【石垣島トライアスロン2012・パワーレポート】

 石垣空港の小さなターンテーブルの脇にあるこれまた、小さな扉から空港係員が自転車の入った大きなバッグを持って来て手渡ししてくれる。
フトモモさんから3年間借りたままになっているOSTRICHのバッグがみえた。

「アタシのじゃないな」
係りの女性が片手でバッグをわしづかみにしたまま。ヒョイと持ち上げて、バッグに貼付けられている番号を読み上げている。
<アタシの自転車は女性が片手で持ち上げられるほど軽くないゾ>

すぐに、背はそれほど高くないがガッチリした体格の男性が重そうに、やはりOSTRICHの同じタイプの自転車バッグを持って来た。
赤い小さなキーホルダーが目印につけてあるのですぐにアタシのものだとわかる。
<何も、そこまで重そうに持つこたぁないだろうに>
続いて、やけにデカくて収まりの悪い自転車バッグがこれまた、重そうに運ばれてくる。

 今年は嫌がる倅を無理やりエントリーさせたので、彼の自転車だ。
二人してさっさと、自転車バッグを受け取ると逃げるように空港を出て、タクシー乗り場に向う。
大きな自転車バッグが2つもあるのでタクシーを2台に分けないとダメかな?と思ったがタクシーはLPGではないので、トランクに一台入れることができた。
もう一台は後ろの座席に入れ、アタシは助手席へ。倅は後ろの座席に、大きな自転車バッグの下敷きになって姿が見えない。

まぁ、ホテルまではすぐだから。
 空港から910円。今年は「チサンホテル」。ここに泊まるのは初めてだ。
ホテルについて、案内してもらう。

「トライアスロンの会場まで歩いて数分なので便利でいいですね」と言うと、
「はい、ありがとうございます。こちらのホテルも年間を通じて満室になるのはトライアスロンの時だけです」
「ハハハ」

 早速自転車を組み立てて登録会場に向かう。
トライアスロンの参加登録はもちろんだが、この会場で売られているCO2のボンベを入手しなくてはいけない。
ところが、すでに売り切れだそうである。

 なんでも、今年からは飛行機へのCO2ボンベの持ち込みが可能になったとかで、会場でも多くは用意しなかったそうだ。
ところが、それを知らない選手が現地調達を見込んで手ぶらできてしまったので、一気にCO2ボンベが枯渇してしまったそうだ。
近くの自転車屋に行ってみたが、そこも売り切れ。
仕方ないので、今年はパンクしないことにして、スペアチューブもなにも持たないで走ることにした。

 当初の予定では選手登録終了後、コースの下見を兼ねて20キロほど自転車を転がすつもりだったのだが、そこでパンクでもされた日にゃぁ目も充てられないので自転車には本番まで乗らないことにする。
そのかわり6キロほどランニング。

 夕食は近くの中華料理屋で、餃子とレバニラ炒めを取ると、早めに就寝。

 翌朝、レース当日。雨は降っていないが曇り空。

今回、初出場の倅は完走できるかどうか不安で仕方が無い。
それなりに練習は積んで来たのだが、最後の練習でバイク50キロ+ラン10キロを走り切れずギブアップしてしまったのだ。
原因は空腹だったので気にすることは無いのだが、最後の練習の終り方が良くなかった。

「完走できるかなぁ」を連発していた。
そんな、倅を励ましたり、なだめたりすかしたりしながら・・・
6時に朝食をとり6時半に出発。

 すでに会場は沢山の人だかりだ、ウェットスーツのゴムの匂いが立ち込める中でアンクルバンドを付けて、手にマジックで番号をかいてもらう。(これが緊張に拍車を掛ける。)

7:00から試泳。今日は、風が強く水面が少々荒れ気味で、潮の流が強そうだ。
 なぜか、試泳で倅の泳ぎが速い。

「お前、なんでそんなに速いんだ?まぁ、いいか」
アタシは8:03のスタート、倅は8:23のスタート
「じゃぁーね」
心配そうな倅に、「まぁ、最悪完走できなくても怪我が無かったらヨシとしようや」と不安顔が抜けない倅を思いやる父親。
「あー」
なんとも味気無い返事の倅。

