「集合Aは集合Bと交わるが、集合Bを含まない」「集合Bは、集合Aと交わるが、集合Aの部分集合でない」


・「集合Aは、集合B交わるが、集合Bを含まない」「集合Bは、集合Aと交わるが集合Aの部分集合でない。」
 集合の記号で表すと、「AB ≠ φかつA含まれないB
 とは、
   「A⊃B」でないが、 「A⊂B」ではあるケース    集合A,Bが、「AφかつA含まれないBかつAB」という関係を満たす
 または
   「A⊃B」でないと同時に「A⊂B」でもないケース - A,Bが交わる場合 集合A,Bが、「AB ≠ φかつA含まれないBかつA含まれないB」という関係を満たす
 ということ。


【活用例】近傍を用いた「境界点」定義]
  

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→[部分集合]冒頭 
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「集合Aは、集合Bと交わるが、集合Bを含まない」「集合Bは、集合Aと交わるが、集合Aの部分集合ではない」の同値条件一覧


 全体集合Ωのなかで集合を考えているとき、下記表現は、互いに言い換え可能。

【表現1】 ・「AB ≠ φかつA含まれないB
集合Aは、集合Bと交わっているけれどBを含むわけではない

ないし

・「BA ≠ φかつB含まれないA 集合Bは、集合Aと交わるがAの部分集合でない
【表現2】 ・「A含まれないBかつA左は右の部分集合ではないBc
集合Aは、集合Bを部分集合として含まないし、《Bの補集合》に部分集合として含まれるのでもない。

ないし

・「B含まれないAかつB含まれないAc 」  集合Bは、A部分集合でも、《Aの補集合》の部分集合でもない
【表現3】 ωB ωAかつ¬ ωB ( ω A )」 集合Bには《集合Aに属す元》が存在するが、「すべての《集合Bに属す》が、集合Aに属す」のではない。
【表現4】 BA ≠ φかつBAc  ≠ φ 集合Bは、集合Aとも《Aの補集合》とも交わる
【表現5】  ωB ωAかつωBの元ではない A )」 Aに属すB」も、Aに属さない「B」も存在する。
【表現5'】 ωB ωAかつωBAc )」 Aに属すB」も、《Aの補集合に属すB」も存在する。
【表現6】 Aφ かつ A含まれないB かつ ABまたはAB ≠ φ かつ A含まれないB かつ A含まれないB」 
  
 


      どうして、
      【表現1】〜【表現5】を
      言い換えてもいいの?







【表現3】 「ωB ωAかつ¬ ωB ( ω A )」
     集合Bには《集合Aに属す元》が存在するが、
     「すべての《集合Bに属す》が、集合Aに属す」のではない。
  【例】 「ω東大 ω原子力村」かつ¬ ω東大 ( ω 原子力村 )」 
      東大に《原子力村に属してる者》がいるのは確かですが、
      東大所属者全員が原子力村に属しているわけではないのです








   
        【表現1】と【表現3】は互いに言い換え可能  【どうして?】 交わるの同義表現(3-1') : 「BA ≠ φωB ωA」 、 A含まれないB」「B含まれないA」の同値表現1l:「A含まれないB」「B含まれないA¬ ωB ( ω A )」








【表現4】 「BA ≠ φかつBAc  ≠ φ」  
      集合Bは、《集合A》《集合Aの補集合》 の両方と交わる
  【例】 「東大原 子力村≠ φかつ「東大原 子力村c  ≠ φ
      東大は、原子力村だけでなく《原子力村の補集合》 とも交わっているので す









【どうして?】







【表現1】
 ・「AB ≠ φかつA含まれないB」 集合Aは、集合Bと交わっているけれどBを含むわけではない
 ないし
 ・「BA ≠ φかつB含まれないA」 集合Bは、集合Aと交わるがAの部分集合でない
【例】
 ・「原子力村東大 ≠ φかつ「原子力村含まれない東大」
       原子力村は、東大と交わっているけど、東大を含んでるわけじゃない
 ないし
 ・「東大原子力村 ≠ φかつ「東大含まれない原子力村」
     東大は、確かに原子力村と交わっておりますが、原子力村の部分集合ではございません









【どうして?】







【表現2】
 ・「A含まれないBかつA左は右の部分集合ではないBc 」   集合Aは、集合Bを部分集合として含まないし、《Bの補集合》に部分集合として含まれるのでもない。
 ないし
 ・「B含まれないAかつB含まれないAc 」    集合Bは、A部分集合でも、《Aの補集合》の部分集合でもない
【例】
 ・「原子力村含まれない東大」かつ「 原子力村左は右の部分集合ではない東大c 」 原子力村は、東大を部分集合として含まないし、《東大の補集合》に部分集合として含まれるのでもない。
 ないし
 ・「東大含まれない原子力村」かつ「東大含まれない原子力村c 」  東大は、原子力村の部分集合でも、《原子力村の補集合》の部分集合でもありません






