ」(・・・・)以外にも、改めてしみじみと実感したことがある。
 それは「うちの猫ズは仲良しさんだなぁ・・・」というほのぼのとうれしい事実だったりする。

 子育て中のお母さんというのはライオンでもシカでもクマでも猫でもみんな警戒心が強くなるものらしいので、日頃から気が強くてブラックなこゆめが他の子たちにどんな手厳しい態度を取るだろうか、また他の子たちがエモノサイズ(!!)の仔猫たちを見てどんな反応をするだろうかとちょっぴり心配していたのだ。
 しかし!!
 あやしくうごめく生まれたての赤ちゃんを「なになに、ナニがいるの???」と野次馬、いや野次猫しに来た他の猫たちをこゆめが怒ることはまったくなかった。スオミやアイノがにゅーっと顔をつっこんでくんくん仔猫たちを嗅いだりしても「やーねぇ」とちょっぴり迷惑そうな顔はしただけで全然怒らずにリラックスしていたもんね。大好きなすおちゃんはともかく、いつもうるさがっているアイノのこともいやがらないのには驚いた。
 実際、アイノがこねこと遊ぼうとして同レベル(・・・・)でとびついていって「ぴきゃー!」と悲鳴をあげさせたりしても、「みゅーん」と心配そうに喉をならして見守るだけで、ホンキで怒ったことってないし。

 ああ、こゆたん。キミ、意外とみんなのこと(アイノ含む)が好きだったんだね。感動した!(←総理の口調で)

 でも、謎の子煩悩猫・カールがずんずんケージに入り込んで来てでーんと横になり、仔猫たちをかかえこんでうっとりとしあわせそうな表情でかいがいしく子育てをはじめたときだけは、さすがのこゆたんも「・・・・・・」と激しく当惑していたのをワタシは見逃しませんでした。ああカール、なんだかまぬけなオス猫カールよ。はやくかえってこーい。

 さらに付け加えれば、こゆめが他のオトナ猫たちに警戒心を抱かないのと同様、オトナ猫たちのほうも仔猫をうるさがったり嫌ったりすることもなく自然に受け入れていて、トラブルを起こしたことはないのはありがたい。(アイノにしっぽをカピカピにされたことは除く。・・・)
 いつも他の子たちをべしべしパンチしている猫嫌いのスオミ様も、こと仔猫たちに関しては非常に寛大に振舞われており、まだ一度もマジギレしたことはない。うるさくじゃれつかれても、手は出さずにぷいっと立ち去るのみである。えらいぞすおちゃん!・・っていうか、相手はまだ赤ちゃんみたいなもんだからねぇ。さすがに大人げないと自粛しているのかもしれないけどさ。
 それどころかスオミもアイノも平気でこねこと一緒に寝たりなんかしているので、一見だれの仔猫なんだかわかんないカンジの光景が日常的に展開していたりする。

 これなんか、どうみたって親子で寝ている図だと思いませんか。

くろた、ながーーい!!
子育てすおちゃん

 ね、ね、スオミがお母さんみたいでしょ。うーんすおちゃん、やっぱりいい子ね♪(←結局おやばか)
 ちなみにこのときこゆめがどうしていたかというと、「あー、だりぃ。ひとりで寝ようっと」というフキダシを出しながらハロゲンヒーターの前でぬくぬくしていました。ネグレクトの萌芽?!

 まぁつまり我が家の新・猫間関係は今のところ非常にうまくいっているのである。なんて平和なんだろう。ギャングとめんめがうるさいのが玉に瑕だけど。とにかく平和がいちばん!善哉善哉。

 でも・・・・・・
 もうすぐカールが帰ってくるんだよね・・・そしたら一気に我が家の平和は乱されまくることマチガイなし!500カノッサ賭けてもいいけど、スオミは激怒する!!あと、「アイノがカールをすっかり忘れている」のにも50カノッサくらいなら賭けてもいい。(・・・・)
 ああ、この平和もあと少しかと思うと悲しいなぁ。十日後のこの時間は、阿鼻叫喚の無間地獄から中継でお送りいたします。(←?)
次の放送をおたのしみに。しくしく。



 日記の効用
(2月6日)

 きょうも早朝に前日の日記(どこが日記なのかという突っ込みはおいといて)を書いているわたし。今は午前5時半くらいです。電車も走りはじめたなぁ。ああサワヤカ。っていうか、こんなに生活時間がめちゃくちゃになってしまったら二度と社会生活を営めないような気がしておそろしい今日この頃である。仔猫ズがいなくなったら、少しバイトでもしようかなーと思っているのに・・・

 ところできのう天気予報を見ていてすごくおどろいたことがある。我が心のふるさと(?)・北海道が異常にあったかいのだ。なななんと、この時期に最高気温が6度とは!?これじゃほとんどスプリングハズカムではないか。暑い。暑すぎる。いやほんとビックリしました。

 こちらに引っ越してからは当然ながら札幌の気温なんてしばらくノーチェックだったのでよく知らなかったのだが、12月にドカ雪が降ったあとなぜか突然北海道全土が暖冬に突入してしまっていたらしい。そういえばついこの間、大雨が降ったとか言っていたような気がするなぁ。冗談かと思ってたよ。もっともよく考えてみれば、ふつう天気予報で冗談はいいませんね!(・・・・)そうなんだ、暖冬なんだ。どうしちゃったんだろう。でも北海道の皆さんは例によって暖冬に大喜びしているんだろうな!よかったですね。

 ・・・と思ったところでさらにニュース映像を見ていて「あっ、そうかー!」と気づいてしまった。今って、ちょうど雪まつりの時期ではないか。そんなときに気温が5度だの6度だのになってた日にゃー雪像は大ピンチだ。案の定、まだ初日だというのに早くも溶けて崩れてしまったり骨組みが露出してしまった雪像がたくさんあるようなのが泣ける。

 もっともこの場合きっと自衛隊の皆さん平和的に深夜出動して極寒に耐えつつ補修してくれるんだろうなぁ、たいへんだなぁありがたいなぁ(←?)と思ってテレビのニュースを見つづけていたのだが、関係者の話によれば実はそう簡単にいかないらしい。主催者側としてもいますぐ補修したいのはやまやまなのだが、夜間にマイナス5度以下まで下がらないと作業できないので、当面はらはらしながら見守るしか出来ないのだそうだ。って、待て!!つまりそれは、夜間でさえマイナス5度まで下がっていないということか。うわー、そんなのアリですか?