 「ホワーン」と、間の抜けたスタートで一斉に泳ぎだす。

今年は、去年までと違って長袖のウェットスーツ。
理由はワールドカップの選手はみんな長袖を着ているから。
結構、元気よく泳いでいるのだが、人が多くてしょっちゅう平泳ぎで立ち止まったりと、今ひとつ調子がでない。

「どけー、コッチはブログで大口たたいてしまっているんだぞ!」
元気よく2周目に突入。
それにしても人が多い。ガツガツぶつかったり、蹴ったり蹴られたりしながら進む。
最後のほうになってようやく調子が出てきたが、このウェットスーツ去年の物より1サイズ大きいのだが苦しい。
圧迫されて早く脱ぎたくてしょうがない。

 ともあれ、抜きつ抜かれつしながら、スイム終了。

今年は時計を持っていないぶん、気がラクダ。一生懸命泳いだ分、去年よりいい記録が出ているにちがいない。
なんせ、ワールドカップの選手と同じ様に長袖のウェットスーツも着てるしな!
とニコニコ顔でトランジションに向かう。

走りながらウェットスーツの上を脱ぐ。
 袖を抜いたら、後は脚を抜いてヘルメットを被ってバイクを発進させれば良い。
 まだ、トランジションエリアには大分バイクが残っている。(そうでもなかったかもしれない)
大急ぎでウエットスーツを脱いでヘルメットを被り、今年から採用したゼッケンベルトを締めてスタート!

・・・イカンイカン。
上着を着ていなかった。ウェットスーツがきついのでウェットスーツの下には何も着ていなかったのだ。
危うく、上半身ハダカのオオマヌケスタートを演じるところだった。
慌ててシャツを取り出し被るが、ヘルメットがあるのでその上からシャツを被ってもちゃんと着れない。
またしても、ジャミラみたいになって、いい笑い者になるところだった。
冷静にヘルメットを脱いでシャツを着てからバイク発進である。

アタシは、ワールドカップの選手みたいにバイクシューズをペダルに予め付けてあり輪ゴムで引きずらないようにしているので裸足で走る。
クリートのついたバイクシューズで走りにくくしているヤツをバンバン追い抜いて行けるのだ。
ところが、アタシがモタモタシャツを着ている間に元気よくクリートをカツンカツン鳴らしながら駆けて行くヤツがいる。
なんだかアイツの方が早そうだな。

 そうも言っていられない。気分一新、バイクのスタートである。
颯爽と、DHバーを握って気分はカンチェラーラである。
いきなり思い切り踏み込んでガンガン飛ばす。次々と追い越して行くのだが、そんなアタシの横を風のように追い越して行くヤツが次々でてくる。

おかしいな、こんなに一所懸命走っているのに・・・
それに平均速度も一向に上がらない。

まぁ、いいか。結構元気よく走れているから大丈夫でしょう。

 やがて、海岸線も終り山岳ステージの始まりである。

 コンタドールに切り替えて一気にダンシングで集団を追い抜く。(が、ダンシングをしたのは後にも先にもこれ一度だけである。)
そのあともDHバーを握って颯爽と走りつづけるのだが、やはり平均速度が上がらない。
まぁ、いいか。結構元気よく走れているから大丈夫でしょう。

抜きつ抜かれつを繰り返しようやく下りに差し掛かる。

ところが、スピードが上がらない。
 去年は楽に60キロを超えたのに、メーターをみると、なんと50キロ。
なんだ、これメーター壊れてるか?
まぁ、いいか。結構元気よく走れているから大丈夫でしょう。

 大分コースも終盤に差し掛かってきた。
どうもさっきから同じようなペースで抜きつ抜かれつを繰り返している数台の自転車が気になってしょうがない。
ここは、奮起していっちょ踏み込み、まとめてぶち抜いてやった。
ハハハ。。。どうだ、見ると、前方に高そうな自転車に乗ったヤツが。。。。
よーし、ついでに抜いてやる。
見るとメーターは40キロを超えている。
かるーくパスしても誰もついて来ない。
ハハハ。。。。どうだ。。。
 ところが・・・マズッ!右脚のフトモモが攣る。ブログに書かなきゃ。。。
いや、違う。脚が攣ってしまってからでは遅い。

