大阪で予想される直下型地震  

上町台地活断層で震度7も

 

1万年サイクルで大地震

 総延長42kmの上町台地活断層は、吹田市、豊中市から大阪市を縦断して岸和田市に至る断層で、断層帯の東側が西側に乗り上げる逆断層です。
  淡路島と上町台地が隆起して大阪湾が沈降する関係が明らかになっていますが、この上町台断層は六甲断層の1千年単位 よりも長い、1万年単位の周期で活動していることが最近の調査活動で判明しています。前回の活動から約2万8千年〜約9千年が経過(地震調査研究推進本部地震調査委員会・平成16年3月10日・上町断層帯の長期評価について)しているとされ、何時活動してもおかしくありません。

全壊戸数30%を予想

 「大阪府地域防災計画・平成16年」の被災予想では、上町台地活断層が地震を起こした場合の吹田市の震度は、震度7〜6強を予想しています。特に市南部を中心とした軟弱地盤地域での液状化による被害も加わり、全壊戸数は、30%以上に達するとしています。大阪府全体の全壊戸数の予想数は、阪神・淡路大震災の10万棟を大きく上回る28万棟で、地震が冬の午後6時に発生した場合の死者数は、全体で1万9000人を上回ると推定しています。
 罹災者数280万人、避難所生活者85万人。ライフラインの被害は甚大で、停電84万軒、ガス供給停止245万戸、水道断水663万人、電話不通54万加入者と予測されています。

段差3mを予測  

 地震考古学の研究により上町断層帯の平均的なずれの大きさは1000年あたり約0.4mが判明しており、次回上町断層帯全体が同時に動いた場合の予想震度は7以上が発生すると推定され、地表面での東西の相対的段差は、3.3mに達すると予測されています。

 

 地震調査研究推進本部とは

 

 平成7年7月全国にわたる総合的な地震防災対策を推進するため、地震防災対策特別措置法が制定され、行政施策に直結する地震に関する調査研究を政府として一元的に推進するため総理府に設置された政府の特別機関です。

  南北42km東西20kmが震度6強以上の揺れ
 
 
「大阪府地域防災計画・平成12年修正」より

吹田市南部に液状化被害

   

 元の河川敷や湿地、池などを埋め立て造成された軟弱地盤では、地震の揺れが大きく増幅されるばかりでなく、液状化現象といわれる地盤内部の水が土砂と共に噴出し、地盤が下がったり家屋が傾くという被害が発生します。吹田市北部では、丘陵地であるため液状化の心配はありませんが、例外的に山田付近を通 る旧中央環状線に沿った山田川周辺の土砂が堆積して形成された地域に液状化の可能性が指摘されています。

 

 大都市直下型となる上町断層での地震では、予想される地震動は、吹田市南部のJR以南を中心にした地域と江坂地域、山田川流域に沿った地域に震度7が予測されています

吹田市域の地震動予測 

「吹田市地域防災計画」より  

   
 
 
 
 
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