A含まれないB」「B含まれないA」の同値表現4:「A含まれないB」「B含まれないAAcB φ」 



【どうして?】 交わるの同義表現:「BA≠φωBωA」 、A含まれないB」「B含まれないA」の同値表現 A含まれないB」「B含まれないAωBωの元ではない A」から。  【表現1】と【表現5】は互いに言い換え可能    交わるの同値表現(8)(8'):「AB ≠ φ」⇔「 A左は右の部分集合ではないBc 」「 Ac 部分集合として含まないB 」







【表現5】  「ωB ωAかつωBの元ではない A )」
       Aに属すB」も、Aに属さない「B」も存在する。
  【例】  「ω東大 ω原子力村」かつω東大 ( ωの元ではない 原子力村 )」
        東大には、
        《原子力村に属す者》も、 
        《原子力村に属さない者》も、ともに存在します。








       【表現5】と【表現5'】は互いに言い換え可能 【どうして?】   「補集合に属す」の 同値条件にしたがっ て、ω属さないAとωAc とを、互いに言い換えてよいから、






【表現5'】  「ωB ωAかつωBAc)」
       Aに属すB」も、《Aの補集合に属すB」も存在する。
  【例】  「ω東大 ω原子力村」かつω東大 ( ω原子力村c  )」
        東大には、
        《原子力村に属す者》も、 
        《原子力村の補集合に属す者》も、ともに存在します。









 

どうして、
【表現1】のとき
【表現6】と言ってもいいの?






【表現1】 「AB ≠ φかつA含まれないB







 【どうして?】 







【表現6-3】 「AB ≠ φ かつ A含まれない かつABまたはA含まれないB』」







  【どうして?】  

 





【表現6-2】 (a)「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ AB」 または 
        「A⊃B」でないが、 「A⊂B」ではあるケース
(b)「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ A含まれないB
  「A⊃B」でないと同時に「A⊂B」でもないケース - A,Bが交わる場合







  【どうして?】  






【表現6-1】 (a)「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ AB かつ Aφ」 または 
     「A⊃B」でないが、 「A⊂B」ではあるケース
(b)「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ A含まれないB
  「A⊃B」でないと同時に「A⊂B」でもないケース - A,Bが交わる場合







  【どうして?】  






【表現6】 (a)「Aφ かつ A含まれないB かつ AB」 または 
     「A⊃B」でないが、 「A⊂B」ではあるケース
(b)「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ A含まれないB
  「A⊃B」でないと同時に「A⊂B」でもないケース - A,Bが交わる場合






   






排中律[野矢p.175;前原p.56;新井p.76]より、
ABまたはA含まれないB』は常に成立するので、
『かつ』の導入則にしたがって、
【表現1】が成立するとき、【表現6-3】を導いてよい。













《かつ》《または》の分配律にしたがって。





  






AB」⇔「ABAだから、
 「AB ≠ φ かつ AB」が成り立つとき、「ABAφ」が成り立つ。 
・だから、「『かつ』の導入則」にしたがって、【表現6-2】(a)が成立するとき、【表現6-1】(a)を導いてよい。












「かつ」の除去則に従って、
【表現6-1】(a)「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ AB かつ Aφ」から
【表現6】 (a)「Aφ かつ A含まれないB かつ AB」 を導いてよいから。









どうして、
【表現6】から【表現1】に
言い換えてもいいの?




 





【表現6a】 「 Aφ かつ A含まれないB かつ AB 」 
     「A⊃B」でないが、 「A⊂B」ではあるケース





【どうして?】









 
AB」⇔「ABAだから、
 「 Aφ かつ AB 」ならば、「ABAφ






【表現1】

 「AB ≠ φ
  かつ
 「A含まれないB

 集合Aは、
  集合Bと交わっているけれど
  集合Bを含むわけではない






「かつ」の除去則
 






【表現6b】「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ A含まれないB
  「A⊃B」でないと同時に「A⊂B」でもないケース - A,Bが交わる場合












【どうして?】





一般に、 「命題A命題Cかつ「命題B命題C」は、「『命題Aまたは命題B命題C」 に言い換えてよいから(→含意の言換3)、
上記は下記に言い換えてよい。








【表現6】 「 Aφ かつ A含まれないB かつ AB」 
     「A⊃B」でないが、 「A⊂B」ではあるケース
     または 
     「AB ≠ φ かつ A含まれないB かつ A含まれないB
     「A⊃B」でないと同時に「A⊂B」でもないケース - A,Bが交わる場合












【表現1】

 「AB ≠ φ
  かつ
 「A含まれないB

 集合Aは、
  集合Bと交わっているけれど
  集合Bを含むわけではない










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