TOMOCA
カレーライスQandA

005 スリランカのハーブ ②ランパ
 「ニオイアダン」という和名がついています。ハーブの芳香と呼ぶにはあまりに強烈なその臭み。私はちょっと後ずさりした。日本人にはハーブとは受けとめられないかも。しかし、この強烈な異臭は、どこかご飯が炊ける時のにおいと似ている。水蒸気が黙々と上がるときのご飯の炊けるにおいはこのランパのにおいに近い。豆を炊いた時の匂いにも近い。
 カハ・バトというスリランカ式の炊き込み御飯があります。ターメリック(シンハラ名・カハ)を入れて炊くのでそう呼ばれるハレの日のご飯なのですが、これにはカラピンチャとランパをハーブとして加えます。
 ほとんどマジックに思えるのですが、ランパを入れて普通の白いご飯を炊く
ランペ(ランパ) 和名;においあだん
とご飯が香ばしくなります。ランパはタンバップ・ハール(茹で米)を炊いた時に生じるイヤな臭いを相殺してもくれます。

 シーニ・サンボールにも魚の煮込み料理にもランパは欠かせません。エビの料理には最も相性が良くて、ということは、臭みのある食材にランパを加えると不思議に不思議、食欲を満点にする香ばしい匂いを食材から誘い出してくれるのです。

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