 思えば去年の雪まつりのころ。目を閉じれば走馬灯のように浮かぶ夢のような光景・・・(←?)
 冬の北海道、たのしかったなあ。しくしく・・・というのはこの際関係なくってぇ!訂正。
 冬の北海道、ものすごく寒かったなあ。

 たしか今ごろの時期は連続十日間以上も真冬日が続いていて、町中が冷凍庫状態だったような記憶がある。待てよ、そんなこと書かなかったっけと試しに去年の日記をのぞいてみるとやっぱりそんなことがしっかり書いてあるではないか。たとえば雪まつり準備中の突撃取材のときは「日中マイナス10.2度」の証拠写真つきだし、雪まつり本番取材のときにも「最高気温がマイナス9度なんて日があった」ことが書いてある。ふむふむ。っていうか、ひー。

 しかしこうしてみると日記っておもしろいもんですね。根本的に武将者・・・じゃなくって不精者のワタシ、ジマンじゃないがこれまでの人生で日記を三日間以上つけたことは一度もないんですが(ほんとに自慢じゃない)、こんな日記になってないようなHP日記でもそれなりに日々の記述はあるというか、「一年前にこんなことがあったのか」としみじみできるものなんだなぁ。

 しみじみ・・・?
 一年前の今ごろ・・・!!うわああああん!!(号泣)
 雪まつりの写真なんか見るとホントに泣ける。ああ北海道、ユメの北海道。ふぉーえばー!(←?)

 という未練コメントはともかくとして、ワタシのHP日記には「回顧して楽しむ」ためにはひとつ重大な問題がある。ネタがほとんど猫のことなので、読み返すと「くしゃみしたくらいでスオミに激おこられた。ムカつく」とか「この頃からすでにこゆめが好き嫌いの限りをつくしやがっている。ムカつく」などというがっくりネタばかりが死ぬほど目についてしまうのである。
 ああ〜、ワタシってワタシって、一年中猫にぶんぶんふりまわされて下僕のようにお仕えしながら生きているんだなぁとあらためて確認させられてしまうのはちょっとアレだ。自分で選んだ道とはいえ、霊長類としてはかなりさびしいものありますね・・・

 そんなわけで、きょうは過去の自分のなさけない姿に当惑しつつ、皆さんになつかしい映像をお届けして終わりたいと思います。

 去年の雪まつりイルミネーション

 ことしも取材したかったなぁ。がっくり・・・
 やっぱりかつーんと寒いほうが夜景も雪像もいっそうきれいに見えると思うので、雪まつり期間だけでも札幌の街がもう少し冷えるといいですね。雪像が最後まで溶けないことを影ながらお祈りしております。



 トイレ掃除人
(2月8日)

 きょうも全国的に記録的な暖かさだったようだが、雪まつりの雪像さんたちはだいじょうぶだろうか。・・・などとヒトの心配してる場合じゃないっていうか、昨日からなんだか目がかゆいような気がするんですけど・・・くしゃみが出たりするんですけど・・・もしかして、花粉!?!?がぁーーん。

 おそろしい季節の到来を予感しながらも、いまのワタシにはそんな未来(?)の花粉よりも目の前の障害に立ち向かうことのほうが大事である。
 というのも他でもない。実は最近我が家において、猫連合軍による無差別毒ガス攻撃がいっそう激化しているのである。まさに「明日の花粉より今日の猫ウ○コ」だ。(←?)

 あっ、ここで警告しておきますが、今日も全面的にきたないネタが続きますので食前・食中(?)の方はご注意を。

 ・・・と警告したところで再開。
 もともとうちには4ひきも猫がいるので、猫ウ○コ投下による化学攻撃も4倍である。今はカールが出張中だからオトナ猫は3びきだが、産後のスタミナ増強のためナマ魚だの牛乳だのタマゴだのを食らっているこゆめのウ○コがまたありがたいことに通常の3倍(当社比)は兇悪な臭気を発してくださるので、幸い(?)強烈毒ガス攻撃には事欠かない日常だ。

 どのくらいクサいかって、そりゃもう筆舌に尽くしがたいというかなんというか、言語を絶する
 でもそれじゃわからないだろうからとりあえず書いてみるけど(・・・・)、とにかく投下された直後のなんともいえない猛烈なニオイがぷーんと漂ってきたとたん、もうワタシのアタマの中すべてがそのことだけで占められてしまうというくらいクサい。もしこの時ぱこっとワタシのアタマをあけてみたら、「クサイクサイクサイ」という言葉しか詰まってないというくらいクサい。たとえその瞬間どんな感動ドラマを見ていようと、スオミが究極にかわいく甘えていようと、はたまた人ひとりの人生に関わるような重要で深刻な話をしている最中であろうとも、あのニオイが漂いはじめた瞬間にすべてが色を失うほどの強烈で暴力的なまでの存在感!そしてワタシはまるで恋に落ちてしまったかのごとく「く、クサイ!!」ということ以外なにも考えられなくなるのだ。

 ・・・というくらいクサイです。(・・・・)

 そう考えるとアレですね、ニンゲンの愛とか感動とか思索活動ってのは猫のウ○コいっこで全部吹き飛んでしまう程度のものなんですね。なんだかむなしい・・・

 こういう時、まずは「うわあああ!くっちゃーーい!!」と叫ぶことでなんとか気を逸らそうとしてみるのだが、すぐに「いくら叫んでもクサイものはクサい」という事実に直面せざるをえない。すると次に「今すぐかたづけるのがめんどくさい」というココロと「くさくて死にそう」というココロが30秒ほどせめぎあうのだが、結果としていつも「めんどくさい心」が負けるのである。
 そのような葛藤を経てのち、「しゃきーん!」とスコップをふりかざすワタシの姿があるのだった。っていうか、結果はわかってるんだから素直に片付ければいいものを・・・

 それにしてもオトナ猫ズだけでもくさかったというのに、最近になって「毒ガス攻撃隊」に入隊してきた初年兵・こゆめ仔猫ズの存在がとみにクローズアップされてきたのがイタイ。
 つまり、当初はくさくなかった仔猫のウンコが、離乳が順調に進んで元気にカリカリを食べはじめたあたりから劇的に臭くなったのである。(・・・・・・)

 こいつら、カワイイ顔していっちょまえにくっちゃいウ○コしやがって・・・
 まぁ、スオミだってこゆめだってカワイイ顔してくっちゃいウ○コするからね。あきらめてるけどね。

 おかげで毒ガス発生頻度も倍増で、いま無職でほとんどずっと家にいるワタシはすっかり「猫トイレ掃除人」に成り下がってしまい、一日に何度も「出動!しゃきーん!!」とスコップを握りしめてブツの回収に向かう羽目になっている。それにしても出したてはまたひときわ強烈で・・・!!(涙)

 ああ、猫と暮らすということは猫のトイレを掃除するということと同義なのだなぁ。
 それでもいいの、シアワセだから。ふふ。(←?!)



