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カナヤマ 日本歴史 辞典
日本語版
見出し語 『 せ 』。
Ｎｏ．５０２０。
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□ 日本史 辞典 （総合）。
□ せ
〇 ぜん 前近代日本社会
（ぜんきんだいにほんしゃかい）。
■ 封建制（主従関係）・家父長制・
身分制の社会。
● 前近代日本は、封建制社会。
● 前近代日本は、家父長制社会。
● 前近代日本は、身分制社会。
● 前近代日本では、科学技術未
発達。
● 前近代日本では、医療未発達、
栄養学の知識少なし。
● 短命 （栄養不足、医療未発
達などで平均寿命が短い）。
● 前近代日本では、非常に不便
な生活 （現代人から見て）。
● 前近代日本では、個人の自由
と平等 及び 人権 の不尊重。
● 前近代日本では、男尊女卑。
■ 『 現在は、過去の成果であり、
未来は、現在の成果である。 』
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◆ 日本史辞典
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■ 前近代日本社会
（ぜんきんだいにほんしゃかい）
■ 前近代日本社会。
■ 名称 ： 前近代日本社会 （ぜんきんだい
にほんしゃかい）。
■ 古代の大和時代（古墳・飛鳥白鳳時代）から
近世の江戸時代までの前近代日本の社会。
■ 前近代日本は、 封建制社会。
■ 前近代日本は、 家父長制社会。
■ 前近代日本は、 身分制社会。
■ 前近代日本では、科学技術未発達。
■ 前近代日本では、医療未発達、栄養学の
知識少なし。
■ 前近代日本では、 短命 （栄養不足、医
療未発達などで平均寿命が短い）。
■ 前近代日本では、非常に不便な生活
（現代人から見て）。
■ 前近代日本では、個人の自由と平等や人権
の不尊重。
■ 前近代日本では、男尊女卑。
■ 前近代日本の時刻・時法の詳細に関しては、
「前近代日本の時刻・時法」を参照してください。
■ 前近代日本の人名の詳細に関しては、
「前近代日本の人名」を参照してください。
■ 前近代日本の婚儀（結婚）、出産、子育ての詳
細に関しては、
「前近代日本の早婚と多産」を参照してください。
■ 前近代日本の地域名の詳細に関しては、
「前近代日本の地域名」を参照してください。
■ 前近代日本の夫婦別姓の詳細に関しては、
「前近代日本の夫婦別姓」を参照してください。
■ 前近代日本の一夫多妻制の詳細に関しては、
「前近代日本の一夫多妻制」を参照してください。
■ 現代日本人もビックリする、前近代日
本人の、超不便、超不自由な生活。
■ 前近代日本社会 （ぜんきんだいにほんしゃかい）
とは、 古代の大和時代 （古墳・飛鳥白鳳時代）から
近世の江戸時代までの前近代日本の社会 である。
● ＴＫＫＩ カナヤマ著 日本史辞典。
■ 古代、中世、近世の前近代日本社会の特徴 は、
封建制社会、 厳格な家父長制社会、身分制社会
で、 大家族主義 で あり、 現代日本から見ると、
科学技術は未発達で、 医療は未発達で、 非常に
不便な生活をし、 個人の自由と平等や人権はあ
まり尊重されず、 男尊女卑の社会であった。
■ 前近代の日本には、 『 人は、生まれながらにし
て、自由・平等であり、 この世の中で、人命が一
番尊い 』 という現代世界の考え方は、 残念な
がら、あまりなかった。
■ 前近代の日本では、電気、ガス、水道、電話（固
定、携帯）、タブレット端末（ＰＣ）、スマートフォン、
ウェアラブル端末、パソコン、インターネット、自動
車、バイク、自転車、 高度な医薬品、電気照明
などはなかった。
また、前近代の日本では、鉄道、バス、飛行機
などもなく、 道路もアスファルト舗装されていなく、
埃（ほこり）がまっていた。
前近代の日本では、 エジソンが発明した電気
照明はなく、 現代人と異なり、 祭りなど特別な日
以外は、深夜まで活動せず、 通常、日の出と共に
