るーとらの秘密基地
松吉
■詩集『サマータイム』
  ●花
●走る野鹿
●あれは幻
●雪がつもる
●道尽きて
●夜明けの寒さに
●summertime
●ひと夏の経験
●笛
●青空
●夜の蝉
●老子
●砂漠の駱駝
●恋する惑星
●光る乗客
●空の深さ
●猿が哭く
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道尽きて

道尽きて
陽は天にあり
世界はわたくしを立たせ

走る地平がないのなら
犬のように穴を掘り
これがわたしの地平である

寝転べば
やはり空は高く
星が階層して回る

思い出は固く
他人のようだ
すでにわたしは放たれている

道尽きて
他人のわたしが立っている
空を晒して立っている