松岡マラソンに参加して
田中 栄一朝まだあけぬ4時に「コンコン」とドアをたたく音がした。兼ねて約束してあった加藤さんだった。
小声で「おはよう」と挨拶した。今日の伴走をしていただく、加藤さんだ。
住宅前の暗闇の公園横に一台の自動車が止まっていた。もう一人の友のA氏が待っていた。
「おはよう」と挨拶し、車に乗り込み、お互いに今日は一日よろしくと言い。まずは小牧インターから名神高速、北陸自動車道を経て一路福井へ。
途中南条サービス・インターで朝食に暖かいうどんを注文し、それぞれなにかを食べていた。
現地についたのは、7時頃、まだ雨がしとしとと降っていた。
傘を差し、大会本部に顔を出した。
係りの人が(「ご苦労様」と言ってくれた。雨の止むのを車の中で待機していた。
暫くすると雨もう止み、8時20分、開会式が始まり、今日は私が選手宣誓をやることになっていた。
「選手宣誓、われわれマラソンランナーは・・・」と杖を片手に宣誓。無事おえた。ホットした。
次はスタートを待つだけだ。
ジャスト9時、花火が「ドドドーン」と虚空全体に鳴り響いた。
700人と人数は少ないが。スピーカーからは松村和子の帰って濃いよの音楽で送り出された。
最初は元気に飛び出した。しばらくすると汗が出てくる。他の人たちも元気だ。
コースは九頭竜川河川敷を日本海に向かって走る。
肩と肩とふれあう感じで、足元も気をつけなければいけない。
2時間ぐらいすると、体が重くなる。平生私は1時間程度の練習し貸してない。それで5時間はきついものがある。折返しまでは、はるか先の先。
速い人は2倍の速度で走る。途中エードステーションがある。チョコレート、パン、バナナ、飴、水のほかにスポーツドリンクなどなど。
足が硬くなり熱が膝に、足首にまたお尻、股関節、体中が痛くなるのを覚える。
トイレ休憩にストレッチを繰り返す。折り返しが見えたときはあと半分と自分に言い聞かせる。
折り返しの所にいる係りの人に「さようなら」と言い残しあとは復路。スタートの時に流れていたあの歌を思い出す。帰って濃いよ、心に誓う。だがまだ遠い。
エードでまた飲料水を取る。また走る。ゴール少し手前で思うように進まないあと少し、あと少し、遂にゴール。
感激が体を駆け巡る。やったやったやった。これで私はフルマラソン5回も走った。
苦しいけれどまた楽しい。これからも走り続けるつもりだ。
平成15年11月30日(日)