るーとらの秘密基地
松吉
■詩集『日の採集』
●ぼくと話そう
●風にふかれていた
●挨拶した
●五月
●言葉が焼ける
●行商
●勝負しようぜ
●ボス!
●ビールを飲もう
●愛しあってるかい
●いちにち 1
●いちにち 2
●いちにち 3
●日の底で
●(hahaha)
●夏が終われば
●洗濯
●ごめんよ
●夢の方まで
●挨拶
●プラットフォームで
■日のすきま
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■月のすきま
■カイエ
■詩集『ひまわり』
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■MK対話

いちにち 3

雨の日
無人駅で弁当をひらいた
寄ってきた子猫に骨をやった
冬田に冷たい雨がふる

父を病み母を病んだ日々
あの空は 許されたのか
むきだしにされた他者の膚は 癒えたのか

暮らしの底に折り重ねられた傷跡よ
雨の午後には疼くがいい
猫の背中に手をやるように
やさしくおまえを慰めよう

世界はおまえを使い捨てる
世界はおまえを終りにする
けれど まだ
ゆけるさ そう
たしかめて 濡れた合羽を着こみ
冷たい雨の中に出た