【具体 例一覧】トートロジー(恒真命題・恒真式)、意味論的に妥当な推論   

  ・同一律/排中律/矛 盾律/二重否定律/冪 等律/交換律/結合律/分配律/吸収律/ド・モルガン則/対偶律/選言的三段論法/推移 律/(前件)肯定式/否定式/拡大律・付加律/縮小律/移入律/移出律/構成的両刃論法   
  ・添加律(ウカシェビッチŁukasiewiczの第一公理)/ ¬A⇒(AB) /パースの法則/law of adjunction/⇒の言い換え/入替律/合成律      
  ・または恒真命題/かつ恒真命題/または恒偽命題/かつ恒偽命題
 トートロジー・推論の意味論関連トピック:恒真命 題・恒真式・トートロジー / 恒偽命題・恒偽式・矛盾 式 / 推論 /推論が有効・妥当・正しい / 推論が有効でない・妥当でない・誤っている /  (double-turnstile)    
 論理関連ページ:論理記号一覧/命題論理の論理式/命題論理の意味論[真 理値/真理関数/真理値表]    
 総目次


【例】トートロジー(恒真命題・恒真式)、意味論的に妥当な推論

【1】 同一律 law of identity 

(1) Aがどのような命題であれ、
   「AならばA」「AAとは同値」 は、トートロジー

  つまり、Aに、どのような論理式(命題変数単体に限らない)をいれても、
   命題変数(原 子式)の真理値にかかわらず、
    「AA」「AA」の真理値は真。

(2) 推論『A。ゆえに A。』は、意味論的に妥当





【文献】
 ・戸田山『論理学をつくる』pp.44-45
 ・清水『記号論理学p.13


 ・戸次 『数理論理学p.38 

* 証明論での扱いは?→同一律はNKにおける定理[証明付]

トートロジーの例【2】 排中律 law of the excluded middle 

Aがどのような命題であれ、
  「AまたはAでない』」
 は、トートロジーになる。

・つまり、
 Aに、どのような論理式(命題変数単体に限らない)をいれても、
   A(¬A)
 は、トートロジーになって、

 Aに、どのような論理式をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
 「A(¬A)」の真理値は真になる。






【文献】
 ・戸田山『論理学をつくる』pp.44-45
 ・清水『記号論理学p.13
 ・戸次 『数理論理学p.39 
 ・中内『ろんりの練習帳』定理1.7.4(p.40)
 ・中谷『論理』 1.5-A (p.24)
 ・野矢茂樹『論理学』1-1-5(p.37);
 ・野矢p.175;前原p.56;新井p.76


 

* 証明論での扱いは?→排中律はNKにおける公理ないし定理[証明付]


トートロジーの例 【3】矛盾律 law of contradiction , law of non-contradiction

Aがどのような命題であれ、
  「AかつAでない』」ってことはない
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  Aに、どのような論理式(命題変数単体に限らない)をいれても、
   ¬(A(¬A) ) 
 は、トートロジーになって、

 Aに、どのような論理式をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
 「A∨¬A」の真理値は真になる。

 * なお、「AかつAでない』」A(¬A)は、恒偽命題になる。
      [中内p.40;中谷p.24]
 * テキスト間でみられる名称の揺れ:
    ・law of contradiction   [戸田山pp.44-45][清水p.13]
    ・law of non-contradiction [戸次p.39]




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくる』pp.44-45
 ・清水『記号論理学p.13
 ・戸次 『数理論理学p.39 
 ・中内『ろんりの練習帳』定理1.7.4(p.40)
 ・中谷『論理』 1.5-A (p.24) ;
 ・野矢茂樹『論理学』1-1-5(p.37);
 ・野矢p.175
 ・前原p.56;
 ・新井p.76


 

* 証明論での扱いは?→矛盾律はNKにおける定理[証明付]

 【4】二重否定律 law of double negation
(1)
Aがどのような命題であれ、
  「『Aでなくない』はA同値
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  Aに、どのような論理式(命題変数単体に限らない)をいれても、
   ( ¬(¬A) )A 
 は、トートロジーになって、

