<ピピンニャのシンハラ料理〉 ピピンニャ ウェンジャナヤ පිපිඤ්ඤ ව්යංජනය
ピピンニャ スリランカの野菜図鑑index
ピピンニャ පිපිඤ්ඤ cucumis sativus Linn ウリ科
ピピンニャはキュウリの原種だと言われます。でも、日本で売られているキュウリを連想するとだいぶ様子が違います。沖縄のモーウィがピピンニャと同じように思えますが、モーウィは赤く熟してから料理に用いられるのに対して、スリランカのピピンニャは青くて若いうちにサンボーラやウェンジャナに利用されます。
『セイロンの蔬菜と野菜』のなかで
岩佐俊吉さんは「セイロンで売られているキュウリはものすごく大きい」と記されたのですが、この野菜はキュウリというよりはウリそのもので、その味もキュウリのような青臭さが全くなく淡白でさわやか。
ピピンニャは通常、煮物料理の主材料として使われます。淡白な味の特徴を生かしてスパイスもポルキリもごく小量を使ってさっと煮ます。
皆さんがスリランカでピピンニャに出会うのはきっと、ホテルの食堂で薄く切って出されるサラダや主菜の付け合せでしょう。「歯切れが悪く味もよくない」と散々な評判のピピンニャですが「のっぺりして少々ざらりとした食感は野生味があり瑞々しい」と言えます。
沖縄では熟したモーウィをイリチーにしますが、青いものを、つまり、ピピンニャをスリランカ式のあっさりカレー味にして食べると健康志向の方にぴったりと合います。
材料 ピピンニャ 赤玉葱 青唐辛子
カラピンチャ ターメリック マスタード・シーズ フェネグリーク
ポルキリ 塩
<材料の分量について>
ポルキリ→カレーライスQアンドA「ポルキリ」へ
作り方
① ピピンニャの皮をむき、適当な大きさに切り分けます。赤玉葱と青唐辛子を微塵に刻みます。
② マスタード・シーズを除くすべての材料を土鍋に入れて煮ます。
③ ひたひたのポルキリが少なくなるまで煮てからマスタード・シーズを加え、香りの立ちあがったところで火から下ろします。
*ピピンニャはすぐに柔らかくなります。マスタード・シーズは多く加えすぎると苦味が走ります。ピピンニャ半分の量で作るとするなら、小匙半分で充分です。
●ピピンニャ・サンボール පිපිඤ්ඤ සම්බෝලය
材料 小さな若いピピンニャ ピーマン 赤玉葱 ウンバラカダ(かつお節) デヒ(すだち) ポルキリ 塩
作り方
① ピピンニャの皮をむき、四つ割りにしてから、さらに小口切りにします。出来るだけ薄く切ってください。
② ①に微塵に刻んだ玉葱とウンバラカダを加えます。塩で味を整えてポルキリを少々加えます。
③ ②にデヒの汁を垂らします。
*サンボールの中でも味が淡白。あっさりとした風味は日本人好みです。
参考→ウンバラカダ(スリランカのかつお節)
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