起き、日没と共に寝る生活が普通であった。
現代日本人から見ると、非常に不便で、不衛生
な生活であった。
■ しかし、 厳しい現実や不便な生活をものともせ
ず、 前近代の日本の人々は、 色々な工夫をし
て、 政治、経済、社会、文化などの活動を行い、
生活を楽しみ、力強く、生き生きとしていた！
■ 封建制（主従関係）社会、家父長制
社会、身分制社会の、前近代日本。
■ 前近代日本は、 「家」・「氏」の長に家族、一族
の者が従属する家父長制、 身分で人を差別す
る身分制、 主君（主人）と家臣（従者）の封建制
を基盤にした社会であった。
■ 連座（れん ざ）とは、 家父長制社会の前近代日
本で行われた、まきぞえ処罰 である。 一族の
1人が処罰されると、 何の罪もない、その家族、
その一族の全員が、 処罰された本人より刑罰は
軽いが、 処罰される制度 である。
■ 前近代日本の医療。
■ 前近代日本では、 医療未発達で、現代医療に比
べ、病気や怪我の回復は、困難を極めたが、 各時
代に、人々は、最大限に努力し、 病気や怪我に対
処した。
■ 前近代日本の医療は、 漢方医が主体で、漢方薬
の内服、貼り付けが中心で、病気や怪我の治療を行
った。
前近代日本では、医者は、薬師（くすし）と呼ばれ、
医師資格制度はなく、また、ヤブ医者も多かった。
医療行為もする僧侶、即ち、医僧もいた。 医僧
は、僧侶の医師・看護師（士）であり、 優秀な医者、
看護師（士）も多かった。 戦争時は、男性の医僧の
従軍医師・看護師（士）が活躍し、多数の生命を救っ
た。
看護師（士））には、 薬師（くすし）の男女助手、
産婆（さんば、女性産科看護師（士））、 歩き巫女
（あるきみこ、 各地を回り、祈祷・踊り・治療をする
女性の祈祷・踊り・治療の巡回祈祷師・ダンサー・
看護師（士）） などがいた。
江戸時代に、オランダ等から知識が流入し、
西洋医（蘭方医）が出現した。 手術や種痘（しょ
とう）等も登場する。 江戸後期に、緒方洪庵（お
がたこうあん）などの優秀な医者も出現した。
■ 未知との遭遇。
■ 科学技術が未発達の前近代日本では、 人々は、
不思議で理解できないことを、 神仏やお化けの仕
業（しわざ）などと考えることが多かった。
神仏のお告げ、神仏・お化けへの恐れなどで、
前近代日本では、 僧侶、神官、祈祷師、陰陽師（お
んみょうじ）などが大活躍した。
前近代日本の上層階層では、病人が出ると、薬
師（くすし、医者）と共に祈祷をする者も、病人が出た
家に呼ばれ、その家で薬師が患者を治療し、その家
で祈祷をする者が患者の回復を祈った。
■ 前近代は、地方分権国家。
● 前近代日本は、日本は、概（おおむ）ね、地方分権国
家であった。
古代の律令政権時代（８〜１０世紀）に、一時期、中
央集権国家となったが、長くは続かなかった。
古代、中世、近世日本（古墳時代〜江戸時代）では、
豪族（ごうぞく、 地方の有力者、地方豪族）が、政治的
に大きな勢力をもち、日本各地を支配した。 中央政府
は、地方の自治を、豪族に任せ、 諸豪族の調停指導
者という立場であった。 現在のような強力な中央集権
国家ができるのは、 明治時代に入ってからのことで
ある。
豪族（ごうぞく）とは、 ある地方に土着し、大きな富
や勢力を持つ一族 である。
#premodernjapanesesociety-marriageandbirth
◆ 前近代日本の婚儀と出産・養育。
■ 前近代日本の婚儀（結婚）、出産、子育ての詳細
に関しては、 「前近代日本の早婚と多産」を参照
してください。
■ 前近代日本の早婚と多産。
古代の大和時代 （古墳・飛鳥白鳳時代）から
近世の江戸時代までの前近代日本で は、 男女
とも、早く婚儀を結び（結婚し）、子供を多くもうけ
た。
■ 前近代では、 医療未発達で栄養学の知識も乏
しく、 子供が成人前に多数死去、また、成人も病
気で死去多し、老衰による平均寿命も短く、 時間
的余裕はなく、 早く結婚して子供を多くもうけ、 子
孫を残す必要があった。
● ＴＫＫＩ カナヤマ著 日本史辞典。
● 上層階層の者は、名家を継ぐ跡継ぎの確保、 農
民は、農作業の労働力の確保、 商工民は、家業
