Dial J.J.5 | ||
![]() 曲:★★★☆ 演奏:★★★ ジャズ入門度:★★ 評価:★★☆ |
[Recording Date] 1957/1/29 [5] [6] [8] [9 1957/1/31 [2] [3] [4] 1957/5/14 [1] [7] [10] [1] Tea Pot [2] Barbados [3] In A Little Provincial Town [4] Cette Chose [5] Blue Haze [6] Love Is Here To Stay [7] So Sorry Please [8] It Could Happen To You [9] Bird Song [10] Old Devil Moon |
Bobby Jasper (ts, fl) J.J. Johnson (tb) Tomy Flanagan (p) Wilber Little (b) Elvin Jones (ds) |
圧倒的な第一人者でありながら、J.J.ジョンソンといえば「○○○」という代表作として広く語られているアルバムがなく、強いて挙げればこのアルバムということになるらしい。しかし、演奏はともかく、音楽性にスペシャルなものがあるわけでないのがビ・バップ世代の悲しさか。このアルバムは57年録音たからビ・バップが終わってだいぶ時間が経過しているけれど、どこかオールド・スタイルで何かこう引っかかるようなアクがあるわけでもない。一方で、トロンボーンを吹きまくるというシーンもそれほどなく、妙に大人な振舞いが物足りない。J.J.のトロンボーンを楽しみたいと思うのならソニー・ロリンズの「Vol.2」かカイ・ワインディングとの盤の方が楽しめる。フラナガンの好サポートとエルヴィンのブラッシュ・ワークの冴えは聴きどころ。(2008年9月10日) |
The Great Kai And J.J | ||
![]() 曲:★★★★★ 演奏:★★★★★ ジャズ入門度:★★★☆ 評価:★★★★ |
[Recording Date] 1960/10/3, 11/2 [1]-[3] [6] [7] 1960/11/4, 11/9 [4] [5] [7]-[10] [1] This Could Be The Start Of Something [2] Georgia On My Mind [3] Blue Monk [4] Judy [5] Alone Together [6] Side By Side [7] I Concentrate On You [8] Theme From Picnic [9] Trixie [10] Going, Going, Gong ! [11] Just For A Thrill |
[1]-[3] [6] [7] J.J. Johnson (tb) Kai Windings (tb) Bill Evans (p) Paul Chambers (b) Roy Haynes (ds) [4] [5] [7]-[10] J.J. Johnson (tb) Kai Windings (tb) Bill Evans (p) Tommy Williams (b) Art Taylor (ds) |
言うまでもなくトロンボーンというのはジャズの世界では脇役で、J.J. ジョンソンはその脇役楽器の第一人者として知られる。僕はビ・バップ世代ミュージシャンにどうもピンと来なくて、実は J.J. もその中の一人。巧いことは十分理解できるものの根底に持っている音楽性が僕の好みより古いためあまり身近な人ではない。そんな J.J. は白人トロンボーン奏者、カイ・ウインディングの双頭グループで何度か共演していて評価も高い。試しに聴いてみるとこれまで僕が抱いていた J.J. に対する考えを変えるような音楽はここにはやはりなく極めてオーソドックスなジャズに終始していることから保守的なジャズ・ファンに好まれそう。ところが、この2人のコンビネーションが素晴らしいことこの上ない。ソロ・パートだけでなく2本のトロンボーンがあの手この手で小気味よく絡み合う様はまさに名人芸レベルのエンターテイメント。この際、ビル・エヴァンスを含めてリズム・セクションは脇役で実際、立場をわきまえたプロフェッショナルな仕事に徹しているのも聴きどころと捉えたい。気構えずに聴けて、いい意味での遊び心、歌心が横溢している上質で懐の深いジャズ。そんなアルバムを求めている方は是非トライを。(2008年7月19日) |