 仕方ないのでペースを落として守りに入る。
ちょうど、バイクは30キロ地点。あと10キロ走って、それからラン10キロ。
こんなところで脚を攣らせている場合ではない。
シッカリ水分をとって・・・水が無い。
無理をしないで脚に負担をかけないように、そ〜っと・・・
あれよあれよと言う間に、さっき抜いた高そうな自転車に抜き返される。

まぁ、しょうがない。
 それでもしばらくは我慢。逸る気持ちを抑えてペースを落として走っていると、回復して来たのかまたもやグルグル回せるようになってきた。

 勿論最後はカヴェンディッシュの登場である。
バイクのゴール手前は40キロオーバーでさっきのバイクも抜き返してバイクのゴール!

 これまた、スイムについで良い時計が期待できるかな?

 そのまま颯爽とトランジション。ヘルメットを脱いでランニングシューズに履き換える。
いよいよ最後、ランのスタートである。
さっきのバイクの時に攣りかけた脚が少し気になってはいるが、わりと調子良さそうである。
取り敢えず、フトモモに負担をなるべくかけないように足首で地面を蹴り反すようにして走る。
すると、ランでも前にいるランナーを次々と抜いて走って行けるではないか。

結構しんどいけど、そんなこたぁ始めから承知でやっているんだからいまさら思い出したところでどうなるもんでもない。やはり、今回の大会に向てランの練習に力を入れてきただけのことはあるな。
 途中、給水所でまめに水分をとりながら先へすすむ。時々、物凄いスピード追い越して行くランナーがいるが、大抵は黄色いタスキをかけているので、リレー参加であることが解る。
 別にリレーに抜かれるのは、仕方ない。こっちが泳いだり自転車漕いだりしている間休んでいたんだからな。
 丁度半分の5キロを過ぎたところで栄養食を補給。
 甘ー。倅:「カブトムシの餌みたいだな」とはよくいったもんだ。

そういえば、倅は、今、どの辺を走っているだろうか。
もう、自転車を終えてランに入っていれば良いのだが、いや無理して自転車で事故でも起こさなければそれでいい。
などと、またしても父親が出てしまった。

 残り4キロ。。。そして3キロ。去年はこのあたりでスッカリやる気が失せてしまい、抜かれホウダイだった。
でも、今年は違う。ちゃんと元気よく走れている。
でも、周囲のランナーが「残り3キロ」の看板を見てスパートしてきたらどうしよう?
果たして、同じ様にスピードアップして走れるだろうか?
幸いそういうランナーは居なさそうだ。

もしかすると残り2キロからが勝負かも知れない。
そこで、「残り2キロ」の看板が見える前から徐々にスピードをあげる。

果たして、期待通りにスピードが上がっているのかどうかは怪しい。
 10万キロ以上走ったカローラのエンジンを8000回転以上で回しながら前進している感じだ。
もう、8000回転も9000回転も同じで一向にスピードが上がっている気配がない。
でも、最後の1キロを切っても元気よく走れている。

 ラストスパートしているつもりなのだが、元気よく動いているのは腕だけで一向にスピードが上がっているように思えない。
最後に抜き返されてしまったヤツには最後まで追いつけなかったが、我ながらヨク頑張った。
元気よくゲートをくぐってゴール!。。。。

 エッ?ゲートに設けられているデジタル時計の表示が。。。
嘘だろ。2:45:XX。去年と同じではないか。。。なんでだ?

