るーとらの秘密基地
松吉
■詩集『サマータイム』
  ●花
●走る野鹿
●あれは幻
●雪がつもる
●道尽きて
●夜明けの寒さに
●summertime
●ひと夏の経験
●笛
●青空
●夜の蝉
●老子
●砂漠の駱駝
●恋する惑星
●光る乗客
●空の深さ
●猿が哭く
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■くうくう!
■MK対話

雪がつもる

ゆきがつもる
たくさんの川にゆきがつもる
青空いっぱいのゆき
ぼくにあふれた

ゆきがつもる
うすく剥がれた時間をゆくと
気球みたいにさみしい夏が
むこうの空に浮かんでいた

ゆきがつもる
空には飛行機
曲がって
見えなくなった

満月の夜は
たましいを病んで

今夜は
こころが腫れて
いいにおい
こころがいたくて
いいにおい

ゆきがつもる
青空いっぱいのゆき
ぼくにあふれた