鳩待峠から尾瀬ヶ原に向かうハイカーは尾瀬入山者のほぼ半数で、しかもその90%が日帰りです。鳩待峠の標高は1,591mで、尾瀬ヶ原の標高は1,400mですから、下りのスタートとなり、登山という気はあまりしません。
そのためか服装はともかく靴に問題があり、特に女性でサンダル・ミール・中ヒール・パンプスでの入山者も結構あり、転倒による怪我人もでていますから、少なくともウォーキングシューズは履いていきたいものです。
007:鳩待峠〜ハトマチ沢〜4連続ベンチ〜ヨセ沢
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尾瀬ヶ原への入口 |
上記したように鳩待峠から尾瀬ヶ原に向かうのは、標高を下げていきますので、最初の一歩から下りとなります。入山者カウンターが
入山者・下山者を分ける中ノ島に設置してあり、尾瀬ヶ原への入山は右側を通りますが、その中ノ島は私と仲間が鳩待峠A地点と呼ぶ、ノビネチドリが6月前半には咲いている個所です。
道は砂利混じりの山道となっていますが左側にはマルバダケブキが、右側にはクロバナヒキオコシの株があり、右後ろを振り返ると鳩待山荘の屋根が見えます。
前方に木道と階段状木道がブナの木の左に見えると、
その先は直ぐに砂利道から岩畳(石で出来た階段状登山道)に変わり、始めこそ緩やかですが
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岩畳 |
直ぐに急になり、本格的に高度を下げて、飛ばして進んで行くと膝を痛めますから、慎重に歩いて下さい。
歩き始めてから7・8分経つと右手に、最初のベンチが見えてきますが、鳩待峠から山ノ鼻までは一時間ほどで行けますので、山ノ鼻から鳩待峠に戻る人はいても、山ノ鼻に向かう人には休む方はいらっしゃいません。
帰りにここを通る場合は、「このベンチで間もなく鳩待峠」と記憶しておいて下さい。やがて岩畳は終わって階段状の木道へと変わりますが、急激な下りは暫く続きます。
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右から小さな流れが |
右から小さな流れがある個所の付近から木道は緩やかになり、また急な下りとなって、2つ目の小さな流れを通り過ぎると、本格的な沢:ハトマチ沢が見えてきて、
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振り返ってハトマチ沢を撮影 |
渡ると登山道は直角に左折し、緩やかに上っていき、この辺りの右手にはオオカニコウモリが多く生えています。その先の右手の斜面には赤土が剥き出しになり、そこにはダケカンバと、ブナがあり、その根元にオオバスノキが生えていて、7月に地味な花を咲かせて、10月には真っ黒に色づいた実をならしています。
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谷側の凹みが大きい |
やがて複線式木道が、特に左側:谷側が大きく凹んだ個所が出てきて、その先にはクロベの大きな木があり、その根が出ているので木道がそこだけ途切れると、その先はブナ林となり、平坦な木道が続くようになります。
右手の草むらにはトチバニンジンの株が数多くあり、お盆過ぎには赤&黒のツートンカラーの実が見られるようになります。
8月下旬にはミヤマアキノキリンソウが黄色い花を咲かせる個所を通って行くと前方が、再び複線式木道の谷側(左側)だけが大きく凹んでいる個所となります。
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谷側のみ大きく凹んで |
左側(谷側)に赤い木肌が美しいクロベの木がある個所から先は、
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左:クロベ |
急激に下る階段状の木道が始まり、3〜4分降りていくと前方右側に、尾瀬でも珍しい4つの長いベンチがある個所に
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4人×4つ=16人は座れます |
到着します。早朝には尾瀬ヶ原から戻る人が少ないのでガラガラのベンチ群ですが、昼前あたりからは、尾瀬ヶ原から戻ってくるハイカーでいつも満員です。
ここから暫くは緩やかな下りですが直ぐに、左手に大きなクロベが見えてきて、クロベの下に小さなベンチ、右手に座れる岩があり、
どうも2つともボッカさん用と思われますので、私は座ったことがありません。そこからは緩やかながら下りとなるため、スリップ防止用に横木が打ち付けられた木道となり、それから急激な階段状の木道となり、左に急カーブしながら下り続けていき、
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前方:ヨセ沢、右手:ベンチ |
右手に再びベンチが見えてくると
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ヨセ沢 |
ヨセ沢となります。
ヨセ沢は鳩待峠から1.1km、山ノ鼻までは2.2km、ちょうど1/3の距離を歩いたことになります。
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