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カナヤマ 日本歴史 辞典
日本語版
見出し語 『 せ 』。
Ｎｏ．５０２３。
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□ 日本史 辞典 （総合）。
□ せ
〇 ぜん 前近代日本の一夫多妻制
（ぜんきんだいにほんのいっぷたさいせい） 。
（古代〜江戸時代）。
○ 前近代日本で、上層階層の男性が複数
の夫人（妻）を持つ制度。
○ 前近代の上層階層の婚儀（結婚）では、
男女本人の意志は、考慮されことは少なか
った。 婚儀（結婚）前に婚儀（結婚）相手の
顔を見ることもなく、婚儀を結ぶ（結婚する）
ことも多かった。
封建制・家父長制の前近代日本では、
上層階層では、個人間の婚儀（結婚）は少
なく、家同士の婚儀（結婚）が多かったため、
婚儀（結婚）相手は、主君、上司、家長、親
が、婚儀（結婚）相手を決めることが多かっ
た。
（⇒ 前近代日本社会）。
○ 血族保持、断絶防止のため。
○ 前近代日本では、
医療未発達で栄養学の知識も乏し
く、 子供が成人前に多数死去、 成
人も病気で死去多し、また、老衰に
よる平均寿命も短く、 上層の男性
は、自分の 「家」の跡継ぎの血族を
残すため、 複数の夫人（妻）を持ち、
多くの子供をもうけることが多かっ
た）。
● 一夫多妻で苦労が絶えなかっ
た上層階層の男性の夫。
■ 夫の苦労が絶えなかった、前近代日本の
一夫多妻制。
● 押し付けられた嫌いな女性と婚儀を結び
（結婚し）、経済的負担大、正室夫人と側室夫
人との不和、その他多くの問題をかかえてい
た。
（⇒ 前近代日本社会）。
■ 『 現在は、過去の成果であり、
未来は、現在の成果である。 』
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◆ 日本史辞典
● 見出し語は、グリーンでマークされています。
■ 前近代日本の
一夫多妻制
（ぜんきんだいにほんのいっぷた
さいせい）。
■ 前近代日本の一夫多妻制。
■ 名称 ： 前近代の一夫多妻制 （ぜんきん
だいのいっぷたさいせい）。
■ 夫は、 自分の血族を残すため、 複数の夫
人（妻）を持つことが多かった。
■ 前近代の父系社会の日本の上層の男性 は、
「家（いえ）」を重んじ、 「家名」を尊び、 先祖
代々の「家」 を残す「義務」があった。
■ 前近代の日本では、 医療未発達で栄養学
の知識も乏しく、子供の多くが、成人前に、病
気で、死去した。 また、 成人も病気で死去
多し。 さらに、老衰による平均寿命も短い。
■ 前近代の父系社会の日本の上層の男性 は、
自分の血族を残すため、 複数の夫人（妻）
を持ち、多くの子供をもうけ、 病気で死なず
成人後まで生き残った男児に、「家（いえ）」
を継がせた。
■ 前近代の一夫多妻制 （ぜんきんだいのい
っぷたさいせい） とは、上層階層の男性の
夫が、自分の血族を残すため、 複数の夫人
（妻）を持つための制度 である。
■ 一夫多妻で苦労が絶えなかった
上層階層の男性の夫の実情。
● 前近代日本の上層階層の男性の夫 は、
家のため、嫌いな相手の夫人（押し付けら
れた正室夫人や側室夫人）と婚儀を結び
（結婚し）、 嫌いな相手の夫人は実家を背
景に男性の夫にいばり、 嫌いな相手の夫
人に気を使いながら生活し、 嫌いな相手
の夫人と子をもうけなければならず、 嫌い
な相手の夫人は浪費が多く男性の夫にとっ
て経済的な負担も大きかった。 また、上層
階層の男性の夫が好きな側室夫人は、 嫌
いな相手の夫人（押し付けられた正室夫人