 尊厳トイレの思い出
(2月11日)

 ノーマルヒル、ダメでしたね。っていうかどうせだったらマリシュに勝ってほしかったんだけど、実は優勝したアモンさんも背がちっちゃかったのでとりあえずオーケー。ちっちゃい選手ガンバレー!・・・関係ないけど、例のワタシ的イチ押し美形ジャンパー・シュミットが今回久々に入賞していたよ。わーい。でも、それまでずっとテレビ見ていたワタシがふっと気をそらして新聞読んでる間に飛んじゃった。がーーん。な、ナゼ・・・!
 そんなわけで(どんなわけ?)次回ラージヒルでは「飛型点」に次ぐ新基準「ルックス点」をばっちり評価するために画面から目をはなせないワタシであった。シュミット、19.5!某日本人選手、13・0!(めちゃくちゃひくい・・・)

 さて前回猫ズのトイレの話をしまくって「クサいクサい」と言いたい放題だったワタシだが、よく考えてみるとこれはやや不当であった。
 いや、ほんとにくさいんだからクサイといって何が悪い!参考人招致されたらいつでも堂々と全部話してやるぞ!というキモチであることは確かなのだが(・・・・)まぁヤツらもイキモノなのだから、ウ○コしてくれないほうが心配だ。それにいくらクサイとはいえちゃんとトイレの中にしてくれてるんだからそんなに目くじら立てるというのも気の毒な話ではないか。
 そもそも猫の立場になってみたら、トイレに行くたびにニンゲンに「むっ!出すのか?出すのか?!くっちゃいぞー!」と警戒されて毎回じーっと観察されちゃってるわけで、こりゃ出るものも出なくなるってカンジである。
 しかしいくら見られていてもヘイキで毒ガス攻撃を実施できる猫ズはなかなか大物だ。(←そうか?) ニンゲンじゃそうはいかないもんね。

 ここでふと思い出したことがあります。
 実はワタシ、以前ダンナの会社の社宅に住んでいたときにひどい捻挫をしたことがあった。
 中学生や高校生のときならいざ知らず、体重も(すごく)増えて動作も(さらに)ニブくなったオトナの捻挫というのはそりゃー痛かった。もともとワタシは捻挫ぐせがあるほうだったので学生の頃はかなり頻繁に「くっきーん!」とひねっていたから、一応フツウの人よりはネンザ慣れしていると思う。つまり人並み外れてトロかったということですね!(←なさけない・・・)
 おかげで十代の頃というとしょっちゅうびっこひきひき歩いていたような記憶があるのだが、それでもあの頃はすぐに「びっこで素早く上手に歩くコツ」みたいなものをつかめた気がする。しかし久しぶりにトライしてみるとコレがもう全然ダメ。今回ほど「うわー、歩くのがツライ・・・」と感じたことはありませんでした。オトナになったら捻挫なんてするもんじゃない、いやホント。回復も遅いし。

 しかも悪いときは悪いことが重なるもので、ダンナの車で連れて行かれた病院がまたギャグだった。

 「はれてますねー。ココがイタイでしょう?(ぐいぐい)」
 「は、は、ハイ!(←泣きそう)」
 「ね、こうするとイタイでしょ?(ぐいぐいぐい)」
 「はいはいはい、イタイですイタイですイタイですー!!(←ばかやろー、ネンザしてるところをげしげし動かしたり反らしたりしたらイタイに決まってるじゃねぇか、ふざけるんじゃねえー!・・・と力いっぱい突っ込みたいが体面がジャマして黙って耐えるワタシ)」

 ・・・などという体を張った漫才のような謎のやりとりを強いられたあげく、「ほらほら、ココをひねってるんですね」とくるぶしにボールペンでバッテンまでつけられてしまった。はっきりいってあの医者、ワタシをおちょくっていたとしか思えません。

 コレですっかり動物状態まで退行してしまったワタシは、「病院にいくと痛い目に遭うんだ!もう二度と整形外科なんかいくもんか!!」・・・と動物病院をやみくもに怖がる猫のようなことを考えながら、ぐるぐる巻きにしてもらった足をかばいつつ涙目で家に帰ってきたのだったが、ここでそんな痛みなど一瞬にして吹き飛ぶようなさらにおそろしい事実に直面したのである。

 と、トイレに行けない!!

 そのとき住んでいた社宅はかなーり築年数が古かったので、トイレがいまどきめずらしい和式のままでしかもかなり狭かった。しかも、便器は一段高くなった段差の上に設置されていたので「よいしょ!」と片足ジャンプでけっこうな段差の上に飛び乗らなければならない。

 なぜ怪我人がトイレでアスレチックやらなきゃならんのだ。

 この時点でかなりムリがあるうえに、便器前方にはほとんどスペースがないのである。片足の足首ががっちり固まって曲げられず体重もかけられないような状態で、いったいどうやってこの古風なトイレを使えというのだ。

 ワタシは悩んだ。深く悩んだ。

 しばらく考えたダンナが「背後から背中を支えて・・・」と言いかけたが、皆まで言わせず却下したことはいうまでもない。ニンゲンの尊厳にかけてそんなことができるかぁぁあ。ワタシは断固「尊厳トイレ」を要求する!!

 かくて国民が等しく与えられる「尊厳トイレ」の権利を行使したワタシは、結局足が治るまでのあいだ洋式トイレ完備のマイ実家に帰らせていただきました。世間広しといえども、こんな理由で実家に帰った妻はワタシくらいであろう。たかがトイレ、されどトイレである。(←?)

 ああ、また日記でもなんでもないうえに猫とも関係ない話になってしまった。しかし、ここまで書くまでの間にも一回こゆめ様のブツを片付けるために無言で席を立っていることを書き添えておきたい。どのへんで立ったかわかりますか?(笑)



 ヒトの心猫知らず
(2月16日)

 なんだかこの日記もホントに「ぼちぼち」化している今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 更新をさぼっている第一の理由は無論オリンピックである。ちょうどワタシの活動時間とオリンピックの中継時間がかなーり合致しているので、つい見てしまうのだ。
 昨日(・・というかおととい?)なんか日中にまで女子スピードスケート500mとフィギュア男子フリーが食い込んでいたから、深夜から午後2時頃までぶっ通しで起きてたせいで超寝不足になってしまった。あれじゃとてもパソコンいじろうという気力が湧かなくて・・・す、すみません・・・しかしやっぱりスポーツというのは、見てみるとなんでもおもしろいもんですねぇ。・・・カーリングはちょっと、あの、アレですけど・・・(カーリング関係者の皆さん、ごめんなさい)