 Aに、どのような論理式をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
 「( ¬(¬A) )A」の真理値は真になる。

(2)
推論¬(¬A)。ゆえに A。』は、意味論的に妥当
推論Aゆえに ¬(¬A)。』は、意味論的に妥当





【文献】
 ・中内『ろんりの練習帳』定理 1.5.2(p.22)「反射律」真理値分析してある。
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 「二重否定の法則」
 ・戸次 『数理論理学p.39 



 

* 証明論での扱いは?→二重否定律はNKにおける定理[証明付]/ 自然演繹の派生推論規則としての二重否定律
* 論理法則一覧:二重否定律・反射律 

 【5】冪等律 idempotent law
(1)
Aがどのような命題であれ、
  「『AかつA』とA同値
  「『AまたはA』とA同値
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  Aに、どのような論理式(命題変数単体に限らない)をいれても、
   ( AA )A
   ( AA )A  
  は、トートロジーになって、

 Aに、どのような論理式をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
 「( AA )A」「( AA )A」の真理値は真になる。

(2)
推論AAゆえに A。』は、意味論的に妥当
推論Aゆえに AA。』は、意味論的に妥当
推論AAゆえに A。』は、意味論的に妥当
推論Aゆえに AA。』は、意味論的に妥当





【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 :第1冪等律(A∧A)⇔A・第2冪等律(A∨A)⇔A
 ・戸次 『数理論理学p.38 


 

* 証明論での扱いは?→冪等律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての冪等律


 【6】交換律 commutative law  
(1)
A,Bがどのような命題であれ、
  「『AかつB』と『BかつA』は 同値
  「『AまたはB』と『BまたはA』は同値
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  A,Bに、どのような論理式(命題変数単体に限らない)をいれても、
   ( AB )( BA )
   ( AB )( BA )  
  は、トートロジーになって、

 A,Bに、どのような論理式をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
 「( AB )( BA )」「( AB )( BA )」の真理値は真になる。

(2)
推論ABゆえに BA。』は、意味論的に妥当
推論BAゆえに AB。』は、意味論的に妥当
推論ABゆえに BA。』は、意味論的に妥当
推論BAゆえに AB。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 :第1交換律(A∧B)⇔(B∧A)・第2交換律(A∨B)⇔(B∨A)
 ・戸次 『数理論理学p.38 


 

* 証明論での扱いは?→交換律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹における派生推論規則としての交換律


    * テキスト間でみられる揺れ:
      戸田山『論理学をつくる』は、交換律を(A∧B)⇒(B∧A),(A∨B)⇒(B∨A)としている。

 【7】結合律 associative law
(1)
A,B,Cがどのような命題であれ、
  「AかつBかつC』」と「『AかつBかつC」は 同値
 は、トートロジーになる。

A,B,Cがどのような命題であれ、
  「AまたはBまたはC』」と「『AまたはBまたはC」は 同値
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  A,B,Cに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
   ( A(BC) )( (AB)C )
   ( A(BC) )( (AB)C )
  は、トートロジーになって、




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 :第1結合律(A∧(B∧C))⇔((A∧B)∧C)・第2結合律(A∨(B∨C))⇔((A∨B)∨C)
 ・戸次 『数理論理学p.38 


 
   

* 証明論での扱いは?→結合律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての結合律 

 A,B,Cに、どのような論理式をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原 子式)の真理値にかかわらず、
 「( A(BC) )( (AB)C )」「( A(BC) )( (AB)C )」の真理値は真になる。

(2)
推論A(BC)。ゆえに (AB)C。』は、意味論的に妥当
推論『(AB)Cゆえに A(BC)。』は、意味論的に妥当
推論A(BC)。ゆえに (AB)C。』は、意味論的に妥当
推論『(AB)Cゆえに A(BC)。』は、意味論的に妥当

