財務諸表を読む術
固定資産
固定資産 | 17年 | 18年 | ||
有形固定資産 | ||||
建設附属設備 | 25,884 | 22,813 | ||
航空機 | 1,132,944 | 1,004,282 | ||
器具備品 | 34,491 | 33,475 | ||
建設仮勘定 | 1,461,929 | |||
有形固定資産合計 | 1,193,321 | 2,522,500 | ||
無形固定資産 | ||||
電話加入権 | 1,817 | 1,817 | ||
ソフトウェア | 252,296 | 150,161 | ||
連結調整勘定 | 48,609 | 37,807 | ||
無形固定資産合計 | 302,723 | 189,786 | ||
投資その他の資産 | ||||
投資有価証券 | 38,438 | 49,571 | ||
差入保証金 | 63,976 | 62,663 | ||
繰延税金資産 | 179,861 | 119,732 | ||
その他 | 40,658 | 47,477 | ||
貸倒引当金 | △5,600 | △5,800 | ||
投資その他合計 | 1,813,379 | 2,985,931 | ||
繰延資産 | ||||
新株発行費 | 11,390 | 24,192 | ||
繰延資産合計 | 11,390 | 24,192 | ||
資産合計 | 10,563,226 | 19,999,880 |
固定資産の数字をいじります。たいしたことはしません。項目を減らすために足したり引いたりするだけです。
1.有形固定資産合計の数字だけにします。内訳を見ていても私には何も見えてきません。まだ財務キャッシュフローの有形・無形固定資産の取得による支出、営業キャッシュフローの減価償却費を見たほうがわかったような気分になれます。
18年度
22,813+1,004,282+33,475+1,461,929=2,522,499
2.無形固定資産を電話加入権・ソフトウェア・その他と連結調整勘定に分けます。
18年度 1,817+150,161+0=151978
連結調整勘定=37,807
3.投資有価証券に流動資産の有価証券を加えます。。
18年度 0+49,571=49,571
流動資産の有価証券のうち、売買目的有価証券は時価で記載。取得原価と時価の差額は損益計算書の営業外損益に計上。
投資有価証券のうち、その他有価証券も時価評価。その差額は、 含み益・・・含み益×税率を繰延税金負債へ、含み益-含み益×税率を資本の部のその他有価証券評価差額金にそれぞれ計上。 含み損・・・含み損×税率を繰延税金資産へ、含み損−含み損×税率は△としてその他有価証券評価差額金にそれぞれ計上。
4.投資その他の資産の繰延税金資産に流動資産の繰延税金資産を加えます。
18年度 95,451+119,732=215,183
ここで税効果会計を......
損益計算書に貸倒引当金繰入額を費用として計上したけど(会計側)、税務側では貸倒引当金繰入額を損金として認めてもらえず税引前利益+貸倒引当金繰入額に課税されることになった。
会計側 税務側
税引前利益 ≠ 課税所得(税引前利益+貸倒引当金繰入額)
法人税額 = 法人税額
税率 ≠ 税率
(法人税ですから、税務側が決めるものです。会計側にもこの法人税が計上されます。)
これでは会計側の税引前利益に、定められた税率以上の税負担がのしかかってくることになります。税負担率を法定実効税率と呼ばれる税率に近づけなくてはいけません。
そこで何をするか? 貸倒引当金繰入額×税率を法人税等調整額に△計上するだけです。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額をセットでみれば適切な税率になります。ここまでが税効果会計。で後は、税金の前払い分(貸倒引当金繰入額×税率)を繰延税金資産へ。税引後利益の増えた分(貸倒引当金繰入額×税率)を資本の部の利益剰余金へそれぞれ+計上します。
5.投資その他の資産の残りを足し合わせます。
18年度 差入保証金+その他+貸倒引当金
62,663+47,477+△5,800=104,340
6.繰延資産は、資産というか費用。毎年、償却しなければいけません。償却額は、開発費が販売費及び一般管理費。他の科目は営業外費用へ。
18年度 新株発行費 24,192
流動資産とあわせて表にしてみます。
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