「まえがき」から引用する。
この本はデンマーク語がどういった言葉であるのか,(中略)ここではあくまでも現代標準語をベースに,その「さわり」を説明しています.
私はデンマークについてほとんど知らない。デンマークで一番有名な人といえば童話で有名なアンデルセンだが、 アンデルセンの童話をほとんど知らない。デンマーク人で有名な作曲家がいたかどうかも思い出せず、調べたらカール・ニールセンがいた。 私はニールセンの曲もほとんど知らない。交響曲「不滅」は一度は聴いたが覚えていない。ピアノ曲「シャコンヌ」は譜面を持っていたが、 途中えんえんと出てくる付点音符しか印象に残らないままいつのまにか家からなくなっていた。ほかには、 デンマークといえば有名な言語学者が輩出しているということぐらいだ。自然科学では、グラフ理論の「ピーターセングラフ」で有名な数学者のジュリウス・ピーターセンや、 CGS 単位系の磁場の単位で有名な物理学者のハンス・クリスティアン・エルステッド、流体力学のクヌーセン数やクヌーセン領域に名前を残しているマルティン・クヌーセンらがいるのだった。
ヨーロッパの言語では、名詞のグループには男性/女性とか、男性/女性/中性 が多い。しかしデンマーク語は、共性/中性 の2種類である。
本書 p.53 によれば、デンマーク語の歴史を遡ると,名詞にはもともと 3 つの性がありました.「男性」と「女性」と「中性」です.(中略)
ところが,男性と女性が一緒に扱われるようになり,「共性」という新しいカテゴリーができたのです(後略).
他にも、スウェーデン語は同じく共性/中性である。なおノルウェー語は、男性/女性/中性である。
書名 | デンマーク語のしくみ |
著者 | 鈴木雅子 |
発行日 | 2017年10月20日(発行) |
発行元 | 白水社 |
定価 | 1800円(本体) |
サイズ | 判 |
ISBN | 978-4-560-08761-9 |
その他 | 越谷市立図書館で借りて読む。 |
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