 【8】分配律 distributive law
(1)
A,B,Cがどのような命題であれ、
  「AかつBまたはC』」と「『AかつBまたはAかつC』」とは 同値
 は、トートロジーになる。

A,B,Cがどのような命題であれ、
  「AまたはBかつC』」と「『AまたはBかつAまたはC」とは 同値
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  A,B,Cに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
   ( A(BC) )( (AB)(AC) )
   ( A(BC) )( (AB)(AC) )
  は、トートロジーになって、




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 :第1分配律(A∧(B∧C))⇔((A∧B)∧C)・第2分配律(A∨(B∨C))⇔((A∨B)∨C)
 ・戸次 『数理論理学p.38 


 
   

* 証明論での扱いは?→分配律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての分配律 


  A,B,Cに、どのような論理式をいれても、
  そこに含まれる命題変数(原 子式)の真理値にかかわらず、
  「(( A(BC) )( (AB)(AC) )」「( A(BC) )( (AB)(AC) )」の真理値は真になる。

(2)
推論A(BC)。ゆえに (AB)(AC)。』は、意味論的に妥当
推論『(AB)(AC)ゆえに A(BC)。』は、意味論的に妥当
推論A(BC)。ゆえに (AB)(AC)。』は、意味論的に妥当
推論『(AB)(AC)。ゆえに A(BC)。』は、意味論的に妥当

 【9】吸収律 absorptive law
(1)

A,B,Cがどのような命題であれ、
  「AかつAまたはB』」と A とは 同値
 は、トートロジーになる。

A,B,Cがどのような命題であれ、
  「AまたはAかつB』」と A とは 同値
 は、トートロジーになる。

・つまり、
  A,B,Cに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 :第1吸収律 (A∧(A∨B))⇔A・第2吸収律(A∨(A∧B))⇔A


 ・戸次 『数理論理学p.38 
   

* 証明論での扱いは?→吸収律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての吸収律 


 そこに含まれる命題変数(原 子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( A(AB) ) A 」の真理値
  「 ( A(AB) ) A 」の真理値
 は真になる。

(2)
推論A(AB)。ゆえに A。』は、意味論的に妥当
推論Aゆえに A(AB)。』は、意味論的に妥当
推論A(AB)。ゆえに A。』は、意味論的に妥当
推論Aゆえに A(AB)。』は、意味論的に妥当

 【10】ド・モルガンの法則 De Morgan's law
(1)
A,B,Cがどのような命題であれ、
  「『AかつBでない」と 「『AでないまたはBでない』」 とは 同値 
  は、トートロジー
A,B,Cがどのような命題であれ、
  「『AまたはBでない」と 「『AでないかつBでない』」 とは 同値  
  は、トートロジー

・つまり、
  A,B,Cに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( ¬(AB) ) (¬A)(¬B)  」の真理値
  「 ( ¬(AB) ) (¬A)(¬B)  」の真理値
 は真になる。
(2)
推論¬(AB)。ゆえに (¬A)(¬B)。』は、意味論的に妥当
推論『(¬A)(¬B)。ゆえに ¬(AB)。』は、意味論的に妥当
推論¬(AB)。ゆえに (¬A)(¬B)。』は、意味論的に妥当
推論『(¬A)(¬B)。ゆえに ¬(AB)。』は、意味論的に妥当





【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 :第1ド・モルガンの法則・第2⇔
 ・戸次 『数理論理学p.39 


 
   

* 証明論での扱いは?→ド・モルガン則はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としてのド・モルガン則 




→ トートロジー:トピック一覧
→ 論理記号:トピック一覧 
→ 総目次  
  

 【11】対偶律 law of contraposition  
(1)
A,Bがどのような命題であれ、
  「 AならばB 」と 「『BでないならばAでない』」 とは 同値 
  は、トートロジー

・つまり、
  A,Bに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 (AB) ( ¬B ¬A )  」の真理値
 は真になる。

(2)
推論ABゆえに ¬B ¬A。』は、意味論的に妥当
推論¬B ¬Aゆえに AB。』は、意味論的に妥当

* AB」の言い換え表現一覧 




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.14 
 ・戸次 『数理論理学p.39 


 
   

