【湯原湖トライアスロン2016・パワーレポート】

今回は、最後まで元気よく走れたし、目標タイムもクリアできた。
が、しかーし・・・(他人に厳しく)自分に甘いアタシは、目標を低く設定してしまっていた。
 
 朝10:00の飛行機に乗って・・・なんてのは省略して、岡山空港に到着。
レンタカーで湯原湖を目指す。1時間も高速に乗っていると飽きてしまう。それに操作が判らず、ラジオも聴けない。
それでも、迷うことなく到着した「湯原温泉郷」は、なんでも「Oh!サンショウウオ」で有名だとか。
 到着した旅館は「いづみ家」というところで、会場からは7キロ程離れている。
自転車を組み立てて、500メートルばかり試運転してから、選手登録に行く。
 7キロ離れた所まで自転車で行くか車で行くか迷ったのだが、はっきり言って自転車で行くのはめんどくさい。
でも、「メンドクサイ」なんてのを理由にしてはイカンので、帰りは荷物が増えるからという理由で車で行く。
 
 まずは、スイム会場に行って見る・・・「なるほどこんなかんじか、判った」
本当は、それからバイクのコース(一周約32キロ)を自転車で試走する予定だったのだが、モタモタしている間に時間が無くなってしまった。
しょうがないので車で走るのだが・・・
これが、クネクネの山岳ステージ(それほど勾配はきつくないのだが)でDHポジションで走るの、どーよ?って感じ。

 その後、説明会に参加する。
これは必須だそうである。
ここには、今回リレークラスにエントリしている吉本興業の芸人が挨拶にきていた。
なんでもスイム担当は1500bを15分台で泳ぎ、バイク担当は去年の徳之島大会のリレーバイク部門トップ、ラン担当者はフルマラソンを2時間40分で走るとか・・・
(ふーん)
  このめんどくさそうな説明会がちょっと面白い。
「ゼッケンはバイクの時は後ろに、ランの時は前に付けてください。
でも、ゼッケンは1枚しかありません。余裕のある人は安全ピンで付け替えてください。(ここで会場から笑い)
もしくは、ゼッケンベルトを使ってください。ゼッケンベルトを持っていない人は・・・買ってください。(ここで会場から笑い)
そのどちらも受け入れたくない人は、前に付けてください。(ここで会場から笑い)」

 それからバイクのコースについての説明で・・・
「明日は、16:00まで道路規制していますが、313号の交差点のところに信号があります。
信号は無効になるように警察に頼んでいますが、ここは一時停止することになっています。
レース中に一時停止することなんて聞いたことないので、警察に『一時停止しなくてはいけないのですか』と訊いてみたところ、
『一時停止してください』とのことでしたので、『判りました』と応えました(ここで会場から笑い)」
 こんな感じで終了したのが18:30

  旅館に帰って夕食なのだが、アタシの他には若い男性が一人。閑散としたものである。
 夕方にオニギリ3個と7iの小アンパン4個食べてしまったのであまりお腹が空かない。
いつもなら、貧乏性むき出しにして無理やり食べるところなのだが余り食べ過ぎると翌日よろしくないので控えめにしておく。
「炭水化物中心にして、脂っこいものや繊維質のものは避ける」ようにしてきたのだが、上手そうな牛のステーキが出てきたので食べてしまった。
これまで、3日間食事に気をつけてきたというのに最後の最後でコレだもの・・・
 旅館には風呂がないので100b離れた外湯温泉へ行くのだが、これがイイ(後述)
帰ってきてから、明日の準備をしてオヤスミ・・・

  翌朝は6:30からエントリで、スタートは9:00
朝食は6時に用意してもらう。ここでも食べ過ぎに注意して、7時少しまえに車に自転車を積んで会場に向かう。
7:30頃にエントリを済ませてウェットスーツを着る。8:00から入水チェックなのだ。
 この頃になると、段々と緊張感が増してきて、帰りたくなる。
更に、周りにいるヤツがみんな強そうに見える。
お腹が出たデブを見ても、「きっと、あの中にはアミノ酸がタップリ詰まっていて無限のエネルギーをレースの最後まで供給し続けられるに違いないっ!」とか、
禿げた頭も「究極の空力対策」に見えてしまう。
「あー、なんでもいいから中止にならないかしらぁ〜」って気分。