 そして第二の理由は、ワタシが突発性がっくり病(?)に罹患していたせいである。
 というのは他でもない、実は先週たてつづけにこゆめの仔猫のうち2ひきが新しいおうちにお引越ししていってしまったのです。
 とびこちゃんことえりちゃん、くろたくんことルーくん!さようならぁぁぁぁぁ。しくしくしくしく

 もっとも、ふたりともものすごく望まれてもらわれていったので、ウチで他の猫たちにもまれてメシを奪い合いながら野性的に暮らすよりも、明らかにべたべたに大事にされて愛されてシアワセになれそうなこと請け合いであるから、別にワタシががっくりするような筋合いのことではない。それにもともとワタシはそんなにウェットなほうじゃないので、お引越しに際してはむしろ「いいおうちに行けてよかったなぁ!」と思っていた。これホント。
 それなのにナゼ突然がっくりかというと、そりゃもう完全にニンゲンの感傷からである。
 まずヤツらがいなくなると家の中が一気に静かになってしまって「ああ〜」と思った。ってことは、それまでどれほどうるさかったかということと表裏一体なんだけど。しーん・・・ご近所の皆様、ごめんなさい。
 さらに、くろたが旅立ってしまった直後。きょうだいが全部いなくなってひとりぼっちになったくろこが「?」と無邪気な目でこっちを見たときに、なんつーか猛然とフビンになってしまったのだ。

 あれほど毎日だんご三兄弟状態でべたべたくっつきあっていて、折り重なって眠っていたのに。
 それは楽しそうに真剣な形相で追いかけっこして、K1もかくやというくらいのすごい迫力で取っ組み合いをしてたのに。
 マジでがぶーっと相手にかぶりついて「ぴきゃー!!」と壮絶な悲鳴をあげさせちゃったりして、ニンゲンもハラハラするし母こゆめも眉をひそめるほどの肉弾戦を日夜繰り広げていたというのに!!

 ・・・・・・
 なんかこうしてみると、殺伐としていて全然楽しそうじゃないですねぇ。
 ま、まぁそれはこっちにおいといて。

 とにかく、
無心なくろこの顔を見ているとたまらなくなってしまってもう泣けて泣けてしょうがないのである。しくしくしくしく。(な、なんか無理が・・・)

 それで、とりあえずワタシはじゃらしを振った。ニンゲンじゃどうしたってきょうだい猫みたいな遊び方はしてあげられないけど、少しでもくろこが寂しく感じないようにとナミダでじゃらしを振りまくったのである。傍から見たら明らかにヘンな人だが、そんな姿を目撃していたのは幸い猫ズだけであった。いやーよかったよかった。(・・・・・)

 すると驚いたことに、そんなワタシを「・・・・・」と見ていたこゆめがいきなりむくっと起き上がると「ぴょーん」とジャンプしたのである。
 こ、こゆたん?!
 まさか、遊んでくれる気なの???

 実はこゆめは出産直前から今までずっと、こちらが感心するほどカンペキに「お母さんモード」になっていた。アタマの中は仔猫の世話でいっぱい!というカンジで、ニンゲンがじゃらしを振っても無反応だし、スオミやアイノがじゃれついたりとびかかったりしても遊ぶ気ゼロで「うるさいわね、いまそんな気分じゃないのよ!しゃーっ!」と耳をぺったんこにしてマジギレしていたのである。
 そのこゆたんが、突然くろこと追いかけっこして遊びはじめるとは。

 あああこゆたん、なんていい子なの!ひとりぼっちになってしまったくろこと遊んでくれるのねぇぇぇ!!

 ・・・とその時は思わずじーーんと感動(?)したものの、あとから考えるとアレはどちらかというとそういう「母心」から来たものというより、一番手がかかっていたあまえんぼの男の子・くろたがいなくなった開放感から一気に通常モードに切り替わったということで、「さあこれからはわたしも遊ぶわよー。ガキの世話ばっかしてたらくさっちゃうわよねー」・・というニュアンスだったような気がちょっと・・・いや、すごーくするんだけど、まぁそこのところも見ないフリをして(・・・・)「こゆめ・感動の母心!」ということにしておきましょう。ええ、そのほうがお互いシアワセですから。(←???)

 かくしてこゆめはまたみんなと遊ぶようになったし、くろこも特にさびしそうな様子などカケラも見せずに他の猫やニンゲンと遊んで寝て食べている。ママのおっぱいもひとりじめだし、寄り添って寝る猫にも事欠かないので実はけっこう楽しそうだ。気のせいか、どうやらきょうだいがいなくなったことにも気づいてないみたいだし。よ、よかったよ。キミがさびしくなくて。・・・・・・

 でも、でも。ワタシ的にはそれってちょっと心寒いものがあるんですけど。

 こねこのきょうだいって、きょうだいって・・・
 つめたい。

 そこにはあるのだろうか。っていうか、ニンゲンの論理で勝手に感情移入して「かわいそうー!」とか「フビンだよぉ!」とか思ったりするのはマチガイだということか。くそー、ワタシの悲しみをかえせ。(←?)
 ちなみにお引越ししていった仔猫たちも、それぞれのおうちで楽しくやっているようである。やはり「案ずるより産むが易し!」ってことなんでしょうね・・・

 さて、その後完全にこども返りしたこゆめもスオミやくろこたちに加わって毎朝ものすごい追いかけっこを繰り広げるようになり、我が家はついに真の平和を取り戻した・・・というより正確には恐怖の喧騒を取り戻してしまったのであった。しかしこれがすべての終わりではなかった。
 我が家はこのあと、さらなる大事件に見舞われることになるのである。それは!!

 そうです。
 あの伝説のウ○コ小僧。(伝説その1その2
 オレンジ色の憎いヤツ!
 すおちゃんのだいっきらいなアイツが帰って来たのである!!!

 約2ヶ月ぶりに会う美人妻・こゆめの反応は?おホモだちアイノとの愛のゆくえは??ほぼ初対面であるムスメ・くろことのご対面は如何に???やはり小姑スオミのいぢめは炸裂するのだろうか!?!?
 緊迫の次回を待て!

 ・・・ということで、次回は待望の「カールあかおの帰還」についてお話しする予定ですが、とりあえず今日のところはスピードスケート男子1000mということで(笑)。がんばれニッポン!



 クローン猫誕生!?
(2月19日)

 ほんの数行上で「次回予告」(?)をしておきながら何ですが、本日は予定を変更してお送りしています。それもこれも、先週ビックリするようなニュースを見てしまったことがどうも引っかかっていたからだ。

 猫好きさんならみんな「おおっ!?」と刮目したであろうあのニュース。
 そう、アメリカで初のクローン猫が誕生したというアレである。(未見の方はこちらをどうぞ)

 まあビックリ、そして「うーん・・・」ってカンジですよねぇ。(←どういう感じ?)