* 証明論での扱いは?→対偶律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての対偶律 



 【12】選言的三段論法 disjunctive syllogism, law of disjunctive syllogism 
(1)
A,Bがどのような命題であれ、
  「 『AでなくかつAまたはB』 」ならば B 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,Bに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 (¬A(AB) B   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論¬A(AB)。ゆえに B。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45 : disjunctive syllogism
 ・清水『記号論理学p.14  :law of disjunctive syllogism
 ・戸次 『数理論理学p.39 :law of disjunctive syllogism


 
   

* 証明論での扱いは?→選言的三段論法はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての選言的三段論法 



 【13】推移律 transitive law  
(1)
A,B,C がどのような命題であれ、
  「 『AならばBかつBならばC』 」ならばAならばC』 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B,Cに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( (AB)(BC) ) (AC)   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論(AB)(BC)。ゆえに AC。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45 : 13
 ・清水『記号論理学p.14  :14
 ・戸次 『数理論理学p.39 


 

   * 証明論での扱いは?→推移律はNKにおける定理[証明付]/ 自然演繹の派生推論規則としての推移律 



 【14】(前件)肯定式 modus ponens  
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「 AかつAならばB』 」ならば B 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( A(AB) ) B   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論A(AB)。ゆえに B。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45 : 肯定式
 ・清水『記号論理学p.15  :13: 前件肯定式
 ・戸次 『数理論理学p.39 


 
   

* 証明論での扱いは?→前件肯定律(ModusPonens)はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としてのmodus ponens 




 【15】否定式 modus tollens  
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「 『BでないかつAならばB』 」ならばAでない」 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( ¬B(AB) ) ¬A   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論¬B(AB)。ゆえに ¬A。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45 


 
   
* 証明論での扱いは?→否定律ModusTollensはNKにおける定理[証明付]/ 自然演繹の派生推論規則としてのmodus tollens 

 【16】拡大律・付加律 law of addition 
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「 AならばAまたはB』 」 
 は、トートロジー

A,B がどのような命題であれ、
  「 BならばAまたはB』 」 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 A  (AB) 」「 B  (AB) 」の真理値
 は、それぞれ真になる。
(2)
推論Aゆえに AB。』は、意味論的に妥当
推論Bゆえに AB。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.15  :17
 ・戸次 『数理論理学p.38 


 

   * 証明論での扱いは?→付加律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての拡大律・付加律 




トートロジーの例 【17】縮小律 law of simplification
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「 『AかつBならばA 」 
 は、トートロジー

A,B がどのような命題であれ、
  「 『AかつBならばB 」 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 (AB) A 」「 (AB) B 」の真理値
 は真になる。
(2)
推論ABゆえに A。』は、意味論的に妥当
推論ABゆえに B。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.15  :16
 ・戸次 『数理論理学p.38 


 
   
* 証明論での扱いは?→縮小律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての縮小律 


トートロジーの例 【18】移入律 law of importation
(1)
A,B,C がどのような命題であれ、
  「 AならばBならばC』 」ならば 「『AかつBならばC 」 
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B,C に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( A(BC) ) ((AB)C)   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論A(BC)。ゆえに (AB)C。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.15  :15
 ・戸次 『数理論理学p.39 


 

   * 証明論での扱いは?→移入律はNKにおける定理[証明付]/ 自然演繹の派生推論規則としての移入律 




トートロジーの例 【19】移出律 law of exportation
(1)
A,B,C がどのような命題であれ、
  「『AかつBならばCならばAならばBならばC』 」  
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B,C に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ((AB)C) ( A(BC) )   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論『(AB)Cゆえに A(BC)。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.15  :15
 ・戸次 『数理論理学p.39 


 
   * 証明論での扱いは?→移出律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての移出律 



トートロジーの例 【20】構成的両刀論法,構成的両刃論法 constructive dilemma, law of constructive dilemma
(1)
A,B,C がどのような命題であれ、
  「『AならばCかつBならばC』」ならば 「 『AまたはBならばC 」  
 は、トートロジー