ショボイ。去年となんら変わらないではないか。
 今年は海の潮の流がきつかった。一番長い直線を潮の流れに逆らって泳いでいたようだ。
 きっと、みんな水泳のタイムが良くないのに違いない。
 結果がでるまで、ガッカリするのはやめておこう。

それより、倅はどうしたであろうか?
アタシがゴールしてからしばらくしても、続々とバイクでゴールしてくる選手がいる。
「あー、これから10キロのランを走るのか」と思うと、人事とは言え悲しくなる。

倅も果たして、そういう部類で無ければ良いのだが。
 元々、運動が得意な部類の人間では無いのを無理やり「やります」と言わせて参加させたようなところがあるからな。
アタシはのんびりと歩きながら自転車の駐輪場に向かう。
もし、倅の自転車がまだ駐輪場に無いようであれば、未だ何処かを自転車で走っているか、事故でリタイヤしてしまったかのどちらかだ。
当然、前者であるに越したことはないが、それにしてもそれでは遅すぎる。

が・・・果たして駐輪場には、ちゃんと倅の自転車が停めてあった。
自転車の下には無造作に脱ぎ捨てられたウェットスーツとヘルメット。
よかった、どうやらちゃんとバイクを終えてランをスタートしたようである。

 倅はランが得意なので、ランまでこぎつければ一安心である。
アタシはもと来た道を引き返し、ゴール地点で倅を待つことにした。
 まだ、倅が完走したと決まった分けではないが、なんだかとても嬉しくなってしまった。
ただ、ひたすらゴールする倅を待った。
 
 10キロのランの最後の数百メートルは、国道から右に折れ登野城漁港に沿った公園内の道を通り、ゲートをくぐってゴールする。
石垣島トライアスロン用に用意された立派なゲートまで約150メートル。
道の両側から先にゴールした人達や知り合いが最後の応援を投げかける。
その中を続々とゴールしてくる選手にまみれて倅がゴールしたのはアタシがゴールしてから約20分後。
誰が誰を応援しているわけでもないのだろうし、これだけ大勢の中で倅のことを知っているのは恐らくアタシ一人だ。
そんな中、しっかりした脚取りで真剣な表情で走ってくる倅を見たときは、思わず隣にいる知らない人に「あれ、私の倅なんです」とか言ってみたくなった。
なんだか、何時もより顔が引き締まって精悍に見え、一瞬、見紛えたぐらいだ。
最後の100メートルをキッチリ走り、ゴールした。
ボランティアの人にアンクルバンドを回収してもらい、タオルを受け取る。

 決して早くはない、というかはっきり言って「遅い」。目標の3時間には2分ほど及ばなかったが。
最後までバイクを降りることなく、ランでも歩くことなく走りきったそうだ。
父親は嬉しかった。
 派手なパフォーマンスを好まない倅に、「大丈夫か?」と声を掛ける。
倅は、肩に掛けたタオルをを指差し、「これ、もらっていいの?」とか、言ってる。
天然ボケが出ているのは、異常がない証拠だ。
「向こうのテントの所へ行って水飲んでこい」と伝えると、倅は・・・
「順位は?」と気にしていたが、順位を気にするような立場じゃない。
本人は自分の1000番台のゼッケンより若い1000番を切れたかを気にしていようだ。
順位が出るまでには未だ大分時間がかかる。

 二人でのんびりと荷物をまとめて自転車を押しながらホテルに戻る。

シャワーを浴びて遅めの昼食を食べに行く。

20日ぶりに解禁になったビール、先ほどのタイムを思い出すと心行くまで愉しむ雰囲気にはなれない。
二人で坦々麺と餃子を頬張りながら、ポツリポツリとレースのはなしをする。
また、一年頑張らないとな。
来年で4年目である。 毎年、大口叩いて合格できない。なんか浪人していた頃の自分(2浪)を思い出してしまった。  倅は食事が済むと、部屋に戻って少し眠るということだ。
昨夜はデビュー戦を前にシッカリと眠れなかったのかもしれない。

 アタシは、近くの酒屋で泡盛を買うと再び会場のゴール地点に戻りワールドカップの観戦である。
今年は、有名な選手があまり出ていない。

ロンドンオリンピックのトライアスロン女子代表の上田選手もトップから大分離されてしまっている。
 ワールドカップの選手のコースは我々が走ったそれとは異なり街中を6周する。
途中、サザンゲートブリッジとよばれる橋を登らなくてはいけない。
都合6回、元気よくダンシングでのぼりきる。
橋の両側で観客が応援している手前のんびりとサドルに腰掛けて上るわけにはいかないんだろうね。
アタシなんかいくら応援されたって平気だけど、やはりオリンピック代表になるとそうはいかないんだろうね。

