【徳之島トライアスロン2015・パワーレポート】

まずは、ココを見てもらって・・・

 今年は、去年とほぼ同じ数のエントリー数で、約400人。去年は150位、同年齢順位は27位。それを上回るとかじゃなくて、1ページに名前を連ねる。
そのためには総合で70位ぐらいに収まらなきゃいけない。
 走り出す前は、まぁ普通に行けばそれ位には入ってもいいはずだワイ!ぐらいに思っていた・・・
(なんたって、泳輪走で年間8000キロ以上走ったしな)
 今年は台風の影響か、swimが通常の2キロから1キロに短縮された。 1キロのswimの折り返し地点は500メートル先。随分と近く見える。
去年は、グッと控えめに後方からなんとなーくスタートしたけど、今年は違うわよ(黒崎風に)。
「ガツガツ、行ってやるぅ!」
スタート1分前の合図に合わせて前の方にソロリソロリと進む。前と後ろじゃ1分ぐらい違う。
「バーンッ!」
ガツガツ、行きますよ。通常の半分に短縮された1000メートルなんだから20分は切りたい。
 波が大きくヘッドアップしても目印のブイが見えない。距離を半分にした理由もそれとなく納得が行く。
 それでも、去年よりは抜かれていないような気がする。アレヨアレヨと言う間に、500メートルのブイが見えてきた。
『フッ・フッ・フッ・・・良い感じだぜ』
ワールドカップの選手になった気分で、バトルをイメージしながら折り返す。
なんだか、少しコースをそれ気味だが、折り返し後は流れに沿って泳げることになっているらしい。でも、そんな気がしない。早くも後半、スピードが落ちたか?
とにかく、サッサとswimを終えてbikeに乗りたい。もっというならbikeもrunもサッサと終わらして楽になりたい。
去年と同じなら、復路は追い潮に乗って泳げているはずなのだが、楽になった気がしない。
それでも、復路も確実に終盤に近づき、浜まで泳いでswimオシマイ。
(後で判ったんだけど)タイムは21分。余裕で20分切ったと思ったのだが、まぁ、去年より大きかった波のせいにしておこう。


 さてバイクだ。
今年はTTマシンで、夢のようなタイムで走るのだ!
あらかじめ軽めのギヤにセットしておいたので、スタート直後の激坂(と、言っても10%も無いのだが)も軽快なダンシングでこなす(ウソ)。
 坂を登りきると、いよいよTTポジションでブンッ回す。Di2が「カンッ・カンッ」と煩い。
去年は、バーコンで、ゴリゴリギヤ変えてたけど、Di2は楽だな。
 それに気分を良くしていい調子でバンバン、飛ばす。
しばらくしてメーターを見ると平均速度32`を上回っているし、滅多に抜かれることもない。
このTTバイクは、下りと平地は滅法早い。
でも、写真で見るともっと、レーシーな態勢になるようにセッティングしてもよかったな。
ただし、登りはショボイ。


平地と下りで追い越して、登りで抜かれる。
平地と下りで貯金して、登りで貯金下ろす・・・みたいな生活を繰り返すのであったのだが。。。
 そんな生活も元気が良かった最初までで、例によって色々と言い訳が鎌首をもたげてくる。
まず・・・お腹が一杯で、苦しい。
 ゲップをしたら、口の中に味噌汁のナメコがすっぱい胃汁と一緒に戻ってきて気分ワルー。
でも、今年から採用になった、DHバーの間にあるエアロボトルは快適である。貴重な水を胃汁を洗い流すのに使いながら走る。
 そうこうしているうちに、上り下りで「抜きつ抜かれつ」していた、状況が「抜けず抜かれつ」と変化してきた。
平地になっても追いつかない。「あーあ、見えなくなっちゃった」
そのうち、バンバン抜かれる。(みんな、この派手なバイクを標的にしてるんじゃないかぁ?))
 メーターを見ると未だ25キロ。あと、50キロもある。その後、run:21キロ。
 去年はメーターが途中で壊れて距離が判らなくなり、ちゃんと走れないのをメーターのせいにして文句言っていたのだが、今年は何の問題も無く機能している。
それはそれで、面白くない。
 徐々に平均速度も落ちてきて既に28キロを割ってしまった。
更に登りが続き、ますますスピードが落ちる。
 それなのに、自転車は快調そのもの、Di2はチョット触るだけで確実に反応してくれる。タイヤもブレーキも何の問題も無い。
どこかに適当な言い訳は無いだろうか。
 あった。未だに胃の中に消化しきれない朝食だ。(セコイ性格でバイキングと聞くや思い切り食べてしまう自分がいけないのだが・・・)

 35キロ・・・未だ半分も走っていない。
そこへ持ってきて、太陽がジリジリと背中を焼く。
更に追い討ちを掛けるような上り坂・・・
 そこに、「ナント!」スタート地点で見かけた白いウェアに身をまとったP3+Di2のライダーが居た。
ツライ登りで追いつき様、声を掛けて見る。
「イヤんなっちゃうね!」
「マッタク」


案外、良い人なのかも知れない。

 その後、それなりにペースが上がって良い調子で走り出すのだが、前を行くライダーにはなかなか追いつかない。
 それでも、去年に較べれば早い。
でも、それはDi2のご利益のような気がする。
トータルで去年より10分ぐらい早いけど、誰でもDi2にすれば10分位早くなるような気がする。
それでも、間もなくゴール。

 最後まで、「抜きつ抜かれつ」を繰り返していたライダーがゴール直前で、フラーッと右に流れてゆくと、右の側溝に突っ込んで頭から転倒してしまった。
大丈夫だったみたいだが、気付かない内に、(意識が)飛んでしまっていたのかね。
 戻ってきた時のバイクの数からして、去年より早かったようでちょっと嬉しい。
メーターの時計だと2:42なのだが、記録は2:51。去年より10分早い。
そう、たった10分。随分、投資したのに、1分あたり2万円ぐらい掛かってるかもしれない。

 でも、今年は暑かったせいか全体的にタイムが去年より遅いみたい。
トイレも待ち時間無しだったところからして、去年よりは大分イイと、しよう!