を継ぐ跡継ぎの確保 などが必要であった。
■ 前近代日本で、成人（大人）になるのは、男女と
も、平均１２〜１６歳位 （現代日本の中学生の年
齢） である。
前近代日本では、 短命 （栄養不足、医療未
発達などで平均寿命が短い）のため、 平均１２〜
１６歳位で、 成人（大人）になった。
■ 前近代日本の平均寿命。
前近代日本では、 栄養不足、医療未発達な
どで平均寿命が短く、 短命であった。
前近代日本（古代〜近世・江戸時代）では、必
要栄養分を十分とる上層階層の人の平均寿命は、
４０〜６０歳位、 一般庶民の平均寿命は、３０〜
５０歳位であった。
上記は、 男性の平均で、女性は、５年位長く
なる。
前近代日本の各時代により、異なる。 近代
日本（明治・大正・昭和戦前時代）に近づくほど、平
均寿命は長くなる傾向がある。
■ 前近代日本の平均出生率４人 と 生涯生存率
１．６人。
● 女性の平均子供出生数は、４人。
（一人の女性が生涯、子供を産む平均的人数）。
● 平均死亡率は、６０％ （出生４人のうち２．４人
が、病気や事故で死去）。
○ 病死死亡率 ５０％。
○ 事故（怪我、戦死、他）死亡率１０％。
● 平均生涯生存者数は、出生４人のうち、１．６人。
（病気や事故で死なず、人生を全うし、老衰で死
去する平均的人数）。
■ 前近代日本の一夫多妻制の上層階層の男子
の平均夫人数 ３人。
夫人の内訳は、正室夫人１人、 側室夫人
２人である。
● 前近代日本の一般庶民は、 経済的余裕がな
く、 一夫一婦が多く、 「家」の継続的存続は
大変であったが、 一人の夫人の多産で（子供
を沢山つくり）、「家」の存続を保った。
■ 前近代日本（古代から江戸時代まで）では、女
性は、１０代が 結婚適齢期であった。
ティーンネージャーが婚儀（結婚）の主流で
あった。
前近代日本では、 短命 （栄養不足、医
療未発達等で平均寿命が短い） などのため、
早婚が主流であった。
● 前近代日本の女性は、 現在の中学生程度の
１２歳位から１９歳位までが結婚適齢期で、２０
歳を過ぎれば晩婚、ハイミス であった。
■ 子供の出産と養育。
前近代日本では、 一般的に、大家族主義
であり、共同体意識が強く、大家族や地域社会
の中で子供を産み育てることが多かった。 人々
は、祖父母、父母、おじ、おば、従兄弟（いとこ）、
兄弟姉妹に囲まれて大家族ぐるり、 村ぐるみ、
町ぐるみで、子供を育て、 人々は、子供を、○
○父母の子というだけでなく、 ○○一族の子、
○○村の子、○○町の子 と考えていた。
■ ≪コメント≫ 人口を増加させるためには、子供を
大家族、地域社会で育てることも必要である。
現代日本では、核家族主義で、子供の養育は、
父母のみが責任をもって育てるという仕組みになっ
ている。
現代日本でも、 人口を増加させるためには、
父母だけでなく、 親戚や地域社会（市町村）も、子
供の養育に責任をもつ仕組みに切り替える必要が
ある。
■ ≪コメント≫ 優秀な能力をもつ日本女性の活用。
日本が経済成長を維持し、豊かで平和な社会
を、今後とも築いていくためには、 日本の優秀な
能力をもつ女性が、家庭に閉じこもらず、外で仕事
をもち、 一生涯働き、 日本社会を支える必要が
ある。 男性は、外で働き、女性は、家庭で家事育
児を行うという思考形式、社会形態をやめる必要
がある。 現在の日本では、日本の優秀な 能力をも
つ女性の意欲と能力を十分に活用していない。
個人の自由と平等が徹底し、人口過疎で酷寒
の、北ヨーロッパ諸国では、 共稼ぎカップルの他
に、「ホ ームパパ」 （男性の専業主婦） が沢山い
る。 高い職業能力のある男女カップルで、男女の
どちらかが、交代で、ある一定の期間、仕事を休み、
家庭で家事育児を行うのである。 また、男女カップ
ルのうち、職業能力の高い方が、外で働き、職業能
力の低い方が、家庭で家事育児を行うのである。
北欧諸国のように、日本も思考形式や社会構
造を変え、「変身」する時期に来ている。 北ヨーロ
ッパ、オランダのように、労働条件の改善、託児所
の充実、育児手当の充実を、急いで行う必要があ
る。
■ 「産めよ増やせよ」の前近代の人々。