 スイム会場は、川の一部の溜りを利用している。流は全く無く、見た目にはいい感じなのだが水は濁ってて底は見えない。
汚くは無いのだろうが、多分、下がドロで流れが無いので澄んだ水にはならないんだろう。
ちょうど、薄めの麦茶の中を泳ぐような感じなんだけど、水温:20度と冷たい。
 ここのスイムは、フロートスタートと言って、浮いた状態から一斉にスタートするんだけど、去年は水に入る前のスロープにまだ選手が大勢残っている状態でスタートしてしまったとか。
今年はそういうことが無いように9時10分ぐらい前から、盛んに入水するように言うんだけど、何せ水が冷たいからできればギリギリまで入りたくない。10分も浸かっていたらスタートする前に脚が攣ってしまうではないかっ!
 それでもソロリソロリと嫌々ながら三々五々入水してスタートを待つ。
昨年のようにスタートの合図に乗れないと嫌だ!と考えた選手は前方で待っていたもんだから、心太式に押し出されて冷たい水にの中に追いやられてしまった。
 アタシも意を決して5分ぐらい前から入水してスタート待った。
こんな、状態が手伝って、いつの間にかいつもの嫌な緊張感は何処かにすっ飛んでしまった。
『ホワーン』(だったかな?)
「あーぁ、始まっちゃった」しょうがないから泳ぎ始める。
 1周1000bを2周。去年までは反時計回りだったのだが、今年から時計回りにしたとか。
反時計回りだと、左オープンのスイマー(左に顔を上げて呼吸する人)は呼吸の度にコースロープを確認しながら泳げるのだが、時計周りだと逆に右オープンの人に優しい。
アタシは左オープンなので、顔を前に上げて前方の目標を確認しながら泳ぐ。
 ずいぶんと離れたところに大きな黄色いフロートが浮いている。
先ずは、あそこまで行かなくちゃ行けない。「ずいぶん遠いなぁ」
そこまでに行くと更にその先の大きな黄色いフロートまで行って折り返すのだが、そこまで行っても未だ一周の3分の1にも満たない。
「コレを2周してから自転車で32.5`のコースを2周、そのあとランで7`のコースを3周・・・ヤレヤレ」
始まったばかりなのだから当たり前だ。
 それにしてもみんな早い、バンバン抜かれる。
人数が少なめの大会ではあるがやはりスタートしてしばらくは大勢が密集しているため波が立って、顔を上げても前方が確認しにくい。
抜かれるたびに、「よし、コイツに着いて行こう!」と思うのだが、すぐに着いて行けずに断念して別のヤツの後ろに着く。
 そうこうしているうちにずいぶんと、調子が出てきた。
顔を上げて、ちゃんと前方を確認できるようになったし、なんだかさっきよりずいぶん泳ぎやすくなった。
 それは、そうである。
早い人はみんな、前の方に行ってしまい、周囲には遅い人ばかりが取り残されてしまったのだ。
なんだか、ちょっとさびしい。
もしかすると、アタシ、スイムのビリなんじゃないかしら?ってちょっと不安になる。
 それでも、しょうがないから2周するしかない。
遅いなりにもいい調子で、2周目をクリアして、上陸。
次はバイクだ。
トランジションまで小走りに進みながら、「オレのバイクしか残ってなかったら嫌だなぁ」なんて想いが頭をよぎる。
ところが、存外バイクは残っている。
「なんだ、未だいっぱいあるじゃないか」と、気を取り直して頑張る。(スイムは約330人中127位)

