ゆきがつもる たくさんの川にゆきがつもる 青空いっぱいのゆき ぼくにあふれた ゆきがつもる うすく剥がれた時間をゆくと 気球みたいにさみしい夏が むこうの空に浮かんでいた ゆきがつもる 空には飛行機 曲がって 見えなくなった 満月の夜は たましいを病んで 今夜は こころが腫れて いいにおい こころがいたくて いいにおい ゆきがつもる 青空いっぱいのゆき ぼくにあふれた