キリンの鳴く声が 海辺の方からきこえてくる ワニのように一日をあけ きょうのひとりを了えた 朝噛じった果実が 死体のように変色してしまった カーテンをひいて キリンを迎える準備をする こちらの装置のヒビの部分を やわらかくなめてもらえば助かるし ぼくもキリンの孤独を深く 濡らすことができる 自転車がいるかい 迷わずこれるかい 名も知らぬ星の左よこ 35度下方が ぼくの部屋だよ いく枚もの大気圏に燃えて 結石化した病痕を 迷わずたどって ここまでおいで ぼくと話そう