線路はカーブで いつも私の前を 斜めに 傾いて 光る乗客を運んだ その後には 乾いた闇があり 深さはいつも 私を狂おしくした 私は懸命に暮らした 私は信じることが出来なかった 新しい空虚以外に 確かなものを知らなかった 求めることで世界は傷を受ける ほんとうは 自己愛の惨劇にすぎぬのに 人は失愛をする 光る乗客たちは郊外へと帰る 私の前を斜めに傾いて 乾く言葉は着地しない ぼくらの一瞬の永遠 何処へもゆけぬ ぼくらの一瞬の永遠