「ピラフのおいしい店“ダンケ”」 福岡市西新 (2001.7.17記)
すっきりとしたホワイトソース、というかスープ。あたたかい牛乳に静かにきれいなコンソメをとかし込んである。主張せず、ダマにならず、ただなめらかな液体、ピラフを支える補強剤、かよわい旨み。
ピラフにはパプリカの香。後味に何となし辛さが残る、口の中でアクセントになる。米には、奥そこまで鶏と野菜のだしがしみこみ、噛んでも噛んでも米の甘みに負
けない、いや調和しながらだしの旨みが続く。あくまでもさっくり、さっくり。シャキシャキと歯ごたえを残した色ピーマンもいい。
このピラフとスープが器の中で渾然一体となる。スープに浮かぶピラフの島。波打ち際からくずしつつたべる、楽しい。滋味に満ちた、そしてあっさりとした味のために、具のマッシュルームの缶詰め臭さが気になるぐらいだ。
食後のコーヒーも手を抜いていないのがうれしかった。手を抜いていない、ただの食後のコーヒーのどんなに有り難いことか。よかった。
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