夢 おいかけて

Happiness Mari

いつものように台所をしながらテープを聞いていたら、ふと心にひっかかるものがありました。
それは「いきいきシルバーライフの大きなポイントのおはなし」

シルバーライフ…??
 シルバーだなんて私にはまだまだだわ!!でも、「これからをいきいき輝いて生きる」??うーん 「輝いて」かぁ…。今の私って…。

そんな事を考えながらテープに耳をかたむけて聞きますと、人は誰も年を重ねます。でもいきいきとした老後を送るにはこんなことをヒントにして生きてくださいね「いきいきシルバーライフの大きなポイントのおはなし」それは自分なりのライフスタイルをいかに作り出していくかにかかっています。
ここでは定年後あるいは老後のあなたがいきいきと輝くような毎日を送るためにヒントをあげてみます。
あなたなりのライフスタイル作りの参考にしてみてください。5項目あります。

1.ボランティア活動に参加してみる。
 あなたがお持ちの自由な時間を思う存分生かせるのが各種のボランティア活動です。地域の緑化運動から文化活動までボランティアを通じてあなたという存在が人や世の中と繋がっていることを実感してください。

2.夢の実現に着手する。
 子供の頃に持っていた夢や大好きだった事、今まで忙しく、やる余裕のなかった夢を実現して少年少女の輝きを発揮しましょう。

3.新たな友達を作る。
 ボランティアや趣味を通じて友達の輪を広げていきましょう。学校や職場とちがい今こそ老若男女あらゆる友達を作り思う存分楽しめる時です。

4.好奇心が大事。
 趣味がないというあなた、今からだって遅くはありません。デパートやスーパーに行っただけでもおもしろそうなことはいくらでもあるはずです。そしておもしろいと思ったことの周りには必ず仲間がいます。好奇心を持って始めてください。

5.楽しい姿を見せて若い人の手本となる。
 平均寿命が延び高齢化社会の中では、老後を生きるあなたがいきいき輝いている事が一番です。そんなあなたの姿を見て若い人も自分の楽しい老後を想像することができます。ある意味でこれこそ最も大切なあなたの役割かもしれません。いきいきシルバーライフのためにご参考になさってください。という内容のものでした。

シルバーライフはともかくとしても、現在の今がいきいきと輝いていたいわ。
そうよ、私ももう一度一生懸命になれるものがほしい!そして楽しみながら満足感と夢が広がる物…。あー何がいいかしら…。

振り返ってみると子供の頃に英語塾・そろばん・習字・茶道華道・日本舞踊・ピアノ・エレクトーンといろんな学習塾やおけいこをしてきました。
そんな私がおさぼりしないで長く続けていたのは日本舞踊とエレクトーンでした。
優美と華麗な衣装で舞う日本舞踊。さまざまな音色をかもしだすエレクトーン。どちらも華やかさがあって私は好き!そうだ、もう一度エレクトーンを始めよう!!これなら今の私にも出来るかもしれない…。
それにエレクトーンは同じ鍵盤楽器のピアノと違って体全体を使って演奏するから、私には最適だわ。基本的に、右手でメロディーを、左手で伴奏を、左足でベースを、右足で音量調節等をします。さらに、ひざを使って音に響きの効果を与えるサステインという機能の調節も行います。これだけ全身を使うわけですから、エレクトーンは、「一人でオーケストラが組める」ということです。

もう一つのエレクトーンの特徴として、音色があります。AWM音源+FM音源による高音質で多彩な173種以上の音色を再現できます。
最近では「VA音源(ヴァーチャル・アコースティック音源)」を搭載していて、これは本物そっくりの管楽器やアコースティック楽器の音が再現でき、例えば、フルートの奏でる美しい音とともに、そのかすかな息使いや、かすれた音までも表現できます。
 こうした機能によりエレクトーンは演奏する人の意思によって、ロック、バラード、オーケストラ、ポップス、ビート、ジャズといった様々な演奏を楽しむことが出来ます。

思い立ったら吉日、早速レッスンを始めることにしました。
そしてエレクトーンも新モデルに買い換えしました。
 ここまではトントン拍子だったんですが…。新モデルのエレクトーンはどこかパソコンに似ていて操作が結構難しい。それと楽譜が見えないのでこれまた一工夫でエクセルを使っての独自の楽譜を作らないといけません。けれどこれらをやってる時はなぜか楽しい。
そしてエレクトーンのMDRにフロッピーをセットしてプレイボタンをオン。リズムにのって演奏している時は爽快、そしてエンディングがドンピシャリと合えば満足感でなんともすがすがしい。

レッスンを重ね、レパートリー曲が1つ1つ増えていくだけで十分と思っていたのに、先生の薦めでヤマハフェスティバルで演奏することになりました。
曲目は「ポーリュシカポーレ」に決めました。
イントロは素朴で静かにフルートの音色、そして聞かせどころはバラード調にアレンジしてピアノ音。更に盛り上がってエンディングはオーケストラサウンドで。そして最後の4小節は高音質の効果音を入れてパフォーマンスも加えてのラスト。よし これでいこう!
やるからにはバッチリ決めなくっちゃ!まさかこの年になってまた舞台に立つなんて…。そしてメイクもドレスもこの日だけは念入りにそしてゴージャスに。
エレクトーンの前に座りフロッピーをセットしスタンバイオーケー。そしてプレイボタン オン。
真っ暗だった舞台にまぶしいほどのライト。私はこの瞬間から3分間のエレクトーン奏者なんです。舞台の背後にはスクリーンで私の手元や表情が映し出されています。子供の頃から写真やビデオには慣れっこでしたが、さすがに今となっては恥ずかしい。私はただただ夢中で演奏していました。

エンディングまでくると次第に気分も盛り上がり、ラストがピタリと合った時は引き上げたという満足で思わず笑みがこぼれました。
 そして会場内から聞こえてくる拍手は私をますます感激でいっぱいにしてくれました。またインタビューでも短いトークではありましたが、私らしさを表現することができました。

このフェスティバルへの出場は私にとっては最高の思い出になりました。
また演奏を聞きに足を運んでくれたみんなに感謝です。
それとあの花束は最高にうれしかった!!そんな幸せな花束だったから、リビングに玄関に応接間にと。そしてあとの花束はお墓に供えてきました。こんな環境で暮らせることに感謝したかったからです。あー 思い切ってレッスン、始めてよかった!!日々のレッスンも楽しいし次はあの曲をマスターしようと意欲もわきます。
そして今は密かに夢も抱いています。いつか孫達と一緒にペアルックでアンサンブルで演奏会がしたいな…。そんな夢おいかけてイキイキライフしてます。