● 前近代日本では、 医療未発達で栄養学の知識も
乏しく、 病気の抵抗力の弱い子供は、 悲しいか
な、女性が産んでも産んでも、 次から次へと病気
等で死んでいくのが、実情であった。
● ＴＫＫＩ カナヤマ著 日本史辞典。
● 前近代日本では、 医療未発達で栄養学の知識も
乏しく、 子供が病気等で成人前に多数死去、 また、
成人も病気等で死去多く、 老衰による平均寿命も短
く、 時間的余裕はなく、 早く婚儀を結んで（結婚し
て）子供を多くもうけ、子孫を残す必要があった。
● ＴＫＫＩ カナヤマ著 日本史辞典。
● 上層階層の者は、名家を継ぐ跡継ぎの確保、 農
民は、農作業の労働力の確保、 商工民は、家業を
継ぐ跡継ぎの確保 などが必要であった。
■ 前近代日本の倫理観・価値観。
■ 前近代日本（古代から江戸時代までの時代）は、
封建制（主従関係）・家父長制・身分制の社会で
あり、 民主主義・自由平等・人権尊重主義の現
代日本とは、かなり異なる。
現代日本人と前近代日本人では、倫理観（道
徳観）、価値観、ものごとの善悪、見方では、かな
り異なる。 前近代日本人には、美徳でも、現代日
本人には、悪徳という場合も多い。
■ 前近代の封建制（主従関係）・家父長制・身分制
の社会では、 家臣（従者）は主君（主人）に従属
し、 一族の者は家長に従属し、 人々は生まれな
がらの身分に従い生き、 女性は男性に従属し、
子は親に従属し、 逆らわないことが良しとされた。
君主（主人）、家長、夫、親がひどい言動を行
っても、家臣（従者）、一族の者、夫人、子は、忠実
に従うことを善とした。
人々は、身分の高い者には、下座し、身分を
わきまえない者は、厳罰に処された。 刑罰も残
酷であり、拷問も行われた。
前近代の封建制（主従関係）・家父長制・身
分制の社会では、 女性は、 三従の教え （さん
じゅうのおしえ、生をうけては親に従い、嫁（か）し
ては夫に従い、老いては子に従う） に基づき、
女性は、男性に従って生き、控えめに行動し自分
の意見をもつことは好ましくなく、内助の功で男
性の立身出世を助けのが夫人の務めであった。
男女が一緒に歩くことは好ましくなく、やむを得ず
一緒に歩く場合、女性は男性の後方にいて、くっ
ついていくのが通常であった。 多くの神聖な場
所には、女性が立ち入ることは禁止されていた。
■ 現代人でも倫理的（道徳的）に受け入れられる、
現代風にアレンジした時代劇を見て、 前近代日
本人を誤解してしまうことが多いので、注意する
必要がある。
■ 前近代日本の女性の婚儀（こんぎ、
結婚）。
■ 前近代日本の女性 は、１０代が結婚適齢期 で
あった。
前近代日本では、 短命 （栄養不足、医療
未発達等で平均寿命が短い）などのため、早婚が
主流であった。
■ 前近代の女性 は、 現在の中学生程度の１２歳
位から１９歳位までが結婚適齢期 で、 ２０歳を
過ぎれば、晩婚、ハイミス であった。
■ 前近代では、 女性に初潮（しょちょう、最初の月
経）があれば、 結婚適齢期となり、早婚は、普通
であった。
● 前近代の女性は、 必要栄養素不足で、 肌の衰
えは早く、 現代女性のように美しさを長く保つこと
が難しく、 前近代の男性を魅惑する、肌のきれい
な１０代のうちに婚儀を結ぶ（結婚する）ことが多 か
った。
■ 前近代日本の女性の婚儀（結婚）。
■ 自由と平等の社会の現代日本では、 女性本人
の意思で、結婚（婚儀）相手を決める。
しかし、 前近代日本の厳格な父系社会及
び封建制（主従関係）・家父長制・身分制社会で
は、 女性本人の意思を考慮せず、 主君、上司、
家長、親が、女性の婚儀（結婚）相手を決めるこ
とが多かった。
上層階層の女性は、 婚儀（結婚）前に、夫と
なる婚儀（結婚）相手の顔を見ることもなく、 婚儀
を結ぶ（結婚する）ことも多かった。 身分・家格に
応じて、 同じ身分・家格の者と婚儀を結ぶ（結婚
する）ことが多かった。 政略結婚に至っては、１０
歳未満の幼年で、婚儀を結ぶ（結婚する）こともあ
った。
● ＴＫＫＩ カナヤマ著 日本史辞典。
□ 日本史 辞典 の先頭ページへ 。
『 あなたのハートには 何が残りましたか？ 』
以 上