 ウェットスーツを脱いで、サングラス、ゼッケンベルト、ヘルメットとシューズを履いてスタート!
道路に出てからDHバーを握って、よし、本気出すぜ!って。
スタート直後に早くも10人ほど追い抜く。それにしてもみんな、何でこんなにユックリ走っているのかしら?
もしかして「速度規制区間」とかあったかな、まぁいいや。
 川沿いを少し走ってから湯原湖沿いの山岳ステージに入る。
道幅はそれほど広くは無いが、規制されているので対向車が来る心配は無い。
それにしてもカーブの連続でDHバーを握って走るとブレーキが使えないので難しい。
しかも、アタシのTTマシンは、ダンシングがやりにくくて座ったままブン回すことになる。
 ここは、ドロップハンドルでダンシングしながら走った方がいいな、なんてブツブツ言いながらも少し抜いた。
そんなこと考えながらダムの上を通過する。
『ちょうど、そこにカメラマンが構えていたので、DHポジションのままカメラ目線でピースサインを送る。
全く、何やっているんだか。
 ダムを過ぎてもワインディングロードは続くのだが、ここからは若干下り気味。
DHポジションで下りのワインディングロードは厳しいのだが、それにも増して怖い。でも、みんな早い。
 ここへ来て、またしても次々と抜かれだした。
山岳ステージ終了後は一般道に入るのだが、ここもソコソコのアップダウンがある。
はっきり言って、このコースはDi2サマサマである。細かいアップダウンとコーナーの繰り返しで、めんどくさがりやのアタシでも頻繁にシフトチェンジを繰り返す。
これがWレバーだったら、こうは行かない。
 しばらくすると、豪快なダウンヒル。
恐る恐る、メーターを見ると60`近い。その先にカーブ・・・ウーッ怖い!
って、アタシの横をビックリするようなスピードで走り抜けてゆくライダーがいる。
「君には家族が居ないのかい?、アタシには居るよ」無理はできない。
TTマシンの癖に、上りの山岳ステージで抜いて、下りの高速コースで抜かれる。(ウゥ・・カッコワルー)
 周回の最後の方は平坦なコースがしばらく続く。
ここはDHバーを握ってかっこよく走れる。時速40`ぐらいでブンブンまわせる・・・ウー、楽しい!
それなのに、カメラマンが居ない。「こういう所、撮って欲しいのにぃ」
地元のオバァが、スマホ片手にアタシの写真撮ってる。
「撮ってどうすんのよ?」とか、思いながらもピースサインで応える。
ようやく、一周目が終わる。でも、もう一周走らないといけない。更にその後ランで7`のコースを3周・・・先は長いと、考えるとチョット嫌になる。
 2周目は、1周目のコースが頭に残っているのでコーナーを少し上手く回れるようになった。
それでも、平均速度が遅くなってきた。「ウーン、流石に弱ってきたかな」
一周目は40`出ていたところが38`しか出ない。
自転車、何処かおかしいかな?イヤ、おかしいのはアタシだ。
 それでも、バイクのゴールが近づいてきた。
バイク終了時の順位が105位。少しは挽回したんだね。
バイクをラックに引っ掛けて、ヘルメットを脱いで、靴を履き替えてから、アンパンを1つ食べて走り出す。
「後はランだけ。でも7`のコースを3周・・・」馬鹿は死ななきゃ治らない!

 バイクを置いて、国道沿いの歩道を走り、やがて温泉街の中を走る。
温泉街は応援が盛んだ。
子供たちが、手を振って応援してくれる。。。
「子供たちが・・・?」
頭の中で久保田早紀の「異邦人」が流れ始めてしまった。
「ヤレヤレ、今回は『異邦人』かよ・・・」結局、最後まで「異邦人」と一緒に走ることになってしまった。

 たかだか3周でも草臥れてくると、2周目か、3周目かが分からなくなることがある。
その為に、2周目に入ったランナーは青色のバンドもらって手に巻く、3周目は白色。
1周目はバンドをしていないランナーを目印にバンバン抜きまくる。(空と大地がふれあう彼方〜♪)
 ところどころのエイドステーションで、冷たい水を頭からかけてくれる。
これが気持ち良いのだが、自分のちょっと前のランナーが水をかけてもらっていると、待っていなくてはならない。
そんなの、カッコ悪いから、そこはパス。
2周目は青色のバンドを(得意げに)付けて、同じく青色のバンドを付けたランナーを標的にするのだが、流石に簡単には抜けない。
ここで、頭から水をかけてもらった、(なんだか、お地蔵様みたいだな)
頭からかけてもらった水が、汗だくの身体を伝って、やがて靴の中に浸透する。
靴の中が『クチュクチュ』なる。これ、臭いんだろうなぁ。(あなたにとって私、ただの通りすがり〜♪)
3周目は、青と白のバンドを(誇らしげに)付けて進む。
この頃になると、1周目、2周目、3周目とごちゃ混ぜである。
あー、あと1周。。。なんだか、ここへきて元気が出てきた。
それでも、同じ3周目のランナーはお互いに沈黙のままに意識して簡単には抜かせてくれない。
 結局、最後の最後で3人ほど抜かれてしまった。(ちょっと振り向いてみただけの異邦人〜♪)