 素朴な疑問なのだが、この研究に出資したという実業家氏は自分の愛する子を復活させたいというのでこんなことを考えたのだろうか。それともビジネスとしてなんだろうか。つまり動機が愛なのかカネなのか(←?!)ということに興味がある。というのも、愛情だけから最終的にこういう結論に至れるものかとかえって不思議に思えたからである。

 ワタシだって、いつかやってくる猫ズとの別れは究極にコワイ。もう想像しただけで「イヤーーー!!」と絶叫しながら相手選手を片っ端からなぎ倒しつつショートトラックを一周しちゃいたくなったり「マジでイヤーーーー!!」と悶絶しながらしゃかしゃかしゃかしゃかと氷上をブラシで磨いてカーリングのストーンを滑らせちゃったりしたくなるくらいコワイのである。・・我ながらかなり意味不明な怖がり方だが、コレも冬季オリンピックスペシャルということでひとつよろしく。

 でも、以前一緒に暮らしていた子や今暮らしている子を愛していればいるほどクローンはつらいような気がするのだ。
 うちの猫たちを日々観察していると、「猫というのはかなり高度で複雑な精神構造をもっているなぁ」と感心させられることが多いし、以前飼っていた犬についてだってやっぱりそういうふうに思っていた。そういうフクザツで精妙な(とワタシには思われる)個々の性格ってのは、遺伝子をコピーすれば再現できるほど単純なものなのだろうか。

 確かにうちのこねこズを見ていると「ろくに会ったこともないというのに、なぜこんなにおそろしいほどカールと行動パターンが似ているのだぁあ!」(しかもまぬけな部分で。・・・)とぞっとすることも多く、遺伝子の神秘を痛感せずにはいられない毎日ではあるが、それでも猫の性格なんてものは生まれつきの要素だけでは決まらないんじゃないかと思う。ニンゲンだってそうだと思うが、やっぱり生まれて育った環境とか経験が強く作用するものなんじゃないのかなぁ。

 すおちゃんが今の究極にかわいくてひかえめであまえんぼでやせがまんないい子ちゃん(←おやばかココに極まれり)に育った背景には、やさしいお母さん猫となかよしだったきょうだい猫たちがいて、面倒をみてくれたり教育的指導をしてくれたりしたであろう他のおとな猫たちがいて、夜も寝ないで(?)お世話をしてくれたブリーダーさんがいたということが絶対必要だったんじゃないか。

 そしてワタシは、すおちゃんの姿かたちや遺伝子情報の同一性よりもすおちゃんの中味をより深く愛しているのである。すおちゃんのガワで中味がこゆめだったりしたら号泣だし、こゆめのガワで中味がカールだったりしたら絶望なのである。

 ・・・アレ、こゆめのガワで中味がカール?
 よく考えてみたらけっこういいかも。!!!

 というのはおいといて!さらに言うならば、アイノが今の究極にばかばかでびくびくですっとこどっこいなマボロシの猫になった背景には、例のPTSDがからんでいることは間違いナシ!単にコピーをとったからといって、こんなびくびく猫は完成しないのであーる!

 ・・・・・・・・
 アイノに関しては、クローンとってイチから育て直すべきかもしれない。

 むっ、イカンイカン。意図に反した結論がどんどん導き出されているぞ。どきどき。(・・・・)

 しかしまじめな話、犬だって猫だって最後にニンゲンが深く愛するようになるのはその姿形ではなく、その子固有の性格だとか共有してきた記憶の部分なんだと思う。もしも性格や記憶までもコピーできるようになったとしたらそれは大変なことだと思うし、イケナイ香りを感じながらも興味を持ってしまうかもしれない。だが、たかが遺伝子情報をコピーしたくらいではワタシの心はあんまり動かないのである。
 むしろ姿がそっくりなのに性格や反応が微妙に違う子と暮らしたりしたら、比べてしまうニンゲンも比べられるクローンちゃんもかえって不幸なんじゃないかという気がするのだがどうでしょう。
 つまり、傍から見ればたかが犬猫であろうとも、我々にとって彼らは肉親と同じなんですよね。そこんとこをよく考えないとフツウの犬猫愛好家相手のビジネスにはならない。亡くした家族が同じ姿で生き返ってきて、だけど共有した記憶がゼロだったら。自分のことも全然知らなかったら!考えただけでおそろしいではないか。

 要するにワタシとしては、クローンでもいいから帰ってきてほしいという気持ちはわかるしその道を選ぶ人を否定はしないが、個人的にはその気はゼロ!というのが結論である。

 それにしても「愛するものが生き返るかもしれない、ただし自分のことを忘れてしまっている。あなたはどうしますか?」という、まるで人魚姫のような究極の選択肢が現実に頭を悩ませうるような時代が来たんですねぇ。いろいろと考えさせられる一件である。

 しかーーし!!
 ワタシには心の底から納得行かないことがある。
 テキサス大のサイトで写真を見てビックリしたのだが、今回のクローンちゃんの複製元、というか細胞提供者はなんと見事な三毛猫ちゃんなのである!!それも、もう今すぐ速攻で入党してほしいようなステキな三毛ちゃんだ。ぽっ。

 でもクローンちゃんはどっからどう見てもブラウンスポッテッドタビー&ホワイト

 こんなのぜんぜんクローンじゃないじゃん!!!

 さらに納得いかないことがひとつ。
 上記のテキサス大のページの三毛ちゃん写真の横に、「レインボー(三毛ちゃん)もC.Cちゃん(クローンちゃん)も両方ともが女の子で三毛(キャリコ)です」と書いてませんか。書いてますよね。書いてるでしょぉぉぉ!!!
 だーかーらー、クローンちゃんは見れば見るほどカンペキにブラウン&ホワイトだってば・・・何かが根本的に間違っているような気が・・・・・

 英語と猫の毛色に堪能な方、どうかテキサス大の研究者たちに猫の毛色の見分け方について説明してあげてください。お願いします。



 カールの帰還
(2月23日)

 このごろホントに日記の更新が滞りがちでごめんなさい。オリンピックもそろそろ終わってしまうせいなのか(?)、なぜかこのところ「夜11時ごろ寝て、朝6時ごろ起きる」というめちゃくちゃ健康的な生活が定着してきてしまって困っている。って、なんで困るのだ!・・・いや、テレホーダイでつないでいる身としては実際困るんだけどさぁ。
 そんなわけで今日はためしに正々堂々と昼間に更新作業をしてみているのだが、コレがなかなかいいカンジである。うん、これだよコレ!やっぱり正しいニンゲンの生活ってのはこうでなくっちゃ。
 ・・・というアホーな感想はどうでもよくって!いままで延々とさぼったり横道にそれたりしているうちにずるずると遅れてしまったあの件について、今日こそご報告せねば。そうなんです、実はもう一週間もたっちゃってるのがアレですが、我が家にアイツが帰ってきたんです!!!

