TOMOCAの噂anan KhasyaReport



スリランカ料理トモカ掲載記事一覧  トモカの評判index

eats autumn 1986-10-10


友達と来ていろいろの味を楽しみたいスパイス料理
マリ・クリスチーヌさん


 私は、食べ物を通じてその国の文化を感じとるほうなの。で、味を知って始めて人々の生活や風土が理解できるんです。
 このお店も、スリランカに行く前にその土地に興味があり紹介者と一緒に来たのが最初。それ以来、スリランカやモルジブに旅行した人で、「もう一度、食べたい」っていうお友達がいると必ずお連れします。それに、イランに長いこと住んでいたので、とっても懐かしいんです、ここの味。
 鶏肉がメーンの、スパイスたっぷりのスリランカ料理です。ここのスリランカ風辛いカレー、パリプ、ウェンジャナ〈写真中央〉が好きで食もすすみますよ。東京には何軒かスリランカ料理のお店があるけど、ここが一番本場の味に近いと思います。
新宿区四谷1―7―27 電話*** 営業11時30分~14時 日祝休

EATS 1996‐10‐10 掲載

【解題】
 味のあるドキュメンタリーがTVに流れるとキャプションのテロップが気になる。もしや、テレビマン・ユニオン?の作った作品かなって。  はるか昔だけど『遠くへ行きたい』なんてTV番組を作っていて永六輔さん、伊丹十三さんが出ていたりした。そのテレビマン・ユニオンが製作したTV番組に『謎学の旅』があった。
 『謎学の旅』のスリランカ編、ブルー・サファイヤの輝きの謎を追う回にマリ・クリスチーナさんがウィッキ‐さんと出演した。番組冒頭でお二人が食事をしながらスリランカの宝石を語り合う場面がある。そこがトモカ。  このときのディレクターさんはテレビマン・ユニオンの三浦さんで、彼女は英語でお二人に指示を送る。マリさんもウィッキ‐さんも仕事を正確にきっちりとされる方で、トモカでのロケが終わって、仕上がった番組をTVで見て、何か不思議な気分になった。ロケのとき、すべて英語で撮影が進行していたのに番組ではお二人の流暢な日本語だけが流れる。やっぱり、あの時、日本でトモカのシーン収録したんだ。
 番組の撮影前からトモカを訪ねていたウィッキーさんのお勧めでマリさんもトモカを気に入ってくれた。以来、何度かお友達とトモカを訪ねていただけるようになった。 
 私はトモカを開くちょっと前に神奈川・葉山のベルツ別荘跡に建てられたコート葉山で見習いコックとして働いていたことがある。一人カレーの研究に励んでいた。
 逗子を抜けて鎌倉、段葛奥の三の鳥居脇によしず掛け仕舞た屋の、おばあさんが店を切り盛りするカレー屋さんがあって、そこへモンキーで行く途中、日影茶屋の向かいにある軽食喫茶ラ・マーレ・ド・茶屋へ寄ってコーヒーとケーキを食べたものだった。マリさんがカレーが縁でトモカへ来られたのも何か不思議。
 不思議といえば、私が今住まいする山里は鎌倉と深いえにしがある。千年ほど前、藤九郎盛長という源氏の武将がこの山里に寺を建てた。藤九郎盛長は頼朝の腹心、鎌倉に住まいして鎌倉幕府という武士の時代を築いた。ま、藤九郎盛長は祐筆派だったけど。た。おまけに藤九郎盛長の舎弟の末裔と伝える人々が今の私の周りにいて、ここは鎌倉の出先か、そう言えば…などと訝りたくなる。あれから千年は経ったと思うのだけど。
 葉山で料理修行。鎌倉でカレーを食べて、逗子では茶屋のケーキ。マリさんがトモカを訪ねてくれて,葉山界隈のころとか、急に思い出してしまった。
 このEATSの取材の時点で、パリプ、ウェンジャナという料理名を使ってスリランカ料理を紹介してくれた方はマリさんが始めて。これがとてもうれしかった。


スリランカ料理トモカの評判
雑誌記事一覧