最後はレッドカーペットの上を走って(できれば外したくは無かったのだが)サングラスを外してゴール。
徳之島の大会みたいに途中で心が折れてしまうことは無かったんだけど、途中で時計を見て、「あー、5時間切ったな」なんて思った瞬間、気が抜けてしまったのかもしれない。

 それにしても、スイムと、バイクが遅すぎた。どーしよー。。。困ったな、ビールでも飲みながら、誰のせいにすれば良いかゆっくり考えるとしよう。

 最後まで元気よく走れ(それなりに)上手く行ったのだが、それでも納得行く結果が出ない。
じゃぁ、どうすればいいというのだ・・・
 ここの大会は★0歳台で順位がでるのだが、石垣島みたいに★0〜★4歳、★5〜★9歳と5歳ずつに分類されている大会だったらアタシは表彰台だよ。
そういう大会を狙うかな。。
※:ここの大会、一切距離の表示が無い。自転車はメーターで分かるんだけど、ランはサッパリ。これはなんとかして欲しい。

<番外編>

 さて、ゴールの周りには少々露店が出ていて。。。
   「蒜山焼きそば」、「ジェラート」、「まめカレー」が振舞われます。
このころになると、順位が貼りだされた。
まぁ、ダメだろうなと思いながらも、万一と言うこともあるので恐る恐る確認してヤッパリと、ガッカリする。
約330人中66位、★0歳台で12位。8位入賞とは言わないまでも一桁には入りたかった。
すると、アタシのココロの内を写したかのように雨まで降り出す始末・・嗚呼、トライアスロン・・・また来年だな。

    かくなる上は、サッサと帰ってビールだ。。
旅館に帰って一風呂浴びるのだが、ここの温泉がイイ!まぁ、ソレほど温泉らしくないのだが頭も洗えるし、露天風呂もある。
雰囲気的には雪景色の中で楽しみたい気分
 宿に帰ると、女子で総合3位に入ったという女性が旅館の女将に挨拶に着ていた。
「3位か、いいなぁ・・」と思いながらも話に入っていけない惨めな気分。(後で調べたらアタシの方が早かった)


 今夜の夕食は鮎のお造りと、牛のタタキ、岩魚、鮎の甘露煮・・・お櫃の中身も含めて全部食ってやったのだが、それでも夜中に腹が減って目が覚めてしまった。
持って行ったおつまみの煎餅とウィスキー+ビールで空腹を紛らわす。
翌日は朝食を食べると先ず、温泉に行ってアサブロを頂いてから早々に帰路に着く
 未だ少々時間に余裕があるので、旅館の女将にこのアタリの見所を聞いてみると、「蒜山だね」だそうである。
昨日bikeで走った山岳ステージを車で(ヤケになって)80`くらいでぶっ飛ばして、蒜山へ向かう

 「蒜山高原」に着いてはみたものの、「アタシはここで何すればいいのよ?」って感じで困ってしまった。
「道の駅」とあるところで、「宿泊者以外立ち入り禁止」という、ホテルに入っていって、(ヘタクソな)ソフトクリームを巻いてもらった。
水っぽくて、イマイチである(350円)。
 蒜山から高速に乗って岡山空港を目指す。
時間があると思っていたら、随分と押してきてしまって、高速を150`でぶっ飛ばす。
 何だかお腹が空いたので、空港のレストランでビール+タンタン麺:ウーン・・・
 岡山と言えば、「桃太郎=キビダンゴ」。お約束のお土産を買ったら、またお腹が空いてきてしまった。
「から揚げ入りばくだんオニギリ」を買って機上のヒトに。。
 いい大会だったけど、此処の大会に出て、徳之島にまた出てみたくなった。
来年はどうしようか・・・時間を掛けて考えることとしよう。

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