 なんだか赤くてシマシマがなくてまぬけヅラのあいつ。
 ひとりでもみもみちゅぱちゅぱする、そこはかとなくヒワイなオス猫!

 そう。あのカールルドルフあかおが、およそ二ヶ月ぶりに我が家へ戻ってきたのであーる!!!

 クリスマスイブ前日にさびしくドナドナされてからの苦節(?)8週間、ヤツにとってはわけのわからない日々であったに違いない。猫にはコトバで説明してあげられないから、いくら「また連れて帰るからねぇえぇ」といってもわからないのがツライ。しらないおうちに置いていかれたカール、ぼく里子に出されちゃったのかなぁと寂しい思いをしていたかもしれないっ!すまないねぇ、オマエには苦労かけたねぇ、ゴホゴホ。
 っていうか、実はけっこうゴキゲンに過ごしていたという話もあるが。・・・・
 ああ、誰にでもなつく猫カール・・・ちょっとだけむなしいな♪というのは置いといて。

 カールドナドナ話のおりに触れたと思うが、ヤツが単身赴任に出されたのにはもちろん理由があった。ガキのくせにえっちを覚えてしまった(・・・・)カール、それ以来すっかり発情気分が定着してしまったことにマジで困っていたのである。スプレーこそしなかったものの「あうおーん、おあぉあーん」と異様な声で「オンナー、オンナー!」と叫びまくる。しかも情緒も不安定気味なので、寝てるときと仔猫の世話してるとき(・・・)以外はほとんどその調子でやたらとうるさい。しまいにはアイノを襲っちゃったりなんかして、ほんまもんのモーホーへの道を歩みそうになったりしたのもまぬけかつ(アイノが)あわれであった。
 それでも、そこまでなら「あああっ、うっとおしいーー!」と思いつつもガマンもしよう。(お、襲われたアイちゃんの立場は・・・?!) しかし、こともあろうに子育て中でやせほそったこゆたんをスキあらば襲おうと狙いやがり、「うあおーん、みゅぅーん」とむずかりながらつきまとったのは決定打であった。

 冗談じゃありませーん!このガイジン小僧め!!(←?)
 うちのカワイイこゆめ様になにをするかぁぁぁ!!!

 こんなちっちゃいこゆたんが連続で妊娠しちゃったりしたらそれこそ命にかかわるのである。それだけは絶対に絶対に阻止しなければならない。
 ・・・というわけで、あわれカールはブリーダーさんちにホームステイする羽目に陥ってしまった。
 ちなみに、よく食ううえにおなかゆるゆるのカールは恐れていたとおりステイ先でも色々とやらかしてくれたらしい。ええ、エンゲル係数をあげたり粗相をしまくったり高価な療法食を食わせてもらったりとか色々と。・・・・・ご、ご、ご、ごめんなさぁぁぁぁぁい!!!

 しかしあの悪夢の大移動からはや2ヶ月。こねこもすっかり大きくなり、えりちゃんとルーくんのお引越しもすんだ。人道的見地から見ても、いつまでもあんなムダメシ食らいを人様のお宅に預けておくわけにもいかぬ。というのも他でもない、当初ブリーダーさんちで「ハーレムウハウハ!?」かと思われていたあかおだが、不幸にもほとんどの女の子から「ナニよこのヘンな赤いドウブツは!!」・・と嫌われまくり怒り狂われ殴られまくったうえ、数少ない「あかおくん、赤くてステキー♪」といってくれた女の子は出産したばかりだったりして交配不能。かわいそうなあかおは「きゅぅーん・・」とさびしくむずかりながら孤独な日々を送っていたらしい。ついでにムダメシ食らってゆるゆるう○ちを排出しまくっていたらしい。(・・・・・・)

 しかし、そんなあかおの孤独を癒してくれた存在がじきに現れた(らしい)。
 それは、すでにタマとっちまったオス猫おーちゃん!すなわちアイノとこゆめの父であり、特にアイたろうにはそのばかばか遺伝子を強力に分け与えたことで知られる、まぬけながらものんびりとニンゲン好きで猫好きな気のいい猫である。
 あかお同様ぽやーんとしたおーちゃんもまた、気の強い女の子たちから総スカンを食っていたという。そんな孤独な魂が引き合ったのは当然といえば当然であろう。しだいに共に過ごす時間が増え、じっくりと愛情を育んでいったおーちゃんとあかお。やがてふたりは目と目を見交わし、そして・・・!

 って、ちがーーーーう!!!!
 あああ、なんでカールあかおはすぐおホモだちを作成するのだぁぁ。しかも相手が妻の父だなんて・・・
 インモラルだ。あまりにもインモラルではないか!

 ・・・・・・・

 ということで、このへんのくだりは映倫カットさせていただきます。(←?) オーパス様、その節はカールと仲良くしてくださってありがとうございました。礼。

 とにかくオスとしてはまるっきり役立たずだったカールくんだったが、なかよしのお友達、いやおホモだちも作成してそれなりにのんびりと過ごしてくれたらしいのはワタシ的には良かった。しかし、どうせオス猫としては役に立たないんなら、うちの猫ズに忘れ去られる前にとっとと回収したほうがいいのは明らかだ。ところが彼が我が家に帰ってくるためには越えなければならないハードルがひとつ残っていた。すなわち「こゆめ襲撃阻止」のためのタマ取りが必須だったのである。

 貴重なティックの血統といえど、どうせ女の子に嫌われてデキないんじゃ意味がない。どうせいずれは取っちゃうつもりだったんだし、ここはひとつ思い切って取ってしまえー!

 かくてカールは我が家から遠く離れた異郷の土地(コイン精米機も完備)で去勢手術と相成った。ついててあげられなくてごめんねあかお。しかしそんなニンゲンの心配をよそにいつもゴキゲンな猫カールあかおは、案の定動物病院でもお医者さん相手にゴロゴロもみもみしていたらしい。・・・よかったような、さびしいような。このキモチは何?恋かしら。(←?) ああ、アイたろうもこのくらいぽけーっとしていてくれたら、こんなびくびく猫にならなかったのにねぇ・・・

 とにかくこれであかおが我が家に帰ってくることを阻むものはなくなった。そこで我々はこゆめの仔猫のうち2ひきがお引越しした後のタイミングを狙って晴れてカールを引き取ることにしたのである。
 仔猫ズがあかんぼうのときは「あかちゃん、ちゅきちゅきー」とケージに乱入して子育てしまくっていた子煩悩小僧のあかおとはいえ、すでに仔猫たちはすっかり猫の形になっている。初対面の小さい猫を見て、でっかいあかおがどんな反応をするかが少し心配だったので、仔猫が減ってからうちに帰ってきてもらおうと考えたのだ。

 こうしてカールあかおは、ちび猫2ひきと入れ替えについに先週の土曜日に我が家に帰還した。おかえりあかおー!もう余所にやったりしないからねー!