・つまり、
 A,B,C に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ((AC)(BC)) ( (AB)C )   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論『(AC)(BC)ゆえに (AB)C。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45 :20:構成的両刀論法 constructive dilemma
 ・清水『記号論理学p.15  :18 :構成的両刃論法 law of constructive dilemma
 ・戸次 『数理論理学p.39 :構成的両刃論法 law of constructive dilemma : (A⇒C)⇒(B⇒C)⇒((A∨B)⇒C)


 
     * 証明論での扱いは?→自然演繹の定理としての構成的両刀論法 /自然演繹の派生推論規則としての構成的両刀論法  





→ トートロジー:トピック一覧
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→ 総目次  
  

トートロジーの例 【21】添加律
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「AならばBならばA』 」  
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 A (BA)   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論Aゆえに BA。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 


 
   
* 証明論での扱いは?→添加律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の定理としての添加律 

トートロジーの例 【22】名称不明
(1)
A,Bがどのような命題であれ、
  「『Aでないならば、『AならばB』 」  
 は、トートロジー

・つまり、
  A,Bに、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ¬A (AB)   」の真理値
 は真になる。

(2)
推論¬Aゆえに AB。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 ・清水『記号論理学p.15:20「特に普及した名称はない」


 
   * 証明論での扱いは?→ ¬A⇒(AB) はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての【22】 



トートロジーの例 【23】パースの法則  Peirce's law  
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「『AならばBならばAならば A   
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「  ((AB) A ) A   」の真理値
 は真になる。
(2)
推論(AB) Aゆえに A。』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 


 

   * 証明論での扱いは?→パースの法則はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としてのパースの法則 




トートロジーの例 【24】law of adjunction  
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「『AならばBならばAならば A   
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「   A ( B ( AB ) )  」の真理値
 は真になる。

(2)
推論Aゆえに B ( AB )』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45
 


 
   

   * 証明論での扱いは?→自然演繹の定理としてのlaw of adjunction /自然演繹の派生推論規則としてのlaw of adjunction  




トートロジーの例 【25】 名称不明 (⇒の同値条件)
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「AならばBと「『AでないまたはB」とは 同値
  AならばBAかつBでないということはないとは 同値
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( A B ) ( ¬AB ) 」の真理値
  「 ( A B )   ¬ ( A (¬B) ) 」の真理値
 は真になる。

(2)
推論ABゆえに ¬AB。』は、意味論的に妥当
推論¬ABゆえに AB。』は、意味論的に妥当
推論ABゆえに ¬ ( A (¬B) )。』は、意味論的に妥当
推論¬ ( A (¬B) )ゆえに AB。』は、意味論的に妥当





【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45 :25
 ・清水『記号論理学p.15:19「特に普及した名称はない」
 


 
  
* AB」の言い換え表現一覧  
* 証明論での扱いは?→(AB)⇔(¬AB)はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての【25】 


トートロジーの例 【26】 入替律 law of permutation  
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「AならばBならばC』」と「BならばAならばC』」とは 同値
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( A ( B C ) ) ( B ( A C ) ) 」の真理値
 は真になる。
(2)
推論A(BC)。ゆえに B(AC)』は、意味論的に妥当
推論B(AC)。ゆえに A(BC)』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45


 

   * 証明論での扱いは?→入替律はNKにおける定理[証明付]/自然演繹の派生推論規則としての入替律 


/
トートロジーの例 【27】 合成律 law of composition  
(1)
A,B がどのような命題であれ、
  「AならばBならば「『AならばCならばAならばBかつC》』」
 は、トートロジー

・つまり、
  A,B,C に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
 そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
  「 ( A B  ) ( ( A C ) ( A (BC) ) ) 」の真理値
 は真になる。
(2)
推論ABゆえに (AC)(A(BC))』は、意味論的に妥当




