写真展について

 

<最近観た写真展>

フジフィルムスクエア

フジフィルム・フォトコレクション展 日本の写真史を飾った写真家の「私の1枚」

 

日本新聞博物館

激動のOKINAWA42年


 

田沼武能/
戦後を生きた子どもたち


南良和/
秩父三十年 ―1957~1991―

 

立木義浩/
PIECE OF CAKE


<写真展寸評>
写真家順

 

企画展

 

<テレビ番組>
Hello!フォト☆ラバーズ
ミル・トル・アルク


 街の記憶(2013年4/27〜6/30、横須賀美術館)
 kippuこれは純粋な写真展ではない。ヨコスカの戦後から現代を写真と現代美術でたどった展覧会である。
 第1部には、薗部澄、東松照明、北井一夫、森山大道、浜口タカシ、田村彰英、石内都、高橋亞彌子、若江漢字、藤田修、市川美幸、ホンマタカシ、高橋和海の写真が展示された。また、戦前の写真集や絵葉書、約180点が資料として展示された。第2部には、鈴木昭男、秋山さやかのインスタレーションが展示された。
 横須賀は良きにつけ悪しきにつけ軍とともに発展し、栄えてきた街である。しかし、今、街の発展を別のドライビングフォースに頼らなければならない時期に来ていると思う。この展覧会では、そういった過去と現在、そして今後のヨコスカの一面を映し出している、あるいはそれを意図している、と考える。
 東松照明に依る「チューインガムとチョコレート」シリーズは米軍と日本人の意識の関わりを1959年から20年間にわたって撮ったもので、ブレやハイコントラストなどの新しい技法の試みも見られる。

 

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 北井一夫と横須賀の関係は深い。彼の名を世に知らしめたのは横須賀における”原潜寄港阻止闘争”(1964年)である。 この展覧会でも、それらの写真のいくつかが展示されていた。
 森山大道は逗子に住んでいて東松照明の写真に触発されて隣町の横須賀を撮り始めたという。ヨコスカと題されたシリーズには1965年前後の時代の様相を映し出している。すなわち、未だ発展途上にある国の米国への憧れ、そして基地の街の猥雑さ、米国文化の先端など。森山はブレやボケといった新技法を試みている。
 浜口は報道写真家として、”原潜が来た日”シリーズ(1966年)や ”空母ミッドウェー入港”シリーズ(1973年)で横須賀を捉えています。
 彼らより少し若い横須賀で生まれた石内は、1977年以降の横須賀のさびれた風景を撮っています。とても印象的です。

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 高橋亞彌子、若江、藤田、市川、高橋和海は横須賀生まれの写真家で、比較的若い世代に属する。第2部のインスタレーションも含めて、私に論評する力はありません。

 

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