 しかしあかおにとっての真の試練はココからはじまったのである。

 ウチに着くなりキャリーバッグからのそのそと這い出したカルおを迎える8つの目!目!!目!!!
 ああ、コイツらはカールを覚えているだろうか。

 固唾を飲んで見守る中、まずあかおが接近したのは美人妻・こゆめだった。おはなとおはなをくっつけてご挨拶している。
 おおっ、こゆたん!もしかしてこのばかばか幼な夫を覚えているのか!?
 続いてアイノとスオミもおはなをくっつけたりおしりを嗅いだりしてチェックする。ここまでのところ吹いたりうなられたりはしていないぞ。なんと意外にもスムーズに仲間入り完了か!?

 ・・・というのはあまかった。ベッタベタにあまかった。本場のザッハトルテのようにジャリジャリに甘い砂糖味であった。

 とりあえずの友好的なご挨拶に気を良くしたあかおが「ぶみゅーん」と呼びかけながら接近したとたん連中は豹変した。まずスオミが「しゃーっ!」(こっちくんな!)と手厳しく威嚇する。こまったあかおが「やっぱり三毛のおねえちゃん、こわーい。じゃあ、アイちゃーん」と仲良しだったアイノのほうに接近したところ、なんとアイノは兇悪に顔をゆがめて地を這うような低音でうなりはじめたではないか!

 あ、アイちゃん・・・・あんなにべたべたに愛の日々を過ごしていた相手なのに・・・
 やっぱりわすれちゃったのね。わははは。忘れたと思ってたよ。さすがは期待にこたえてくれる猫・アイノである。(←さりげなくひどい)

 ココで一気に怒りに火がついたのか、今までみたことがないようなコワイ顔でしゃーしゃーうーうーいいながら、逃げるあかおを追いつめるアイノ!鼻にしわを寄せてかっと開いた赤い口は、まさに鬼!文字通りオニのような形相である。こわいぞアイノ!ケモノだぞアイノ!その顔、写真にとりたいぞアイノ!(・・・・)
 ひたすら逃げるいっぽうのあわれなカールを追って追って追いまわしたアイノ、ついにヤツをパソコンデスクの下に追いつめてしまった。デスクの下に縮こまったあかおはかなしそうに「きゅーん・・」とむずかっている。あ、あかお・・・マジでフビンである。

 しかしあかおというヤツは、どんなに怒られても反撃はおろか唸りかえすことも吹きかえすこともせず無抵抗でしゅーんとするだけなのがえらい。心の底からえらい。
 ホントはカールのほうがアイノより体格もいいし運動神経もいいんだから、もし本気で戦ったら絶対カールのほうが強いと思うのだが、それでもあかおは決してやりかえしたりしない。いいヤツだ。さらに言うなら、どんなに相手に怒られても殴られても、あかおが吹いたり唸ったりして怒りをあらわにしたところはこれまでただの一度も見たことがない。ああ、まさにガンジーのように非暴力主義の猫・カール!どんなに理不尽に怒られても黙ってじっと耐える、諦念さえ漂わせたその崇高な(?)姿には我々も心を打たれずにはいられない。どうしてキミはそんなにいい子なんだぁぁぁ。顔と行動はまぬけだけど。(・・・・・・)

 さあ、あんなに仲良しだったアイちゃんにまでめちゃくちゃ怒られて行き場をなくしたカールを救う愛の手はあるのか?!というえらく中途半端なところで以下次回。ああっ、ごめんなさい。だって長くなってきちゃったんだもん。



 カール・その愛
(2月25日)

 オリンピックももうすぐ終わりだが、ココに来て「審判問題」が盛り上がっているのがもう面白くて面白くて目が離せません。納得いかないけどおとなしくガマンしてしまった「ノーといえない日本」に続いて熱い血潮の東洋ラテン系国家(?)・韓国、対米関係ならやっぱし俺に任せろ!ってカンジの真打ち・ロシアまで参戦してきて佳境に入ってしまったからさあ大変。・・などというワイドショー感覚でみているワタシは不謹慎でしょうか。しかしせっかく世界の同情を集めていたアメリカが、こんなことでまた敵を仰山作ってしまうとはこれ如何に。世の中なにが起こるかわからないものだなぁ。(←?)

 ・・などという慨嘆などはこの際どうでもよい。カールの話でした。
 ようやく長期出張から帰還したものの、元からコワかった三毛猫ちゃんには「かえってくんな!」と罵倒され、以前はラブラブの時を過ごしていたしろねこちゃんからは「アンタだれ!」と敵意を向けられて踏んだり蹴ったりのカールあかお。

 しかしまだがっかりするのは早い。彼には美人妻・こゆめがいるではないか!

 どうみても不似合いながら、他にオスがいなかったのがよかったのか何なのか(・・・・)分不相応な美少女ちゃんから求愛され子まで成すというラッキーに見舞われたあかおくんである。年齢も身分も越えた(??)愛を育んだこゆめ様ならきっとやさしくしてくれるはず!

 ・・・と思って「うみゃーん」と寄っていったら、おもいっきり「やーねぇ、こっちこないでよ」とすかっと逃げられてました。あああ、やっぱり・・・こゆたんは根がブラックだからねぇ。

 それにしてもこゆめにまで冷たくあしらわれてしまったカールの姿にはかなーりミジメなものがあった。いうなれば単身赴任から帰ってみたら妻のココロはすでに冷め切っていて、「アンタみたいな甲斐性なしと暮らすのはもうゴメンだわ!じゃー養育費と慰謝料だけヨロシク!」と荷物まとめてとっとと出て行かれてしまった悲しい夫!でもたしかに甲斐性なし!・・・というカンジである。それじゃーしょうがないか。(←ひどい)

 ああカール!かなしいオス猫カール!!でもこゆめには吹かれなかったぞ!他のヤツらに比べたらちょっとはマシじゃないか!がんばれカール、負けるなカール!!

