潰瘍性大腸炎とは
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜を侵す非特異的な炎症性疾患で、大腸粘膜にびらん、潰瘍ができ、腹痛、下痢、血便が起こり増悪と寛解を繰り返し慢性的な経過をとる場合があります。
男女の罹患比率に差はなく、発症年齢は20歳~30歳くらいの若い世代に多くありますが、若年者や高齢者まで発症します。潰瘍性大腸炎は、国の難病指定になっています。
潰瘍性大腸炎の原因
潰瘍性大腸炎の原因は、明らかになっておらず、自己免疫の異常やストレスなどが関与していると考えられていますが、潰瘍性大腸炎の人の多くは家族内での発症ケースもあり、なんだかの遺伝的要因も関与しているのではないかと言われています。また、潰瘍性大腸炎の多くの人に腸内細菌叢のアンバランスや腸内細菌自体の減少がみられることもあり、腸内細菌フローラにも注目されています。
潰瘍性大腸炎の西洋医学治療
潰瘍性大腸炎の西洋医学治療としては、炎症を抑える目的でサラゾスルファビリジンが用いられてきましたが、最近では副作用を軽減できるメサラジンも開発されています。それ以外に炎症を抑える目的でプレドニゾロンもよく用いられます。その他、免疫抑制剤、抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤などが用いられます。
潰瘍性大腸炎の漢方薬
潰瘍性大腸炎の初期や軽度のものであれば漢方薬単独で対処もできますが、多くの場合、西洋薬を用いながら漢方薬を併用し西洋薬の軽減や離脱につながるようにします。また、QOLを上げるにも漢方薬は大変役立ちます。
漢方薬は、漢方独自の物差しでその人その人の症状、証を把握し漢方薬を決定します。虚実で判断すると
虚証
体力が弱く、胃腸機能が低下しており、血色悪く下半身が冷えやすく食欲がなく下痢や尿量が少ない場合、人参を中心とした漢方薬を用います。腹直筋に緊張や腹痛などがあれば桂枝、芍薬が組み合わされた漢方薬を用います。
中証
体格も中等度で、体力も普通で胸脇苦満がある場合などには柴胡を中心とした漢方薬を用い、下痢、口喝、尿量の減少がある場合には、柴胡剤に水分代謝を改善する漢方薬を加えます。下痢がひどくなければ補剤を用い、下血があれば止血作用のある漢方薬を用います。
実証
あまり多くはありませんが、実証で熱証のある人で血便を伴う場合には、芩連剤や駆瘀血剤を中心に用います。
潰瘍性大腸炎の養生
潰瘍性大腸炎は、再燃、寛解を繰り返し慢性化しますので、日頃の養生は大切で、ストレスをうまく発散し、ストレスフリーの生活に心がけましょう。ストレスは脳腸相関の関係からも重要なポイントで、リラックスし精神が安定していれば、そのサインが腸に伝わり、腸の働きも安定します。食事は。低脂肪にして動物性たんぱく質は控えめにしましょう。発酵食品をバランスよく摂ることで腸内細菌フローラを活性化し善玉菌優位にしましょう。特にFK-23ファカリス乳酸菌などで積極的に腸内細菌フローラを改善することはお勧めです。
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