夢のほうまでやられてしまえば ゆけるかもしれない たくさんの村や風 草や駅をはずしてきた 手のひらを重ねるように 手ざわれれば それでよかった 文字をノートに置いても 母は抱いてくれない 母をしくじった 母を しくじったら 仕様がない 夢のほうまでやられるよう あすから夢が起き出すよう 文字より速く 声より速く 母を産み 娘のように抱いてやる
きっと空よりひろい空 水よりふかい水がある 鳥よりも 魚よりも もう この人をゆくんだ