 とはいえ結局うちの猫ズみんなから冷たくされてしまったあかおには、もはや安住の地はないかに思われた。人一倍なつっこいカールにはこれは辛い。しかし、「むきゅーん・・」とかなしそうにむずかりながら「ぴょーん」と飛び乗った椅子の上に救いの天使がいたのである。

 それはなんと、約2ヶ月ぶりで再会するカールの実の娘・くろこちゃんことポプラちゃんであった。

 ぽぷちゃんとカールのつながりは水よりも濃いが紙のように薄い。(←?) だってだって、実の親子といえども一緒に過ごした時間は限りなくゼロに近いのである。お互い覚えているわけもないんだから、ほとんど他人といっていい関係ですよね。
 どんな猫もだいすきなあかおのほうはともかく、ぽぷちゃんにしてみればこんなでっかい見知らぬ猫がずんずん近寄ってきたらきっと最初はこわがるだろうなと思っていたのだが、こりゃまたどうしたことでしょう。ポプラちゃんは初対面から一度もカールを怖がることがなかったのである。

 当初目をまんまるにして「うわー、コレがオトナのガチンコなのね。すごーい。わくわく」と興味津々でオトナ猫たちの騒ぎを見ていたポプラちゃんだったが、目の前に現れたモンダイのでっかいよそ者猫に対していきなり「あそぼあそぼ!」というように
「ちゃちゃっ」とじゃれついたから驚いた。度胸のあるお子である。
 知らないちびにじゃれつかれてちょっと驚いた様子だったあかおだが、根がアレだけに深く考えなかったようで(・・・・)すぐに「うん、あそぼ!」というようにポプラちゃんをかかえこんでなめなめしはじめた。

 ああっ、これって。もしかして感動の親子の再会なのね!
 でもなんかあかおがやりすぎて、ポプラちゃんが「ぎゃー」とかいってるけど。

 それでこゆめが「ウチの子にナニするねん!」と抗議しているみたいだけど。
 ・・・・・殺伐としている・・・

 ま、まあいいか。あんまり感動的じゃないけどなんだかたのしそうだし。(←ホントか!?)

 思えばカールあかおは最初から非常に子煩悩なヤツであった。まだ仔猫ズが目も開かず、ネズミ状態でうごうごしているときから「ぼくもお世話するー」とケージにずんずん入り込んではぴーぴー鳴いている仔猫たちを抱え込んでいたもんだ。
 さすがにおそろしいので、その都度「おいおい、やめなさーい!」と強制退去させていたのだが、それでもカールは隙を見てはケージに侵入しようとしていた。

 ヤツがドナドナされる当日「もうコイツはこんなに大好きな仔猫ズに会うこともないかもしれないんだな」と思ったらさすがにあわれになって、ひとしきり好きなようにさせてやったところ、なんとカールは仔猫たちのおしりをなめてあげてきっちり排泄の世話までしていたのである。スオミもアイノもこんなことまでしてあげなかったというのに。

 しかも仔猫たちをかまっているときのカールときたら交配まで覚えたオス猫だというのになんだかうっとりとシアワセそうで、見ているこちらとしては喜んでいいのかがっくりしていいのかわからないという非常にフクザツな感情を抱かずにはいられないのであった。仔猫ズをとられてしまったこゆめもめちゃくちゃ困惑した様子で「うるるーん」と文句をいっていたし。やっぱり全体としては「ほのぼのとした光景」というよりは「なんとなくまぬけな光景」であったことをご報告しておきたい。(・・・・・・)

 あのころのかいがいしい献身ぶりが功を奏した・・・とはまったく思えないが、とにかくポプラちゃんはあかおのことをまったくこわがりも嫌がりもしなかったのである。まさにカールにとって救いの神!人一倍なつっこくて猫好きなあかおにとっては、こうして一緒にいてくれたり遊んでくれたりする子がいたことはホントに幸いでした。

 そんなわけで、その日からカールとポプラちゃんは、サイズの違いも乗り越えて(?)対等な遊び相手として「ずだだだだーっ」「ずどどどどーっ」と追いかけっこして家中を爆走する仲になったのであった。いやあ、すごくうるさいです。もうカンベンしてください。(よわね) っていうかカール、完全にこねこと同レベルっていうのは・・・

 さて、ここで改めて帰還から一週間たったカールの我が家における立場をまとめてみよう。

 一、小姑スオミからは空気のように無視される。(ひどい・・・)
 二、元おホモだち・アイちゃんからはオニのように怒られる。(さらにひどい・・・)
 三、美人妻・こゆめからは怒られないまでも距離をとられている。(さびしい・・・)
 四、心のオアシス・ポプラちゃん。

 いやあ、ホントにポプラちゃんがいてくれてよかったです。助かりました。

 ちなみに、すおちゃんとこゆたんはどうやらカールのことをちゃんと覚えているようである。やっぱり女の子は賢いです。
 しかし覚えていればオッケーかというとそういうもんでもないようで、元々ヤツのことはあんまり好きじゃないすおちゃんは、今後も距離を置いて生活しようと決意しているらしい。実はカールのほうもスオミのことを思い出しているようで、うるさくすると怒られることがわかっているからあまり飛びついたりじゃれたりしないようにしているようだ。まぁコレはこんなカンジでじゅうぶん平和にやっていけそうなのでオッケーでしょう。多くは望みません。ぎゃーてーぎゃーてーはらぎゃーてー。(←?)
 こゆたんのほうは
といえば最初からあまり過剰な反応はしなかったしヤツが近くにいてもあまり気にはしないが、自分から必要以上にそばに寄ったり遊んだりということもないってカンジである。ここんちの夫婦関係についてはかいしょなし亭主のあかおが悪いのでこれもまあ良い。(そうか?)

 問題はアイちゃんだ。

 さすがは究極のばかばか猫アイノ、マジでカールのことを250パーセント忘れているらしい。さすがにここ数日は近くに寄るくらいなら許すようになったが、最初の頃は傍に寄っただけで「うーーー」と超低音でうなりまくって威嚇していた・・・かなーりひどい仕打ちである。
 しかも未だに警戒モードは解けておらず、急に駆け寄ったりすると「しゃーっ!」と兇悪に怒り狂う。どうもカールのほうはアイちゃんを覚えているようで、「なんで?なんで?アイちゃぁぁん」と非常にさびしそうなのがなんともフビンである。カールぅぅ、アイたろうがばかばかなせいで苦労をかけるねぇ。ゴホゴホ。(←?)

 しかしワタシは見てしまった。おきっぱなしになっていたキャリーバッグの中で熟睡しているアイノにそっと忍び寄った(?)あかおが同じキャリーに入り込んで、おもいっきり毛づくろいしまくっている姿を。ああカール、よかったねぇ。もうちょっとだね!でもアイノ、起きると怒るけど。・・・・・・

 カールの報われぬ思いが通じるのはいったいいつの日であろうか。がんばれカール!もう君も名実ともにおカマちゃんだし、もはやふたりの間を阻むものはないぞー!・・・ああ、イヤイヤ。

 以上で報告を終わります。次回のレポートをおたのしみに。



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