 そうこうしているうちに、ワールドカップも終り、我々の石垣島トライアスロン2012の「完走証」が用意できている時間になった。
 ホテルにいる倅を電話で呼び出し、ゴール地点近くの配布場所で待ち合わせるように伝えた。
今年の「完走証」はオレンジ色に黒字で印刷されている。受け取った「完走証」はその場で300円払って「パウチ」してもらう。随分と立派に見えるようになる。
が。。。。

残念ながらパウチされて立派になった「完走証」とは裏腹に、そこに書かれている記録はショボイ。
総合順位は昨年を50番ほど上回ったが、年齢別順位は1つだけ上がり、記録は昨年より20秒遅くなってしまった。
『こんなに元気よく最後まで走ったのに』がっかりである。
スイム:30分、バイク:1時間24分、ラン:48分
ランは去年を5分上回ったが、スイム、バイク共に去年の記録を下回ってしまった。
1年間頑張って来たのに。。。ショックだった。
 人が落ち込んでいるのをよそに、倅がアタシの「完走証」を覗き込んでいる。
そうか、倅の記録も見て、父親としてコメントを添えてやらないとな。
倅の「完走証」に書かれた記録を見ながら・・・
「まぁ、今回は初戦だし完走できただけでヨシとするか、俺もランは5分ほど短縮したけど、スイムとバイクで逆に遅れてしまったしな。。。」
<アレッ?>
「オイ、おまえスイム:35分なのか?なんで、俺と5分しか違わないんだ?
申し込んだ時は1500メートルを40分ぐらいかけて泳いでたじゃないか。(アタシはプールだと26分台で泳ぐ)大して練習もしないし、人が声かけたって嫌々プールに来ていたじゃないか。
それに、誰が観たって俺のほうが泳ぐの上手いし、俺が一年間毎週練習してたのにおまえが練習始めたのは12月にはいってからじゃないか。俺が1年間で50キロ以上泳いでいるのにお前はせいぜい、その10分の1位しか泳いでいないだろ。なのになんで5分しか違わないんだ。
まったく。
いや、怒っているんじゃない。
それに、なんだこのランのタイムは、俺より3分遅いだけじゃないか。
いつも、ヘトヘトだとかいっていたくせに、なんで3分しか違わないんだ。
俺の去年のランの記録は53分で、一年掛けてようやく5分詰めたというのに。
俺が去年一年間でどれくらい走ったと思っているんだ?
月50キロとして約600キロ走ってるんだぞ。

お前が10キロ走るようになったのは今年の3月に入ってからじゃないか。
お前に怒っているわけじゃぁ無いんだぞ。しかしなぁ。。。」
(倅は、かつて自転車の下りで怖い思いをしたことがあるそうで、下りは超安全運転で滅法遅い。これはわかっているからしょうがない)

 なんだか、急に泡盛が利いてきたみたいだ。
確かに今年のスイムは流れに潮の逆らって泳いでいたような気がするので仕方ないとは思っていたが、やはりそれでも速いヤツは速い。

今のアタシが勝つために必要なモノは果たして何なのだろう?
長袖のウェットスーツ。これはいらないな。
そういえば、どうもあの長袖のウェットスーツがいけなかったのかもしれない。
泳ぎ終って暫く経つというのに未だに肩の辺りに圧迫感が残っているような気がする。
そして何より必要なのはバイクだ。
みんなと同じ、羽根のように軽いカーボン製のバイクがあれば勝てる。
記録が伸びなかった原因はウェットスーツとバイクだ。
アタシは悪くない。
 まぁ、随分と脚色してはいますが、父親であり選手であるアタシの心情たるやこんなものです。(2012.4.29)

【石垣島トライアスロン2010】 【石垣島トライアスロン2011−決戦前日−】 【石垣島トライアスロン2011−決戦の日−】 【石垣島トライアスロン2011−WorldCup−】 【石垣島トライアスロン2011−最終日−】 【石垣島トライアスロン2013】

TOPへ優太郎左衛門の先端へ