や側室夫人）にいじめられることが多かった。
◆ 前近代日本の結婚。
■ 好きな相手と自由に結婚できな
かった前近代。
■ 前近代の厳格な父系社会、身分制社会で
は、夫は、 自分の血族（血縁）を残すため、
多くの夫人（妻）を持つことが多かった。
■ 特に、前近代の厳格な家父長制の下（もと）
では、 一族の長である、男性の当主 は、
子孫を残す「義務」があった。
■ 前近代の上層の男子は、本人の意思とは関
係なく、 一族の当主または親の決めた女性
を、正室の夫人として、結婚し、 本人の好き
な女性を、側室の夫人として、別に、結婚する
ことが多かった。
● 若い上層の男子は、 政略結婚のような経略
結婚、 身分格式にこだわる格式結婚、 許嫁
（いいなずけ）結婚（幼少時に親同士が結婚を
決める） などが多かった。
● 若い上層の男子は、 一族の当主または親
の命（めい）により、 本人の意思とは関係な
く、 好きでもない相手 （結婚前に会わない、
または１回位会う相手） を、 性格や容姿に関
係なく、 正室の夫人に迎え、結婚しなければ
ならなかった。 現代風にいえば、 結婚相
手の女性が、性格が悪くても、醜（みに）くても、
太っていても、胸が小さくても、 若い上層の男
子は、 親が決めた良家の女性を、正室の夫
人（正妻）として迎え、 結婚しなければならな
かった。 従って、 好きでもない正室の夫人と
の間に子供をもうけることは、多くはなかった。
怖い同居する押し付けられた正室夫人・側室夫
人に気配りしながら、仕方なく、 自分の好きな
女性がいた場合は、 別に、側室の夫人として迎
え、結婚し、 子供をもうけた。
■ 駆け落ち(かけおち）。
● 恋愛に燃える、上層の男性や女性が、 一族
の当主 または親の反対を押し切って、好きな
相手と結婚したい場合は、 「家」や「一族」を
捨てて、 駆け落（かけお）ちした。
● 例えば、 父の北条時政に他の男性と結婚
を強制されそうになった時、 若くてかわいい
北条政子 （ほうじょうまさこ） は、 当時、伊
豆に流されていた罪人の、若くてハンサムな
貴公子の、源頼朝 （みなもとのよりとも）と駆
け落ちした。
■ 前近代の父系社会の上層階層の日本社会
では、 男子は、自分の血族の子孫を残すた
め、 複数の夫人（妻）を持つことが多かった。
■ 前近代の父系社会の上層階層の日本の男子
は、 「家（いえ）」を重んじ、 「家名」を尊び、
先祖代々の「家」 を残す義務があった。
■ 前近代の日本では、 医療未発達で栄養学
の知識も乏しく、 子供の多くが、成人前に、
病気で、死去した。 また、 成人も病気で死
去多し。 さらに、老衰による平均寿命も短か
った。
■ 前近代の父系社会の上層階層の日本の男子
は、自分の血族を残すため、複数の夫人（妻）
を持ち、多くの子供をもうけ、 病気で死なず
成人後まで生き残った男児に、「家（いえ）」を
継がせた。 それでも、多くの子供の男児がす
べて成人前に病気で死亡した場合には、 他
家より養子をとり、「家（いえ）」を継がせた。
● 特に、前近代の厳格な父系社会の日本の上
層の男子 は、「家（いえ）」を重んじ、子供が
病死や戦死などで、 先祖代々の「家」が絶え
るのを防ぐため、 複数の夫人（妻）を持ち、
多くの子供をもうけ、 自分の血族の男子に、
「家（いえ）」を継がせた。
しかし、上層の男子 （家長） は、 血族の
男子の子供が、全員、病死、戦死などで死去し
てしまった場合は、 名家より、 養子の男子を
迎え入れて、 「家」を継がせた。
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『 あなたのハートには 何が残りましたか？ 』
以 上