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるpp.44-45


 
  * 証明論での扱いは?→ 自然演繹の定理としての合成律 /自然演繹の派生推論規則としての合成律 

トートロジーの例 【28】 名称なし
【恒真命題と「または」 A∨T , T∨A 

A がどのような命題であれ、
 「 『 A または トートロジー』とトートロジーとは、同値
  は、トートロジー

A がどのような命題であれ、
 「 『トートロジー または A 』とトートロジーとは、同値
  は、トートロジー

・つまり、
  A に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
  そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
    「 AT T 」の真理値
    「 TA T 」の真理値
  は真になる。




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるp.45
 ・清水『記号論理学p.15:21「特に普及した名称はない」 
 ・中内『ろんりの練習帳』定理1.7.3(p.40)
 ・中谷『論理』 1.5-A (p.24) 


 
   

【恒真命題と「かつ」 A∧T , T∧A 

A がどのような命題であれ、「『 A かつ トートロジー 』と A とは、 同値」は、トートロジー
A がどのような命題であれ、「『 トートロジー かつ A 』と A とは、 同値」は、トートロジー

・つまり、
  A に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
    「 (AT) A 」の真理値
    「 (TA) A 」の真理値
  は真になる。

【恒偽命題と「または」 A∨⊥ , ⊥∨A 

A がどのような命題であれ、「『 A または 恒偽命題 』と A とは、 同値」は、トートロジー
A がどのような命題であれ、「『 恒偽命題 または A 』と A とは、 同値」は、トートロジー

・つまり、
  A に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
    「 (A) A 」の真理値
    「 (A) A 」の真理値
  は真になる。

【恒偽命題と「かつ」 A∧⊥ , ⊥∧A 

A がどのような命題であれ、「 『A かつ 恒偽命題』と 恒偽命題とは、同値」は、トートロジー
A がどのような命題であれ、「 『恒偽命題 かつ A』と 恒偽命題とは、同値」は、トートロジー

・つまり、
  A に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
  そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
    「 A  」の真理値
    「 A  」の真理値
  は真になる。


トートロジーの例 【29】 
【恒真命題の否定 ¬T  

・「 『トートロジーでない』と恒偽命題とは、同値
  は、トートロジー

・つまり、
  「 ¬T  」の真理値 は真。

【恒偽命題の否定 ¬  

・「 『恒偽命題でない』とトートロジーとは、同値
  は、トートロジー

・つまり、
  「 ¬ T 」の真理値 は真。




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるp.45
 ・中内『ろんりの練習帳』定理1.7.3(p.40)
 ・中谷『論理』 1.5-A (p.24) 


 
   

トートロジーの例 【30】 

A がどのような命題であれ、
   「 A ならば トートロジー」は、トートロジー

A がどのような命題であれ、
   「 恒偽命題 ならば A」は、トートロジー

・つまり、
  A に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
  そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
    「 A T  」の真理値
    「  A  」の真理値
  は真になる。




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるp.45 


 
   

トートロジーの例 【31】 

A がどのような命題であれ、
  「 『A ならば 恒偽命題ならば、『Aでない』 」
 は、トートロジー


・つまり、
  A に、どのような論理式(命題変数単体でなくてよい)をいれても、
  そこに含まれる命題変数(原子式)の真理値にかかわらず、
    「 (A (¬A) 」の真理値
  は真になる。




【文献】
 ・戸田山『論理学をつくるp.45 


 
   

 

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恒真命題と「かつ」 AI , IA  


・「 A かつ 恒真命題 」「 恒真命題 かつ A 」は、 「 A 」と、
 互いに言い換えてよい。

  

恒偽命題と「または」 AO , OA  


・「 A または 恒偽命題 」「 恒偽命題 または A 」は、  

 「 A 」と、

 互いに言い換えてよい。

  


恒偽命題と「かつ」 AO , OA  


・「 A かつ 恒偽命題 」「 恒偽命題 かつ A 」は、  

 恒偽命題 と、

 互いに言い換えてよい。