 さて、ランだ。
アー憂鬱だ。これから、21キロ炎天下を走らなくてはいけない。
でも、今年は、キャップがある。 アディダスの白い帽子を被って走る。
途中のエイドステーションで氷を貰い、それを帽子の中に入れて走るとどんなに気持ちいいか!
考えただけで、辛いレースがスッ飛んでしまうほどゾクゾクする。(少々大げさだな)

 今年もスタート直後は好調だ。軒並み10人ほど抜く。(最初は良いんだよな、これがいつまで続くやら)。
それでも、暫くすると〈5キロ〉の標識が見えた。(オッ!、今年はイイゾ!)
あー嬉しい。でも、あと16キロもある。

 そして去年より遥かに熱い。
焼け付くような陽射しとアスファルトからの照り返し。オーブンの中で上から下から焼かれるチキンみたいだ。
 更に、果てしなく続く登り坂。(あー、コレコレ。これが辛いのよ)去年もこんなに辛かったかしら。
段々足取りが重くなってきた。背中に『アタシ走ってます』と書いておかないと、歩いているんだか走っているんだか解らない。
そこへ持ってきてバンバン抜かれる。

 あ〜辛い。アタシはこの瞬間、世界中で五本指に入るんじゃないかという位に辛くて悲しい。
更に、行けども行けども前方にそそり立つ登り坂と、強烈な日差し。
あーもう嫌ダ。何処かに辞める理由は無いかしら。
しかも、5キロを過ぎた後、どれくらい走ったかの標識が無い。
なんだか、随分走ったような気がするけど、ここで<6キロ>なんて標識みたら、道端の子供捕まえて説教始めそうだ。

 自分の体型とか気にせず、エアコンの効いたラーメン屋で脂ぎったラーメン喰ってるデブの方が、今のアタシより100倍ぐらい幸せだろう。
もう、トライアスロンなんて辞めてしまって、普通のお兄さんに戻ってしまいたい。


 途中のエイドステーションでは、走りつかれたランナーが脚を止めて飲み物や氷をもらっている。
エイドステーションというとカッコいいけど、殆んどタダの休憩場所だ。
 ここで、氷をもらって帽子の中に入れてみたが思ったほど気持のいいものではなかった。残念。

 あー、もー辞めたい。
エイドステーションを出ると次のエイドステーションを目指して走る。目標はゴールじゃなくて、エイドステーションだ。
確かにエイドステーションで潤うのだが、そこを出ると1分もしないうちに、さっきまでの辛さが襲ってくる
『走り終えた後の達成感』とかいらないから、冷たい一杯の水が欲しい。前のエイドステーションに引き返しちゃうか!

 いい加減、坂を登ったところで大きく右折する。
そこのエイドステーションで、今何キロか聞いてみる。
「あと、7.5キロ」
おー、ちょっと嬉しい。そこから少し元気よく走れた気がする。
 あと、6キロ。
ここにもエイドステーションがあって、ボランティアの中学生(?)が冷たい水を含んだスポンジを渡してくれる。
イガグリ頭の中学生が・・・
「一個200円です」
ところが、その肝心なスポンジに水が染み込んでいない。
「何だ、水含んでないゾ」と、アタシが返すと
「じゃぁ、150円でいいです」
全く可笑しなヤツだ。
 この辺りから、1キロごとに標識が出ている。
あと、3キロ、2キロ・・・
 去年までと違って、今年は最後トラックを1周してゴールする。
ゴールでは、マイクを片手にゴールするランナーの名前を読み上げている。
 なんだか、こういうときになって妙に頑張りだす。
トラックを走る前のランナーを二人抜いた。
自分ながら、嫌な性格だと思う。
 そしてゴール・・・・


終わった。
時計は5時間42分
去年より20分くらい早いが、swimが1000メートル短かった分だろう。
 何も変わっていない。全く進歩していない。
bike+runで年間:8000キロも走ってきたのに・・・

 それでも順位は昨年の150位から117位になった。
年齢別順位も27位から、19位になった。進歩かも知れないが、誤差のような気もする。
何より、ランのタイムが去年より13分も遅くなった。
 確かに今年は暑かった。swimが半分に短縮された割には(アタシだけじゃ無くて)全体のタイムが伸びていない。
それでも、速い人は速い。
 そして何より、今年も最後まで元気よく走ることが出来なかった。
 swimは予定通りチャント泳げた。
 Di2を搭載したバイクは何も問題ない。
 ランの装備も万全だった。
問題があるとすれば・・・・

 コースだ。
この登りばかりで、決して下ろうとしないコースが良くない。
来年は、フラットなコースを目指す。
先ずは、そういう大会を探さないとな。
最後に、ココも観てもらわないと・・・



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